※内田が新王者に。
前王者・魔裟斗が団体離脱により剥奪され空位となったウェルター級王者決定戦は、元ライト級王者で1位の内田康弘と2位の千葉友浩の間で争われ、内田が後半ローキックの連打で千葉を三度倒し、二階級制覇に成功した。
序盤は静かだった。共にサウスポーの両者は千葉のジャブ、内田のローキックで牽制しつつ見合うばかりで互いに全く手が出ない。そしてなんと3Rまでこの静かな状態が続き、場内からはさすがにブーイングが飛び始める。双方のセコンドも「踏み込め!」「どんどん行け!」と指示するが内田・千葉両者動けない。基本的に内田も千葉もカウンター主体の選手であるために相手が出てこないと自分も踏み込めないのだが、それにしてもタイトルマッチとも思えない、なにもない3Rだった。
試合がようやく動き始めたのは4Rから。内田はここまで単発ながら右のインロー、左のアウトサイドへのローキックで千葉の右足にダメージをコツコツと与えていったのだがそれが効いてきたのか千葉がバランスを崩し始める。内田ハイ、ミドルあるいはテンカオでプレッシャーをかけ前進していく。
最終ラウンド、開始直後ローでスリップダウンした千葉の様子を見て行けると踏んだのか内田が一気にラッシュ。ローの連打で追いつめると千葉ダウン。さらに膝蹴りからローで千葉崩れ落ち2度目のダウン。内田勝利を確信したのかコーナーに駆け上がるが千葉は立ち上がってくる。それを見た内田、改めて首相撲からの膝蹴り連打、さらに肘からロー連打とたたみかけて3度目のダウンを奪い、こんどこそ本当のKO勝利を飾った。