※安川が新王者に。
前王者・土屋ジョーの返上に伴って空位となった全日本バンタム級王者決定戦は、１位安川賢と３位新開実による１年ぶりの再戦となったが、前回同様、安川が圧倒。大差判定で勝利し、名実共にバンタムの頂点に立った。
試合は序盤から安川がローキック、前蹴りで先手を取る。新開はワンツーや得意の左ハイキックで一発を狙うがこれを予測していた安川はサウスポーの新開に対し右をがっちりガード。逆に狙いすました右ストレートを再三新開の顔面に浴びせる。そして右ミドルでダメージを与えると首相撲に捕らえ膝蹴り連打。はじめは懸命にガードしていた新開だがなにしろ安川は首相撲の技術では日本でも屈指。安川のコントロールで投げられ、振り回されていくうちに徐々にスタミナを奪われていき、ラウンド中盤は一方的な安川ペース。ミドル、膝、肘を次々に打ち込んでいく。最終ラウンド、新開はパンチの打ち合いに出るがこれも安川が巧みに分断、１年前とほぼ同じ様なパターンで勝利した。
これで安川はＮＪＫＦフライ級に続く２つ目の王座獲得。「やっぱり(王者に)なってみるとうれしいものですね」と喜びつつも「今日はお客さんの反応がイマイチだったから・・・」と反省も忘れなかった。そのスタイルからムエタイへのチャレンジも期待されるが「今はまだムエタイに対しては恐怖心がある。もうちょっとキャリアを積んでから」。安川はこれで19戦14勝(5KO)5敗。
敗れた新開は「練習した事が出せなかった。作戦は特に立てていなかった。もちろん首相撲は警戒していたけど最後にスタミナがきれてしまった。今後の事は今はなにも考えていない」と語った。新開はこれで31戦11勝(8KO)15敗5分。
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