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[K-1 MAX] 10.13 代々木:須藤、東郷平八郎流の新技でKO宣言

FEG "K-1 WORLD MAX" 10月13日(水) 代々木第一体育館 【→カード&チケット情報】 [→掲示板スレッド]

(10/12 up) 須藤元気が13日のマイケル・ラーマ戦に向けて、「GTサイドキック」なる新技を編み出したことを明かした。Gは元気、Tは日露戦争の英雄・東郷平八郎の名のイニシャルから取ったもの。東郷は1905年5月、日露戦争末期の日本海海戦において、「東郷ターン」と呼ばれる戦法でロシアのバルチック艦隊を撃沈し英雄となった。須藤の新技もターンを駆使したものだといい、司馬遼太郎好きの須藤らしい命名だ。須藤は今年から試合前になると代々木体育館に近い東郷神社に必ずお参りし全勝しているという。今回は勝利の神様の名を借りたこの技で、MAXのメインを締めくくるつもりだ。
 大会前日のこの日は11時より計量が行われ、須藤も70kgのリミットジャストでクリアした。相手のラーマは一度目の計量で600gオーバーだったが、須藤は「自分がサウナに行ったときも彼は入っていなかった。僕を油断させる作戦かもしれない。真に受けない方がいい」と分析。ラーマは12時46分の2度目の計量でクリアに成功した。(写真:計量後、グリコのプッチンプリンを器に入れたまま食べる姿をカメラマンに撮られる須藤)
 ラーマ以外の全選手は一度目で計量をクリア。山本“KID”徳郁は64.5kg、ブアカーオ・ポー・プラムックが67.7kg、サミール・ベルバーチが69.7kgだったのを除き、全員が70kgだった。KIDは食生活の改善で増量したと話していたが、7月の安廣戦の65.1kgよりも軽い体重に、「もうちょっと体重あると思ったけど、今日はこれで精一杯です」と苦笑いを浮かべた。なお、台風の影響で11日の会見に間に合わなかったジャダンバ・ナラントンガラグ、ジョン・ウェイン・パー、マルフィオ・カノレッティも、無事来日し計量をクリアしている。(井原芳徳)

“アイツ”抜きでも各選手光る会見に

(10/11 up) 「世界王者対抗戦」の出場選手が11日、都内で揃って会見に臨んだ。大会ポスターに書かれたキャッチフレーズは「アイツがいなくても、オレらのMAXだし」。エース・魔裟斗は不在だが、そのことで逆にこれまで“脇役”だった須藤・武田・KID・コヒらのキャラクターが際立つ会見となり、バラエティ豊かな大会となることを予感させた。

 須藤元気はメインでボクサーのマイケル・ラーマと対戦。「ボクシングジムでボクサー対策をしっかりやってきました。コンディションはいいので、メインにふさわしい試合をしたいです」と爽やかに意気込みを語った。しかいラーマは訛りの強い英語で早口にまくしたて、須藤を挑発。時には立ち上がり、須藤をにらみ付ける。須藤のトリッキーなファイトスタイルについて聞かれても、「俺はアマチュアも含めて40試合以上やってきたんだ。こいつのようなスタイルもとっくの昔に見飽きたものだ。猿のようなジャンプをされようが、俺には驚くに値しないね」と一刀両断。これには須藤も「マイク・タイソンが会見で言うようなことを僕も言われて、うれしいような…」と苦笑い。だが「ここで挑発にノると後手に回ってしまうのでノらないようにします」と策士らしく慎重な姿勢は最後まで崩さず。元気ワールド爆発は試合当日までお預けだ。

 武田幸三は世界王者・ブアカーオとの大一番を前に「やるべきことは全てやったので、13日は一人の男として頑張りたいと思います」とだけ挨拶。飾りがないことで、逆に言葉の重みが増す。対するブアカーオは「K-1チャンピオンとして恥ずかしくない試合をしたい」とコメント。谷川貞治K-1イベントプロデューサーによると、大みそかのDynamite!!の出場も希望しているといい、今物凄く勢いに乗っているようだ。

 山本“KID”徳郁もDynamite!!出場を希望している選手の一人。「毎年大みそかはどうやって遊んでブッ倒れようかと考えてたけど、今年は仕事だな、って」と出場に意欲を示す。しかしその前に13日のジャダンバ・ナラントンガラグとの総合ルール戦を乗り切らなくてはならない。ナラントンガラグはモンゴルで総合の試合を数戦経験しているようだが、KIDは「ビデオを見たけど、打撃中心の内容であまり参考にならなかった」という。5kg近くある体重差も不安材料だが、8月下旬に結婚したことで食生活も充実し、体格も以前に増して良くなったとのこと。精神的にも結婚のおかげで前より落ちついたようにも感じられた。KIDは「K-1のファンの人に総合の試合を好きになってもらえるような試合をしたいです」「総合はヘビー級が人気あるけど、中量級のスピードのある試合を見せて、『俺らの階級も面白いよ』とアピールできれば」と話していたが、こういった対世間を意識した発言も、以前はなかなか聞く事ができなかったように思う。

 須藤・武田・KIDといった“MAX後発組”の存在が目立つ中、初期から大会を支えてきた小比類巻貴之の影が薄い。7月の世界一決定トーナメントのブアカーオとの準決勝が不甲斐ない内容で終わり、再びスランプに突入したかにも思われた。だがコヒは町田の龍道場(チーム・ドラゴン)以外にも某ボクシングジムを練習場所に借りるようになり、これまでと違い他の練習生に気を遣わず自分の練習に集中できる環境を整えたことで、調子は上向きのようだ。会見では「今回のクラウス戦はトーナメントの三位決定戦と考えています。相手のパンチが強いのは十分わかっていますが、こっちにも得意な蹴りがあります。対策はバッチリなので、期待していて下さい」と挨拶。再起への期待を抱かせた。
 対するクラウスは、9月19日のシュートボクシングS-CUPでは背部筋挫傷により途中リタイア。コンディションが心配されたが、「1週間ゆっくり休んでマッサージを受けて、少しずつ練習量を増やしていった。今は全く問題ない」と説明。「今までよりも良い準備ができた。練習もたくさんした。オランダでタイ人ともボクシング王者とも練習ができた」とコヒ戦の勝利に自信たっぷりだった。

 7月のKID戦で株を上げた安廣一哉も“いい味”を出しつつある選手の一人だ。会見冒頭の挨拶では、司会者のトークを茶化した後、唐突に「母親に『風邪に気をつけて』と言われました。元気でやってます」と語るなど、不思議な感性を持っている。7月に戦ったKIDが、今回の試合に向けての意気込みを語っている途中、隣の席の安廣をチラリと見て「前回みたいに顔を傷つけないように」と話すと、安廣は苦笑い。そのときのリアクションも会場の笑いを誘っていた。ちなみに安廣はマスコミの間ではオフレコトークのアブなさにも定評があり、お届けできないのが残念だ。

 試合順は下記一覧のとおり。17:30開始の第1試合からいきなり小次郎×ザンビディスの豪華カードで始まる。コヒ×クラウスは第3試合となっており、二人のファンは遅れないようご注意を。谷川プロデューサーは「今回の試合は来年のトーナメントの選考試合になる。勝敗に関係なく、アグレッシブに倒しに行く選手を評価したい。これだけ選手が増えて来ているので、選手達は不甲斐ない試合をすれば次は無いぐらいに思って欲しい」と語り、選手を“ふるい”にかける意向を示した。「他のジャンルで活躍している選手も含め、日本人のイケメン3人」の秘密兵器がいることも明かしており、来年も新たなキャラクターがMAXに誕生しそうだ。
 当日券は15:30より全席種を発売。大会の模様はTBS系列28局ネットで当日21:00-22:54に放送される。(井原芳徳)

武田×ブアカーオ決定。魔裟斗は欠場

(9/6 up) 世界王者対抗戦大会の9試合が6日発表された。KIDの試合のみ総合ルール5分3Rで、残り試合はK-1ルール3分3R(最大延長2R)。残りカードおよび試合順は後日発表される。

 武田幸三 vs. ブアカーオ・ポー・プラムック
 須藤元気 vs. マイケル・ラーマ
 山本“KID”徳郁 vs. ジャダンバ・ナラントンガラグ
 小比類巻貴之 vs. アルバート・クラウス
 安廣一哉 vs. サミール・ベルバーチ
 小次郎 vs. マイク・ザンビディス
 大野 崇 vs. マルフィオ・カノレッティ
 ジョン・ウェイン・パー vs. アースラン・マゴメドフ
 ドゥエイン・ラドウィック vs. ウィリアム・ディンダー

 魔裟斗は7月の世界一決定トーナメントの怪我の療養のために欠場する。谷川貞治K-1イベントプロデューサーによると魔裟斗は「12月31日までに体調を万全にしたい」と語っているという。大会のポスターには「アイツがいなくても、オレらのMAXだし。」というキャッチフレーズが書かれており、他の選手の人気、MAXそのもののブランド力が試される大会となりそうだ。

 武田は前日の新日本キック有明大会でタイ人と対戦し、パンチで左眉を切られ25針を縫ったが、「どうせやるなら一番強い奴とやらせて欲しい」と王者ブアカーオ戦を志願した。武田は「傷は慣れっこなので問題無いです。そこを攻められても、僕はあんまり器用じゃないので、意識しないですね。対ムエタイは10年やっているので、ブアカーオ戦だからといって練習はそんなに変わりません。前蹴りやミドルへの対応が重要になると思います。相手はトップレベルですが、倒せない相手じゃないです」等と語った。
 現在K-1では7月の魔裟斗×ブアカーオでのミスジャッジ問題を受け、角田信朗K-1競技統括プロデューサーが中心となりルール改革に取り組んでいる。罰則を強化することが改革の中心だが、それ以外にも怪我防止対策の改善も検討。サポーター、ワセリン等の試合用具の条項の改正や、競技性を損なわない範囲でのドクターによる最低限の止血を認めることも案にあるという。新ルールは9月25日のK-1ワールドGP開幕戦大会からの実施が予定されているため、谷川氏は「武田選手の傷口が心配ですが、簡単な止血ぐらいならOKになるかもしれない」と話していた。

 須藤と対戦するラーマはボクシングのWBCインターコンチネンタルJrミドル級王者の30歳で、キックルールは初挑戦。戦積39戦29勝(20KO)9敗1分。 異種格闘技戦的なカードで、須藤は「今回も須藤元気ワールドを見せて勝ちます」と意気込んでいた。
 KID戦で採用される総合ルールの詳細は未定だが、ROMANEXで採用したルールに準じたものになる予定で、ロープエスケープの有無も含めて今後話し合われる。ナラントンガラグはモンゴルで総合の試合の経験があるという。
 コヒ×クラウスは7月の世界一決定トーナメントの3位同士の激突。クラウスは9月19日に開催されるシュートボクシング主催の8人トーナメント、S-cupに参戦が決まっており、武田以上のタイトなスケジュールをこなすことになる。
 安廣は「今年は負けてばかりだったので勝ちにこだわる」とコメント。相手のベルバーチはWPKA世界ムエタイ王者の26歳。ジェロム・レ・バンナの弟子で、01年4月のK-1ワールドGPシリーズ大阪大会のワンマッチで小比類巻にKO負けしている。戦積80戦74勝(14KO)4敗2分。
 1年ぶりの参戦となる小次郎は「自分の人生を賭けて勝ちたい」と気合たっぷりに語っていた。
 ウェイン×マゴメドフは谷川氏も「実力世界一決定戦と言っていい」と評するほどの隠れた好カード。マゴメドフは2月のMAXのワンマッチでタイ人のフジ・チャルムサックにKO負けを喫するも、破壊力抜群のパンチが魅力。ブアカーオを唯一手こずらせたウェインが、テクニックでどうさばくかが見物だ。
 ラドウィックと対戦するウィリアム・ディンダー31戦21勝(8KO)8敗2分の23歳のオランダの新鋭。無冠ながらも、ピーター・アーツの推薦で参戦を果たす。

 チケット一斉発売は11日よりスタート。TBSでは大会まで火曜深夜の「格闘王」で関連番組を放送する他、9/26(日)14:00-15:24「格闘王SP」、10/11(月/祝)16:00-16:54 直前情報番組もOAする。大会の放送時間は未定。(井原芳徳)

 

FEG "エステティックTBC K-1 WORLD MAX 〜世界王者対抗戦〜"
2004年10月13日(水) 東京・国立代々木競技場第一体育館
開場・16:30 開始・17:30

第9試合 K-1ルール 3分3R(最大延長2R)
須藤元気(日本/ビバリーヒルズ柔術クラブ)
マイケル・ラーマ(アメリカ/アイアンホース・ボクシングクラブ)

第8試合 K-1ルール 3分3R(最大延長2R)
ブアカーオ・ポー・プラムック(タイ/ポー・プラムックジム)
武田幸三(日本/治政館ジム)

第7試合 ROMANEXルール 5分3R
山本“KID”徳郁(日本/PUREBRED東京)
ジャダンバ・ナラントンガラグ(モンゴル/モンゴリアン・レスリング連合)

第6試合 K-1ルール 3分3R(最大延長2R)
ジョン・ウェイン・パー(オーストラリア/ブンチュウジム)
アースラン・マゴメドフ(ロシア/チヌックジム)

第5試合 K-1ルール 3分3R(最大延長2R)
安廣一哉(日本/正道会館)
サミール・ベルバーチ(フランス/エクストリーム・チーム・レ・バンナ)

第4試合 K-1ルール 3分3R(最大延長2R)
ドゥエイン・ラドウィック(アメリカ/3-Dマーシャルアーツ)
ウィリアム・ディンダー(オランダ/キックボクシング・アーネム)

第3試合 K-1ルール 3分3R(最大延長2R)
アルバート・クラウス(オランダ/ブーリーズジム)
小比類巻貴之(日本/チームドラゴン)

第2試合 K-1ルール 3分3R(最大延長2R)
大野 崇(日本/inspirit)
マルフィオ・カノレッティ(ブラジル/シッチ・マスター・ロニー)

第1試合 K-1ルール 3分3R(最大延長2R)
小次郎(日本/スクランブル渋谷)
マイク・ザンビディス(ギリシャ/メガジム)


<入場料金>
SRS席 20,000円 S席12,000円 A席6,000円
選手応援シート 12,000円(S席・特典付き。須藤、KID、武田、小比類巻の4パターン)


<チケット販売所>
◆9月11日(土) AM10:00〜 一斉発売
チケットぴあ 0570-02-9999
CNプレイガイド【特電】0570-07-9911
ローソンチケット【特電】0570-06-3063
キョードー東京【特電】TEL:03-3498-9966
e+(イープラス) http://eee.eplus.co.jp/

◆9月12日(日) AM10:00〜
チケットぴあ 0570-02-9999
CNプレイガイド 03-5802-9999
ローソンチケット 0570-06-3003(Lコード:31300)
キョードー東京 TEL:03-3498-9999
e+(イープラス) http://eee.eplus.co.jp/
※0570から始まる番号は一部の携帯電話、PHS、CATVからの電話接続は不可となります。

◆チケットに関するお問い合わせ先: キョードー東京 TEL:03-3498-9999

◆大会に関するお問い合わせ先:
 (株)FEG  TEL:03-3796-5060/FAX03-3796-2978

Last Update : 10/12

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