NJKF 5.15 岡山 マービーふれあいセンター(レポ):国崇、光太朗ZLSに破れ地元14戦目で初黒星。MARI、ミネルヴァ史初2階級制覇しK-1女子大会に弾み
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NJKF拳之会主催興行18th ~ NJKF 2022 west 2nd ~
2022年5月15日(日)岡山・マービーふれあいセンター
記事提供:NJKF拳之会(レポート&写真:高崎計三)
倉敷市真備町のマービーふれあいセンターでの拳之会主催興行は昨年11月に続いて2回目。前回に続いて2018年西日本豪雨の真備町復興支援を掲げ、収益金から寄付が行われた。また、拳之会選手会からはウクライナ人道支援金がWBCインターナショナル・コーディネーター/WBCケアズ・ジャパン代表の山根千抄氏に手渡された。
第9試合 ダブルメインイベントII WBCムエタイ・ナイ・カノムトム・フェザー級王座決定戦 3分5R
×国崇(NJKF拳之会/WKAムエタイ世界フェザー級王者)
○光太朗ZLS(TEAM ZELUS/聖域統一フェザー級王者)
判定1-2(49-48/48-49/48-49)
※光太朗が王者に
今大会のメインで行われたのは、WBCムエタイ・ナイ・カノムトム王座決定戦。ナイ・カノムトムとは、18世紀のタイの英雄の名前。ミャンマー(ビルマ)との戦争中に捕虜となるが、釈放をかけてビルマ人10人と戦ってこれに勝利し、タイを救ったと言われる。この戦いがムエタイの礎となったことから「ムエタイの父」と呼ばれており、WBCムエタイ本部は彼を記念して王座を制定。世界でも限られたムエタイ戦士の試合に懸けられ、勝者に贈られている。今回は長年にわたってWBCムエタイのランキングに入っている国崇の功績が称えられ、ベルトが懸けられることとなった。
この試合が103戦目、地元では14戦目となる国崇と対したのは、新潟からやってきた第2代聖域統一フェザー級王者、光太朗ZLS。一昨年の末にはREBELS後楽園大会で龍聖と対戦したこともある選手だ
試合は序盤、光太朗がローやジャブを出して前に出る展開に。国崇も1R後半に左ボディ、2Rにもタテヒジからの左ボディで応戦するが、手数とプレッシャーでは光太朗が若干優勢に。3Rになると国崇もヒジで出て、このラウンドも左ボディを決める。パンチで出る光太朗に対し、国崇はローも入れていく。
4Rには試合が大きく動いた。先にヒジを決めたのは国崇だったが、光太朗もヒジを返し、これで国崇が左まぶたをカットし、ドクターチェックが入る。再開直後には国崇がヒジを決めて、今度は光太朗がドクターチェック。再開後にはさらに国崇のヒジが入り、光太朗には再びドクターチェックが。ラウンド終盤も国崇は右ストレート、左ボディをヒット。
5Rもヒジとパンチで攻める国崇に対し、光太朗は粘り強くパンチを返していく。中盤、ロープを背負った国崇のヒジが入ると光太朗が前に倒れ、国崇を巻き込む形に。立ち上がった光太朗はフラついており、リングサイドの関係者からは「ダウンでは」との声も上がったが、両者がもつれたこともあってダウンとはならず。その後、光太朗は最後まで前進し、逆に国崇にロープを背負わせてストレートを入れる場面も。混戦模様の中でゴングが鳴ったが、ジャッジの裁定は2ー1で光太朗に。最後まで諦めずに攻め続けた光太朗が接戦を制し、王座を獲得した。国崇は14戦目にして地元での初黒星を喫した形となった。
試合後の光太朗は「国崇選手はヒジとカウンターがうまいので、そこに気をつけてあまり近づかないようにと思っていました。でもちょっと不用心に入りすぎたのもあったし、パンチをもらって熱くなってしまって、さらにもらった場面もあったので、もっと気をつけて戦わないとと思いました。ボディも効いたんですけど、たくさんのお客さんが見てくれていたので、絶対に倒れられないと思ってました。ベルトは重いです。獲れてうれしいです」とコメント。ペットボトルをリサイクルして生成した糸で編まれたベルトは実際に重量があり、その重さを噛み締めていた。
第8試合 ダブルメインイベントI ミネルヴァ・アトム級王座決定戦 3分3R
○MARI(ナックルズGYM/1位、元ピン級王者)
×祥子JSK(治政館/2位)
判定3-0(30-28/30-28/30-27)
※MARIが王者に
ダブルメインイベントのもう1試合は、NJKFミネルヴァ・アトム級王座決定戦。元ピン級王者で同級1位のMARIと、同級2位の祥子JSKが対戦した。
序盤、祥子の前蹴りなどでやや距離を掴みづらそうにしていたMARIだが、中盤以降は前進。パンチやヒザを入れ、判定勝利で新王者となり、ミネルヴァ初の2階級制覇を達成した。
MARIは「ミネルヴァ史上初の2階級制覇ができたことはうれしいですが、自分の持ち味の打撃があまり出せなかったことは課題ですね。タイトルマッチというので固くなってしまったんですが、相手の得意な首相撲でも自分が有利にやれたので、少し余裕が出てきました」とコメント。
MARIは6月25日、国立代々木競技場第二体育館でのK-1初の女子大会にも出場し、MOEと対戦する。異なるルールでの連戦となるが、「蹴りをキャッチしちゃうところが大変なんですけど、打撃のほうが得意なので、しっかり仕上げてK-1ルールでもしっかり勝ちたいと思います。ミネルヴァのベルトも防衛しつつ、K-1ではミニマム級のベルトがまだないので、新設されたら呼んでもらえるように頑張っていきたいです」と、展望を語った。
拳之会の次回主催興行は10月、岡山コンベンションセンター・コンベンションホールで行われる予定だ。
第7試合 セミファイナル フライ級 3分5R
△悠斗(東京町田金子ジム/NJKFフライ級4位)
△則武知宏(テツジム/NKBバンタム級5位)
判定1-1(49-48/49-49/48-49)
第6試合 72kg契約 3分5R
×佐野克海(拳之会/NJKFスーパーウェルター級2位)
○璃久(志真會館/シュートボクシング日本スーパーウェルター級4位)
不戦勝 (佐野の計量失格)
第5試合 スーパーバンタム級(肘無し) 3分3R
×湧也(BOSS GYM)
○長谷川英翔(誠剛館総本部)
判定0-3(29-30/28-30/28-30)
第4試合 68kg契約 3分3R
○☆HIRO☆(VERSUS/INNOVATIONスーパーウェルター級10位)
×椎橋邦允(勇健塾)
判定3-0(30-28/30-27/30-27)
第3試合 59kg契約 3分3R
○田中陸登(拳狼会)
×祐輝(OU-BU GYM)
判定3-0(30-29/30-28/29-28)
第2試合 ミネルヴァ ピン級 2分3R
○Honoka(健心塾)
×Kito(SUNCOSMO GYM)
判定3-0(30-28/30-28/30-27)
第1試合 56kg契約(肘無し) 3分3R
×松本大和(ゼロ戦クラブ)
○庄司理玖斗(拳之会)
判定0-2(29-30/29-30/29-29)
オープニングファイト アマチュアキックボクシングNEXT☆LEVEL
第3試合 NEXT☆LEVELジュニア中四国-45kg級タイトルマッチ 1分30秒3R
○平野詩苑(テツジム/王者)
×松尾愛斗(ナックルズGYM/挑戦者)
判定3-0(30-29/30-28/30-27)
※平野が初防衛
第2試合 女子47kg契約 2分2R(延長1R)
○田口 杏(柏塾)
×堀田優月(闘神塾)
判定3-0(20-19/20-19/20-19)
第1試合 女子55kg級 2分2R(延長1R)
×荒中あいら(TRASH)
○安黒茉莉(闘神塾)
判定0-3(19-20/18-20/18-20)