KNOCK OUT 11.19 後楽園ホール:響波「1年練習に専念して以前と全然違う」×古木誠也「負けない気持ちを見てほしい」、老沼隆斗「KNOCK OUTにフライ級を」×阿部晴翔「東北魂を見てほしい」
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KNOCK OUT 2022 vol.7(11月19日(土)後楽園ホール)の響波 vs. 古木誠也、老沼隆斗 vs. 阿部晴翔の4選手のインタビューが主催者から届いた。
初代KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級(55kg)王座挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)
響波[きょうは](Y’s glow/元KNOCK OUT-REDバンタム級(53.5kg)王者、MA日本スーパーバンタム級王者)
古木誠也(G1 TEAM TAKAGI)
昨年9月に長丁場のリーグ戦を制して初代KNOCK OUT-REDバンタム級王者となった響波だが、今回はそれ以来のKNOCK OUT参戦。バンタム級王座は返上して、今回からスーパーバンタム級で戦うこととなった。その第1戦にして勝てば王座決定戦というチャンス、響波はどう思っているのか?
空手で数々の戦績を誇り、キックに転向してからは3勝(2KO)1敗。9月大会では鮮やかな1RTKO勝利を飾った古木だが、今回は元王者との対戦で、しかも勝てば12月の王座決定戦に進むこととなった。この大チャンスに、古木はどのような意気込みを抱いているのか?
RED 50.8kg契約 3分3R(延長1R)
老沼隆斗(STRUGGLE/元REBELS-REDスーパーフライ級王者)
阿部晴翔[はるか](チーム・タイガーホーク)
以前にはREBELS-REDスーパーフライ級王座を保持していた老沼が、1年ぶりにKNOCK OUTに参戦。今回はベスト階級と言うフライ級に近い50.8kg契約での試合で、復活にかける気持ちが強い。そんな彼がこの試合に抱いている意気込みとは?
阿部は今年3月の松﨑公則戦でKNOCK OUTに初参戦し、4月には乙津陸と対戦。8月に他団体でのTKO勝利を挟んで半年ぶりの出場となるが、今回はベストの階級で、元王者との対戦ということで燃えているという。その意気込みやいかに?
響波「1年間練習に専念して、以前の自分とは全然違う。ビックリさせる自信があります!」
――KNOCK OUTには昨年9月にバンタム級王座を獲得した安達浩平戦以来となります。今年8月には千葉の大会でMA日本スーパーバンタム級王座を獲得していますが、その間は試合はしてなかったんですか?
響波 そうですね。安達戦の時はもう減量がギリギリで、そこからは階級を上げるために1年間試合には出ずに体を作っていました。それで8月に階級を上げて1戦して、今回の試合という感じです。
――ではこの間は、練習に専念していたんですね。
響波 そうですね。体を作りながら技術面の練習もやっていました。この1年間でだいぶ技術も上がったと思います。
――バンタム級王座は返上することが先日の会見で発表されました。コロナの影響もあって長丁場のリーグ戦の末に獲得した王座でしたが、その間、減量は大変だったんですね。
響波 この身長で、リーグ戦の当初は大丈夫だったんですけど、まだ成長期で試合をやるごとに通常体重が増えていってしまって、最後の安達戦は本当にギリギリ間に合った感じでした。
――チャンピオンになったと思ったら約1年間リングに立たないというのは、どういう気持ちだったんですか?
響波 試合はしたかったんですけど、すぐに階級を上げるよりも、1階級上でもちゃんとした試合ができるように、しっかりと体を作りたいと思っていたので、練習を優先しようと思いました。
――1年間かけた練習で、一番手応えを感じているのは?
響波 蹴りとかパンチの重さだったり、首相撲も全然前よりできるようになったと思ってます。今回の試合はBLACKルールなんですけど、ヒジのレベルも前より上がっていて、全体的に力がついたと思います。
――というところで、次は古木誠也選手との試合です。カード発表会見で顔を合わせましたが、何か感じたことはありますか?
響波 毎回そうなんですけど、身長差があるってことしか見てなかったです。どれぐらい差があるんだろうっていうところだけ確認しました。
――今回は8cmの差ですよね。そうやって確認すると、「有利だな」と感じるわけですか?
響波 はい、「メチャメチャやりやすいな」と思いました。先に会見とかで相手を見ることができると、イメージとかも作りやすくて気持ちも楽ですね。
――その会見では、古木選手の空手での優勝歴が想像以上に多くて、我々もですが響波選手も驚いていましたよね。
響波 ちょっと驚きましたけど、「空手では」すごかったんだろうなという感じですね。空手で言ったら、ウチのジムもヘビー級世界3位が2人いて、そういう人たちとずっとやってきているので、自分に通用するとは思ってないです。この試合はキックルールだし、相手の空手の技術より自分のキックの技術の方が全然あると思っているので、心配は全然してないです。
――改めて、どういう試合にしたいですか?
響波 完全決着でぶっ飛ばして勝ちたいです。KNOCK OUTでは久しぶりの試合で、この1年練習に専念して以前とは全然違うので、自分の変化でお客さんをビックリさせる自信もあります。
――しかも、勝ったら12月に工藤“red”玲央選手との王座決定戦に進めることが後から決まりました。それを聞いた時はどう思いましたか?
響波 ラッキーだなと思いました(笑)。工藤選手とはリーグ戦でやっていて、しかも肺気胸になって追い込み練習もできなくて、減量だけして出た状態で勝ったので。その時の自分と今は全く違っていて、技術のレベルも段違いだし、試合明け1ヵ月で間もなく練習できているので、そこは本当にラッキーですね。
――しかし階級を上げてこんなに早くタイトルのチャンスが巡ってくるとは思ってなかったのでは?
響波 それは全然思ってなかったですね。それも含めてラッキーですね。オイシイです。これが決まって、試合へのモチベーションもメチャクチャ上がりました。でもまあ、試合でやることは変わらないですけどね。1Rから全力でいくというのは。
――先ほど、ヒジも上達しているという話もありました。同じ11月大会ではREDルールのチャンピオンも決まりますが、そこも視野に入れている?
響波 いずれはという感じですね。今回、勝てば以前に勝っている相手と王座決定戦というのはあるんですけど、油断はできないので、一つずつしっかり獲っていこうと思っています。
――昨年お話を伺った時に、事務所と契約してモデル活動を始めたというお話をされていましたよね。その活動は継続しているんですか?
響波 今はやってないです。今のところはキックに専念して、ある程度納得いったらまたやりたいなと思っています。キックとモデルと両方やって、プラス自分の今やっている仕事もあるので、それだと練習がちゃんとできないなと思ったので、まずはキックに専念しようと。
――では最後に、改めて今回の試合で一番注目してほしいというポイントは?
響波 最初から目を離さないでほしいです。最初から面白い試合になると思うので。
古木誠也「キックでもチャンピオンを目指してやってきた。このチャンスは必ずものにする!」
――先日のカード発表会見で、響波選手と顔を合わせましたが、何か印象は?
古木 自分は記者会見というのが初めてだったので緊張したのと、響波選手が目の前にいたのでワクワクしました。
――響波選手は身長差を見ていたらしいですが。
古木 自分もやっぱり、目の前にしてみると背が高くて、懐に入りにくそうだなというのは感じました。プロフィールで178cmというのを見ていたので、気になってはいたんですが。
――映像などでの印象は?
古木 身長が高いのを生かして、自分の戦い方を貫いている選手だなと思いました。距離を大事にして戦っているなあと。ストレートとヒザで、畳みかけるところは一気に畳みかけてくるので、そこは注意したいなと思います。
――対して、自分はどう戦おうと思っていますか?
古木 相手のスタイルに付き合わないで、自分のスタイルを貫いて戦いたいと思います。
――会見でも話が出ましたが、空手では大小の大会合わせて100回以上の優勝・入賞歴があるそうですね。空手は何歳から?
古木 小学校に上がるちょっと前ぐらいからですね。お姉ちゃんが空手を始めるのでついていって、自分も始めたという感じだったので、いつから始めたかはよく覚えてないんですよね。
――そこから何度も優勝するほど強くなったわけですよね。そこからキックボクシングに転向したのはなぜだったんですか?
古木 もともと空手で年間15~16試合ぐらいは出ていたんですけど、コロナで大会が少なくなっちゃって、自分の道場での練習もコロナでできてなくて。その時に幼馴染みが「キックがやりたい」ということで近くのジムに体験入門についていったんです。そこで自分の方がハマった感じで。
――空手とキックボクシングはいろいろ違いがあると思います。キックに順応するのに一番苦労したのは?
古木 全部と言えば全部なんですけど、一番指摘されるのは構えと距離感ですね。
――逆に空手の経験で得たものとは?
古木 気持ちの強さですかね。あとスタミナとか打たれ強さ。特にボディですね。
――今キックで4戦していて、前回、9月大会の前田翔太戦では1RTKO勝ちしました。それは順応できてきた成果?
古木 たぶんそうだと思います。あと、トレーナーが毎日のように練習に付き合ってくれてるので、キックボクシングスタイルになれてきているんだと思います。
――会見の時、響波選手は「キックボクシング歴は自分の方が上」と言っていましたが。
古木 自分はそれほど不安はなくて、毎日厳しい練習をトレーナーとやっているので、そう言われても気にならないです。
――後日、この試合の勝者が12月の王座決定戦に進めることが決まりました。2つ勝てば6戦でチャンピオンということになりますが。
古木 こんなに早くチャンスが来るとは思ってなかったので、自分でもツイてるなと思いましたし、モチベーションも上がりました。同時に、絶対負けられないなという思いも強くなりましたけど。ただまずは響波選手にしっかり勝つことを考えて、浮かれないようにしています。
――改めてタイトルへの思いというのは?
古木 始めた時からチャンピオンを目指していたので、チャンピオンにはなりたいです。トレーナーとも「KNOCK OUTのタイトルを獲ろう」という話をしていたので。
――KNOCK OUTという大会についてはどう思っていますか?
古木 全体的に選手のレベルが高いので、そこでチャンピオンになれれば本物と思われるようになるかなと思ってます。最初、キックに転向した時は知り合いがやりたいと言ったから、って感じだったんですけど、もともと格闘技全般、見るのは好きだったので、こういう大会に出られてうれしいです。でも距離感とかこんなに違うとは思ってなかったので、最初は戸惑いましたけど。
――やっぱりその戸惑いは大きかったんですね。
古木 そうですね。自分のやってた空手は顔面パンチがなくて、その違いぐらいだろうと思ってたんです。そういう大雑把なイメージでしか考えてなかったんですけど、やっぱり顔面があるかどうかで全然別物だし、それに加えて距離感も違うしで。最初の方は全然慣れなかったですけど、強めのスパーリングをたくさんやらせてもらっている内に、だんだん目が慣れてきて、今は恐怖心はなくなりました。
――ところで所属の「G1 TEAM TAKAGI」ですが、今プロ選手は何人ぐらいいるんですか?
古木 6人ぐらいですね。自分はその中では2番目に試合に出ている方です。今、ジムにチャンピオンはいないので、このチャンスは確実にものにしたいです。
――では最後に、今回の試合で特に注目してほしいポイントはどこでしょう?
古木 気持ちですね。諦めない気持ち、負けない気持ちを見てほしいです。
老沼隆斗「ここから勝ってまた波に乗る。KNOCK OUTにフライ級を!」
――9月の他団体参戦に関しては、いろいろ大変でしたね。
老沼 ホントに……いろいろありました(笑)。
――そこから切り替えてまた次に向かうのは、けっこう難しかったんじゃないですか?
老沼 落ち込んだということはないですけど、モヤモヤした感じになっちゃって、煮え切らないというか、何とも言えない感情が残りましたね。
――いい部分も悪い部分も含めて、今回の試合に影響する部分はありますか?
老沼 いや、もう次は別物と考えて切り替えているので、よくも悪くも次の試合は関係なくできると思います。
――それはよかったです。ということで次の対戦相手は阿部晴翔選手ですが、印象は?
老沼 同じジムの松﨑公則さんが引退試合を戦った相手なので、その時に試合は見たんですけど、対戦することになるとは思っていなかったので、そんなに意識はしてなかったんです。でも試合が決まってちゃんと映像を見たら、回転が速くて全体の動きも速いなと思いました。
――特に警戒する部分は?
老沼 パンチでKOしたりダウンを取っている試合をいくつか見たので、右のフック気味のストレートが強い印象があるので、そこは警戒しようと思っています。
――逆に自分の、この試合のテーマは?
老沼 テーマは「復活」ですね。最近なかなか勝ててないので、しっかり自分の存在をアピールするというか、「まだやってるんだぞ」というところをしっかり見せたいと思います。
――KNOCK OUTのリングも昨年11月(花岡竜にKO負け)以来、1年ぶりですよね。この間の不調の理由はどこだと思っていますか?
老沼 やっぱりテクニックのある選手と対戦した時に、今イチ自分のいいところを出し切れていないというか……うまい相手に付き合っちゃって、そこで負けちゃってると思うので、もっと自分勝手というか、空気を読まないところを作っていけたら、もっと攻め手が広がるのかなって思いますね。
――そう聞いて思ったんですが、タイトルを持って勝っていた時期は確かに、相手どうこうではなく自分のペースに持ち込む戦いをしていたと思います。
老沼 そうなんですよね。それが最近、うまくハマっていない感じになっちゃってるというのが一番の敗因なのかなと思っています。
――そこを改善するために、どんなことを意識して練習していますか?
老沼 これは作戦になっちゃうので、あまり言えないんですけど(笑)……自分のペースを作れるような技のバリエーションをどんどん増やしていこうというイメージで、鈴木秀明会長に教えてもらっています。今はかなりいい感じにできていると思うので、このパターンをしっかりと試合で出せたらいいなと思っています。
――先ほどの阿部選手の印象からすると、すごく大雑把に見ると「蹴りvsパンチ」の試合になるのかなと思ってしまうんですが……。
老沼 見る人はそう見るのかなと思います。僕は蹴りが得意で、相手の選手はパンチが得意なので。けどまあ、実際どうなるかは当日のお楽しみにしておいてください。
――了解です(笑)。今回はフライ級に近い50.8kg契約での試合です。以前には「フライ級で強いタイ人と戦っていきたい」とおっしゃっていましたが。
老沼 この階級だとタイ人が強いというのもあるんですけど、自分の体格的にフライ級が一番合っていると思うので、これからはこの階級でやっていってまずはベルトを獲りたいと思っています。
――以前はスーパーフライ級でタイトルを保持していました。その頃は上げて戦っていたということだったんですか?
老沼 いや、スーパーフライ級でもできることはできるんですよ。ただ、王座決定リーグ戦がスーパーフライ級で行われたので、そこに合わせたという感じです。でも僕の体格とか相手の大きさとかを考えると、フライ級の方がベストなパフォーマンスを出せるかなと思って。だから、まだKNOCK OUTにはフライ級がないんですけど、わがまま言って試合を組んでもらいました。
――そこなんですよ。ここからは階級を作ってもらうための戦いということになりますね。
老沼 そうですね。やっぱりKNOCK OUTでフライ級ができれば一番いいので、ここから試合で魅せて、宮田プロデューサーを動かさないとという感じですね。
――そのためには勝ち方も求められると思うんですが。
老沼 昔、連勝してノってた頃は、勝ち方にもこだわって「KOしたいな」とか思ったりもしてたんですけど、とりあえず今は、また勝っていくことが大事かなと思うし、特に今回は自分自身、負けたら後がない状況だと感じているので、しっかりと勝つことがテーマですね。内容で魅せてやるというより、練習でしっかりと追い込んで試合でしっかりと勝つ、今はそれだけです。
――まずは結果をというところですね。松﨑選手が引退されたりもして、ジムの方でもトップ選手という存在だと思いますが。
老沼 まあ僕も、「あと5年やるぞ」という感じでもなくて、残りの選手生活は自分の気持ち次第みたいなところがあるんですよ。気持ちがノればやるし、ダメだと思ったらやめちゃうみたいなメンタルの弱さがあるので、また勝って連勝して、また頑張ろうと気持ちがノれるようにしていきたいです。練習に関しては、会長が今まで以上にミットをやってくれる時間がすごく増えたので、そこはすごく充実しているし、会長の時間をいただいているので絶対に勝たないと、という意識がまた強くなってます。
――「あと5年やるという感じでもない」と聞いて確認してしまいましたが、まだ24歳じゃないですか!(笑)
老沼 そうなんですけどね。僕はデビューしたのも16~17歳ぐらいでしたし、最初からそんなに長くはやらないと思っていましたから。10年やるかやらないか、どうかな?と思ってたぐらいで。最初、ジムを移籍する前は数戦やったらやめようかなという感じだったんですけど、やってる内にのめり込んで今に至ってるので。
――では、ここからまたのめり込まなきゃですね。
老沼 勝って結果がついてくれば、「またやっていこう」という気持ちになると思います。今は連敗で、崖っぷちだと思ってしまっているので。勝てば気持ちもリセットされると思うので、今は結果がほしいです。
――では最後に、今回の試合で特に注目してほしいポイントはどこでしょう?
老沼 自分の存在を見に来い、という感じですね。老沼隆斗という選手を見に来てくれと。蹴り技とかじゃなくて、存在そのものを見てほしいと思います。記憶にも記録にも残る試合にしたいと思っているので。
阿部晴翔「向こうが蹴りまくるならこっちは殴りまくる! 東北魂を見てほしい!」
――前戦は8月に新潟で3RTKO勝ちだったということですが、振り返ると?
阿部 相手の地元だったこともあってプレッシャーがすごくて、けっこう緊張したんですけど、練習したことがパッと出てきたので80点ぐらいの出来だと思います。
――では、今回の試合もいい流れで臨めそうですね。KNOCK OUTには3月、4月の連戦以来、半年ぶりの参戦になりますが、今回は元王者の老沼隆斗選手との対戦です。
阿部 老沼選手のことはけっこう前から見ていて、蹴り技がすごくキレイだなあとずっと思ってたんですよ。3月に松﨑公則選手との対戦後に挨拶に行った時に老沼選手もいて、挨拶を返してくれた時の笑顔がすっごく印象的で。楽しんで試合ができそうです。
――警戒するところは、やはり足技ですか?
阿部 一番はそこですね。ただ、プレッシャーのかけ方だったり、自分の形に持っていくのがすごく上手な選手だと思うので、相手のペースにならないように試合を運べたらなあと思っています。
――自分としてはどういう試合をしたいですか?
阿部 自分にキレイな試合はできないので、ガツガツと倒しにいく姿勢でいきたいですね。いつも基本は自分の中で変わってなくて、相手も格上なので、挑戦者のつもりで挑むというのは常にあります。
――今回は50.8kg契約ですよね。老沼選手は会見でも、今後フライ級でやっていきたいという希望を述べていましたが、阿部選手にとっても適正階級という感じですか?
阿部 そうですね。僕もベストな体重はフライ級、50.8kg近辺なんですよ。でも相手がなかなか見つからないのでスーパーフライ級で試合することも多かったんですが、今回はベストなコンディションで挑めるかなと思います。
――試合に向けて、練習での手応えはどうですか?
阿部 気持ちが途切れずに練習できているので、すごくいい調子です。
――KNOCK OUTでは過去4冠の松﨑選手、無敗の新鋭・乙津陸選手と来て、今回が元王者の老沼選手と、強豪との対戦が続いています。そういうところで名前が挙がるというのは評価されている証拠とも言えますが。
阿部 自分自身はちょっとネガティブなところもあって、強豪相手の試合で「評価してもらってるのかな」とも思いつつ、「噛ませ犬で呼ばれてるんじゃないのかな?」と思ってしまうところもあって。だけどそこで「食ってやるぜ」という気持ちになって、今は燃えています。
――前回の新潟大会も地元の選手との対戦でアウェイだったわけですし、燃える状況が続くと。
阿部 そうなんですよ。そういうのもあって、今年に入って少しメンタルが強くなったかなとも思います。
――今年は3月、4月、8月、そして今度の11月と、けっこうコンスタントに試合もできていますね。
阿部 はい。ケガも特になく練習もできているので、試合勘も途切れずに練習に取り組めています。
――そして今回勝てば、元王者への勝利ということで、かなりいいアピールになると思います
阿部 会見では老沼選手が「蹴りまくってやろうかな」と言ってたみたいですけど、僕は逆に殴りまくってやろうかなと思って燃えてます。
――前回参戦されてから今回までの間に、地上波レギュラー番組の『KNOCK OUT STYLE』もスタートしました。
阿部 僕が住んでいる仙台市では地上波放送は見られないんですが、YouTubeにアップされたものは見ました。その話を振られて、「ああそうか、自分の試合が流れる可能性もあるのか」と考えて、さらに燃えてきました(笑)。すっごく盛り上がる試合をして、みんなに見てもらえる機会が増えれば、地元の宮城県であったり鷹虎ジム、チームタイガーホークの名前も広まっていくと思うので、頑張りたいです。
――そのためには、セミやメインを越える試合内容が要求されますが。
阿部 今回のKNOCK OUTもいいカードがたくさんあって、熱い大会になると思うんですけど、自分も熱さだったら負けてないので、老沼選手と、お客さんを興奮させられる試合をしたいですね。
――4月の乙津陸戦でお話を伺った時には、3月にファンの方から乙津選手と間違えられたというエピソードもありましたよね。
阿部 はい(笑)。だから絶対勝って知名度を上げてやろうと思っていたんですが、勝てなくて。今回こそは熱い試合をして、皆さんに覚えてもらえるように頑張りたいです。僕もデビューから7~8年になるので、このへんでひと花咲かせたいなと思っています。
――デビューはかなり早かったんですね。
阿部 高校生の時でした。以前に所属していたジムの自主興行でデビューして、働き出してから一度は間が少し空いてしまったんですけど、今のジムにお世話になってまたやり始めて。最近になって東京に呼ばれるようになった感じです。
――ではなおさら、何かを掴みたいという思いが強いのでは?
阿部 そうですね。高校生の頃は遊びたいという気持ちも強かったんですけど、働き出してから「やっぱり夢を追いかけたい」と思うようになって、またキックボクシングをやりたくなったんです。そこで、もう4~5年は気合いを入れて頑張ろうと思って。
――掴みたい夢には、どれぐらい近づけていますか?
阿部 いやあ……今はベルトがほしいですね。それと、お世話になった方がたくさんいるんですけど、自分が名前を上げることによって「俺、阿部晴翔の知り合いなんだよね」って言ってもらえるじゃないですか。そういう形でいいから恩返しがしたくて。勝って恩返し、勝って恩返しを繰り返すことによって、その先にベルトがあると思ってます。ベルトを獲れば、ジムの会長やコーチたちにも恩返しができますし。
――今はKNOCK OUTにはフライ級がない状態ですが、階級が作られてベルトが狙えれば、それが一番?
阿部 ですね。ベストな階級なので、そうなるように狙っていきたいです。そのためにも、メチャクチャ気合いが入ってます。
――では最後に、今回特に注目してほしいポイントはどこでしょう?
阿部 技術うんぬんよりも、自分はすごく気合いが入っているので、その日一番熱い試合をしようと思っています。なので、この気合い、東北魂を見てほしいです。
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無し
BLACK フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
龍聖(NOPPADET GYM/KNOCK OUT-BLACKフェザー級王者)※フリーから所属変更
グ・テウォン[Ku Taewon](韓国/YAK GYM/MKF REVOLUTION -60kg級王者)
BLACK 64kg契約 3分3R(延長1R)
バズーカ巧樹(菅原道場/KNOCK OUT-BLACKライト級(62.5kg)王者、WMAF世界&MA日本スーパーライト級王者、元REBELS-BLACK同級王者)
TAaaaCHAN[ターチャン](PCK連闘会/聖域(サンクチュアリ)統一スーパーライト級王者・元同ライト級王者、元INNOVATIONフェザー級王者)
第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定トーナメント決勝戦 3分5R(延長1R)
壱[いっせい]・センチャイジム(センチャイムエタイジム/ルンピニー日本バンタム級王者)
森岡悠樹(北流会君津ジム)
初代KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級(55kg)王座挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)
響波[きょうは](Y’s glow/元KNOCK OUT-REDバンタム級(53.5kg)王者、MA日本スーパーバンタム級王者)
古木誠也(G1 TEAM TAKAGI)
RED 50.8kg契約 3分3R(延長1R)
老沼隆斗(STRUGGLE/元REBELS-REDスーパーフライ級王者)
阿部晴翔[はるか](チーム・タイガーホーク)
RED スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
NIIZUMAX!(クロスポイント吉祥寺/元J-NETWORKスーパーライト級1位)
仲川広汰(Ten Clover Gym)
BLACK スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
山崎尚英(スタートゲートジム)
アックス斧田(KIBAマーシャルアーツクラブ)
BLACK スーパーフライ級(52kg) 3分3R
柿﨑 瑠[るい](クロスポイント大泉/KNOCK OUTアマチュア(22年2月)アダルト55kg優勝)
新井昂弥[たかや](Ten Clover Gym)
概要
大会名 MAROOMS presents KNOCK OUT 2022 vol.7
日時 2022年11月19日(土) 開場・17:00 プレリミナリーファイト開始・未定 本戦開始・18:00
会場 後楽園ホール
チケット料金 SRS席¥20,000 RS席¥12,000 S席¥8,000 A席¥6,000 ※当日券500円アップ ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料
チケット販売 KNOCK OUTオフィシャルショップ チケットぴあ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 inquiry@knockout.co.jp https://knockoutkb.com/