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[Dynamite!!] 12.31 名古屋:アビディ欠場。第1試合に元気×ビーン

FEG "Dynamite!!" 12月31日(水) ナゴヤドーム  【→カード&チケット情報】 [→掲示板スレッド]

(12/30 up) シリル・アビディが左肩靭帯損傷で全治1カ月と診断され欠場し、代わって極真空手のマウリシオ・ダ・シルバがザ・プレデターとMMAルールで対戦する。試合順も決定し、第1試合に須藤元気 vs. バタービーン、セミにイグナショフ vs. 中邑、メインにサップ vs. 曙が置かれた(→一覧)
 大会当日券は12時より発売され、開場14時、開始16時。TBSでは21:00〜23:24オンエアされる。

タイソン、ハワイで観戦

(12/27 up) マイク・タイソンがハワイでDynamite!!を観戦し、日米二元中継で放送されることが決まった。28(日)24:15-25:40 TBSの特番にも出演する可能性があるという。

紀香&ハセキョーはTBS。ヒクソンがゲスト

(12/25 up) Dynamite!!のTBSでの中継のゲスト・解説陣が発表された。ゲストはヒクソン・グレイシー、魔裟斗、貴乃花親方、解説は谷川貞治・K-1イベントプロデューサー、バルセロナ五輪柔道71kg級金メダリストの古賀稔彦氏、元WBA世界スーパーフェザー級&ライト級王者の畑山隆則氏が務める。フジテレビのPRIDE男祭りで吉田×ホイスが行われるが、ヒクソンと古賀氏がTBSに出るとは意外なところ。司会は藤原紀香さん、ナビゲーターは長谷川京子さん、リポーターは水野裕子さん。フジテレビのK-1中継にいつも華を添える紀香&ハセキョーコンビが、そのままTBSに移ってきた。
 番組を担当するTBSの樋口潮プロデューサーは「非常に大きなイベントにふさわしい豪華なキャストとなりました。今シーズン最高のイベントであり、史上最高のダイナマイトを盛り上げていきたいと思います」とコメントしている。

全カード揃う。ボタ×藤本、ノルキヤ×成瀬追加

(12/23 up) K-1ルール・フランソワ・ボタ vs. 藤本祐介、MMAルール・ヤン・“ザ・ジャイアント”・ノルキヤ vs. 成瀬昌由が追加され、全カードが決定した。シャノン・ブリッグスの出場は見送られた。

中尾×ハハレイシビリ決定。サップ×曙はK-1ルール3R

(12/19 up) ボブ・サップ vs. 曙がK-1ルール3分3Rで行われることが正式決定した。当初変則ルールも計画されたが、結局通常ルールにおさまった。
 追加カードとして現役レスリング日本王者・中尾芳広 vs. 柔道金メダリスト・ダビト・ハハレイシビリのMMAも発表された。中尾は「プロデビュー戦となりますが、胸を借りるつもりはありません。思いきり闘って勝ちたいと思います」と意気込みを語っている。

純度100%谷川ワールド!? イグナショフ×中邑等5試合追加

(12/16 up) FEGは16日の会見で、追加カード5試合を発表した。

K-1 MMAルール 5分3R
アレクセイ・イグナショフ vs. 中邑真輔
シリル・アビディ vs. ザ・プレデター
クリストフ・ミドゥ vs. トム・ハワード

K-1ルール 3分3R
アーネスト・ホースト vs. モンターニャ・シウバ
フランシスコ・フィリォ vs. TOA

 他にも元ボクシング世界ランカーのシャノン・ブリッグスの参戦が決まり、さらに3試合ほど追加される模様。既に決まっていた曙×サップ、須藤×バタービーンも合わせると、いかにも谷川貞治・FEG社長のプロデュースらしい、バラエティに富んだラインナップが揃った。特に追加されたK-1ルール2試合については、「勝負論に徹した普段のK-1 WORLD GPシリーズでは見られないようなカードを、あえて実現させた」と谷川社長は発言。PRIDE陣営のフレーズを借りれば、これぞ「純度100%混じりっけ無しの谷川ワールド」とでも言えそうな、お祭り的な世界が繰り広げられている。

 中邑(なかむら)は新日本プロレス所属の23歳。青山学院大時代はレスリング部主将を務め、昨年8月にプロレスデビュー後、昨年大みそかの猪木祭でMMAデビュー。ダニエル・グレイシーに腕十字で敗れたが、和術慧舟會で日頃練習を積んできた成果を存分に発揮し、MMAへの対応度の高さを示した。今年5月のアルティメットクラッシュでノルキヤに一本勝ちした試合は、観戦したヒョードルが着目し、「自分の技術を活かしたファイトスタイルが素晴らしかった」と評価したほど。谷川社長も「新日に出場をリクエストしたのは中邑選手だけ」と言うほど惚れ込んだ逸材で、中邑も「プロレスの対世間を意識して」大みそかにある3大会の中からDynamite!!を選択。いわば相思相愛の形で参戦が決まった。
 本業のプロレスでは今月初旬に新日の最高峰のタイトルであるIWGPヘビー級王座を最年少で奪取。今や時の人となっている中でのDynamite!!参戦ということで、中邑は「こんなに大きなプレッシャーを感じた事はない。一世一代の大勝負」と緊張した面持ち。「ファンが見たいのは人間の戦い。勝つのはもちろんだけど、プロレスラーの生きざまを見せたい」といい、プロレスラーとしての誇りを胸に戦うつもりだ。
 今回の相手のイグナショフといえば強烈な打撃。中邑は「金属バットを構えている大リーグのバッターに飛び込むようなイメージ」と警戒する。「テイクダウンが鍵だろうけど、イグナショフは何十通りもの対策を練って来ると思う」といい、相手が初のMMAとはいえ油断は全くしていない。
 「コンディションはすこぶる良い」と語る中邑。2ヶ月ほど前から肉食をやめ、魚中心の日本食に移行。血を浄化し心肺機能を強化し、ノルキヤ戦の103kgから絞って100kgジャストまで落としたという。「以前よりスピードアップした」とのことで、どんな動きを見せてくれるか楽しみだ。
 対するイグナショフは中邑についてほとんど知らない様子。ビデオを見てボクシングがどれぐらいできるか研究するつもりだが、基本的には「マルコに習った技術を試合で出すだけ」という考えで、MMA初戦は自分との戦いと位置付けていた。

 プレデターとハワードはプロレス団体ZERO-ONEで活躍中の人気大型レスラー。プレデターは93年レスリング全米学生選手権王者で、「初めてのMMAだが、いい試合を見せたい」と意気込んだ。ハワードは元グリーンベレーでコマンドサンボの経験もある。プロレスでは巨体に似合わぬ素早い動きを売り物にしている。
 ハワードと対するクリストフ・ミドゥ[Kristof Midoux]は、最近チーム・レ・バンナ入りしたフランス人の29歳の柔術家。Submission Fighting UKのインタビュー記事によると、元々極真空手をやっていたが、UFCでのホイス・グレイシーの活躍に感激し柔術に興味が移り、ブラジルに15回渡るほどのめり込んでいるという。他にもボクシング、サンボ、レスリングも練習。00年には交通事故で首の骨を2本折る重傷を負ったが、約2年の闘病の末、昨年10月カナダのUCC大会(現在はTKOに名称変更)のジェレミー・ホーン戦で本格復活した。その試合は惜しくもチョークで敗れ、MMAは3連敗中。だが今年のアブダビコンバットはヨーロッパ予選を突破。世界大会では一回戦で強豪ショーン・アルバレスに敗れるも、このインタビュー記事でも「フランスで一番のMMAファイター」として紹介されるほどの地位を築いている。

 既にバタービーン戦の決まっていた須藤元気も会見に出席。「現代版・弁慶と牛若丸といった戦いになると思う。こういう相手だからこそ得意の戦術を駆使し、須藤元気の醍醐味を見せたい」と意気込みを語った。(井原芳徳)

イグナショフMMAデビュー。須藤×ビーンもMMA

(12/10 up) アレクセイ・イグナショフがDynamite!!でMMAデビューすることが決まった。イグナショフは10日都内で練習を公開。ミルコ・クロコップのMMAのコーチをしていた柔術家のマルコ・ジャラ・アルバカーキ、MMA経験もあるサム・グレコとともに「チーム・スコーピオン」を結成しており、この日はスリーパーの防御や立ち上がり際でのサッカーボールキックなどの動きを披露した。K-1 GPが終ってから練習を初めたばかりだが、ジャラはイグナショフの素質を高く評価し「1年後にはチャンピオンになれる」と豪語した。
 イグナショフの公開練習の前には、須藤元気 vs. バタービーンのMMAマッチも発表された。谷川貞治・FEG社長はこのカードを大みそかのお祭りならではのスペシャルマッチと位置付け。110kgも須藤が軽く、バタービーンが初のMMAであることから、安全面に十分配慮する考えを示した。K-1 MMAルールは5分3Rで、あとはPRIDEルールと近いものになる模様。
 他にK-1ルールでのアーネスト・ホースト、フランシスコ・フィリォ、MMAルールでのダビト・ハハレイシビリの出場が決まっている。ハハレイシビリは92年バルセロナ五輪で小川直也を下し金メダルを獲得したグルジア人で、95年頃にはリングスに上がっており、現在42歳。フランソワ・ボタも出場準備をしており、K-1ルールかボクシングルールでの試合となる模様。ピーター・アーツはK-1 GPでの腕の打撲の影響で欠場する。
 残りカードは今週中に発表予定。谷川社長は「今回は相撲、レスリング、極真空手、柔道、ボクシング、K-1の元チャンピオンが揃うことになります」とホクホク顔。イベント名の「K-1 PREMIUM」にふさわしい大会となりそうだ。(井原芳徳)

藤田、レスリングの中尾との対戦を拒否

(12/8 up) 藤田和之が中尾芳広からの対戦要求を退けていたことが8日明らかになった。猪木事務所の関係者によると、藤田は「もう少し有名な選手と思っていたが、今回はそういう選手なら断ってくれないか。ピーター・アーツとかと思ってたけど」等と語ったといい、知名度と実績を兼ね備えた選手との対戦を望んでいたことを明かした。同関係者はK-1からのオファーは「真摯な内容で感謝している」としながらも、Dynamite!!出場に関しては、相手が決まってからの準備期間が短くなりそうなことを理由に、「難しい」との見方を示した。(井原芳徳)

アマレス強豪 中尾芳広MMAデビュー。藤田戦を熱望

(12/7 up) 今年のアマレス世界選手権フリースタイル96kg級代表の中尾芳広がFEGと契約し、Dynamite!!でプロデビューすることが決まった。中尾は同じくレスリング出身の藤田和之とMMAルールでの対戦を希望している。(写真:マスコミの申し出に応じて90kg強の谷川貞治・FEG社長を軽々と抱え上げる中尾。谷川社長は「スゴイなぁ」と連呼していた)
 中尾は東京都板橋区出身で、1972年6月25日生まれの31歳。東洋大学時代は目立った成績は無かったが、卒業後実力が開花。シドニー五輪には出場できなかったもののトライアルまで進出し、01・02年天皇杯、02・03年全日本選抜で優勝、去年と今年は世界選手権の代表に選ばれている現役バリバリの実力者だ。以前からK-1等のプロ格闘技に興味があったが、ここ1ヶ月ほどで急激にプロ志望に目覚め、オリンピックの夢をあきらめ、レスリング協会を11/30付けで円満退団。谷川社長いわく「K-1日本人総合ファイター・プロ第1号選手」としてFEGと複数年契約を結んだ。ただし所属はフリー扱いとなる。
 MMA向けの練習は1週間前に始めたばかりで、今後どういったコーチを付けて練習するかはFEGと相談する。中尾が対戦を希望する藤田は新聞紙上で大みそかのダブルヘッダーを口にしているが、新日本プロレスの上井取締役は「藤田は本気だ」と語っている。Dynamite!!は4時にスタートし7時頃に終るため、名古屋と神戸のハシゴは問題ないとのこと。今後藤田戦に向け詰めた交渉が行われる。
 中尾は「藤田選手は負けん気が強いが、僕はそれに輪をかけて負けん気が強い」と豪語。7日の会見ではハキハキとした口調が印象的だった。目標は「ミルコ・クロコップのようにかけひきがうまくミスを許さないファイター」だといい、社会人時代100メートルを10秒台で走れたスピードをMMAでも活かしたいと目を輝かせた。
 残りカードは今週中に発表を予定している。(井原芳徳)

曙、ボタのパンチで鼻血ボタボタ

(11/28 up) 曙が12/6のK-1 WORLD GPでフランソワ・ボタのセコンドに付くことが決まった。ボタの所属先のスティーブスジムのカラコダ氏が曙のトレーナーを務めている縁から実現したもので、曙はボタの控室での準備からリングを降りるまでを間近で見届けることで、実戦のイメージを頭に焼きつけるつもりだ。谷川貞治・K-1イベントプロデューサーは「横綱にとっていい勉強になる」と評価。「曙と対戦するサップも対抗して、ボタの相手のアビディのセコンドについたら?」というアイデアも出されたが、K-1 GPを放送するフジテレビは大みそかにPRIDE男祭りを放送するため、TBSで放送されるDynamite!!の宣伝になるようなパフォーマンスがどの程度許容されるかも気になるところだ。
 ボタと曙は27日都内のジムでスパーリングを公開。わずか3分1Rだったが、元IBF王者のパンチが曙の大きなお腹とヘッドギアの下の顔に何発も叩き込まれ、曙は鼻血を出した。これまでの非公開の練習で曙は何度か鼻血を出しており、鼻が切れやすくなっているせいもあるのだろうが、この日の鼻血はさすがに「味わう余裕はなかった」。マットの上にへたり込むと「疲れた。情けない。強いよ。遊んでんだもん。相撲で言ったら横綱が序二段や三段目の奴らとやってんのと一緒だよ。まだ本気で打ってないんだろうけど、ボディ一発だけで息が吸えなくなる」と驚きの言葉を連発していた。ボタは「防御はうまくなってるが、やはりスタミナに関しては1ヶ月十分トレーニングしていかないとね」と指摘しつつも、「曙のパンチは非常にパワフル。ボディブローなら相手を疲れさせることができるので、サップにどうボディを当てるか勉強すれば、KOできる可能性は十分にあるだろう」と評価した。
 大会チケットは11月29日(土)一斉発売がスタートする。(井原芳徳)

曙が公開スパーで「コブラ・パンチ」を披露

(11/20 up) 曙が19日、都内のジムで練習を公開した。マイク・ベルナルドも育て上げた南アフリカのスティーブ・カラコダ氏のミット目掛け、曙は左ジャブからのワンツーパンチを披露。動きはまだまだぎこちないが、パンチを受ける度にカラコダ氏は後ろにのけぞり、威力は半端ではない。カラコダ氏は曙の左フックを「コブラ・パンチ」と命名。右アッパーにかぶせることでボブ・サップを攻略したい考えを明かした。蹴りは一切見せず、曙は「企業秘密」とうそぶいたが、カラコダ氏はサップが最近蹴りを多用していることを警戒しており、しっかり対策をするつもりだ。
 3分2Rの短時間の公開スパーリングながら、曙は汗びっしょりで息も荒い。同じ立ち技の格闘技ながら、試合時間も使う筋肉もまるで違う相撲とK-1。カラコダ氏も「まずはフィットネスレベルを上げる状態。大みそかに向け複数ラウンドを戦い抜くためのスタミナを付ける」と語るように、体力面の強化が第一の課題となりそうだ。技術面でも曙は「まだ手の平で殴る癖がある」と語り、カラコダ氏も「相撲の張り手からパンチに打ち方を変えてる状態」であることを明かしている。曙は週5日、朝に走り込みやウェイトトレーニングといった体作りを行い、夕方4時からこのジムで約1時間半スパーリングを行う日々を続けて行くという。(井原芳徳)
(写真:100人近くの報道陣が詰めかけ曙もビックリ。「相撲の稽古の時もこんなに来た事ねえのによぉ」と苦笑いを浮かべた)

曙、練習地獄も充実の日々

(11/17 up) 東京の渋谷マークシティで16日(日)昼過ぎ、18日のK-1 MAXと大みそかのDynamite!!の会見が行われ、曙がファンの前に登場した。
 目立ったのは耳に輝くピアス。相撲時代も耳に穴を開けていたが、しきたり等もあってピアスを付けて公の場に出ることはなかった。曙はピアスをした理由について「ワイルドに行きたい」と説明。目指すファイトスタイルも「とにかくガムシャラ」と表現した。
 FEGの谷川貞治社長によると、曙の練習は午前と午後に2〜3時間ずつ。早朝には歩道橋を昇り降りし、食事も米・パンやアルコールといった炭水化物を一切取らず、鳥のささ身や野菜を大量に摂取している。その成果もあって、Tシャツのサイズが7XLから4XLにまで縮むほど減量に成功。「何年かぶりに地獄を見ました」という曙。「でも楽しいです。充実してます」といい、谷川社長によると、会見の前日の練習では鼻血を出したが、「うまいですね」と舌舐めずりをしていたという。先週はグレート草津やタケルといった比較的小柄な選手相手に速い動きに目を合わせていたが、今週からはステファン・ガムリン、フランソワ・ボタら大柄な選手とぶつかり合い、いっそう厳しい練習に突入する予定だ。
 他のカードや参戦選手について聞かれた谷川社長は、曙に続く何人かの大物に声をかけていることを明かした。だが昨日引退を表明した大相撲横綱の武蔵丸には全く声をかけてないといい、「興味はあるんですけど、聞く所によると性格がおっとりしてるようなので」とあまり獲得に意欲的でない様子だった。現在積極的に交流している新日本プロレスの選手にはオファーを出すが、フジテレビと組んだPRIDE系のファイターにはオファーを出さない考え。K-1の選手についても、12月6日のK-1ワールドGPが終ってから選手のコンディションを見たいとしている。(井原芳徳)

TBSの放送時間は21:00〜23:24

(11/12 up) 大会の放送時間が12月31日(日) 21:00〜23:24に決定した。番組名は「K-1プレミアム2003 人類史上最強王決定戦 Dynamite!!」。ナゴヤドームのイベント自体も9時頃に終了し、年越しにはならない予定。
 他にも12月26日(金) 21:00〜22:54に曙&サップ完全密着ドキュメント、12月28日(日) 24:15〜25:45に直前情報番組、12月31日(日) 15:00〜17:30に直前生放送スペシャルが放送される。
 チケットは18日(火)よりK-1公式サイト(携帯端末含む)等でデジタル先行予約開始。同日TBS系 21:00-22:48「K-1 WORLD MAX」番組内でも先行予約が実施される。

元横綱・曙、K-1デビュー。初戦でサップと激突

(11/6 up) 大相撲の元横綱・曙太郎が、12月31日に行われる「Dynamite!!」のボブ・サップ戦でK-1デビューすることが決まった。K-1シリーズおよびDynamite!!を主催するFEGは6日、都内の帝国ホテルで記者会見。サップ戦のルールは未定だが、谷川貞治・FEG社長は、初のK-1戦となる曙が実力を発揮できるルールを設定したいとしている。
 5日夜に日本相撲協会に退職願を提出し受理された曙は会見で、「相撲を引退してから怪我の回復に務め、ファイティングスピリットを溜めてきた。知り合いのフランシスコ・フィリォやレイ・セフォーと接するうちに、K-1に挑戦する気持ちが芽生えた。相撲時代はまだ幼く、私の戦う姿の記憶が残っていない子ども達に、父の戦う姿を見せたい」と挨拶した。
 谷川社長は10/31(金)にたまたま出張した福岡で、石井和義・前K-1プロデューサーとともに曙と接触。食事をしながら話しているうちに盛り上がり、急転直下でサップ戦が決まったという。K-1側と曙は3日に正式契約。具体的な契約内容は明らかにされなかったが、谷川社長はワールドGPシリーズやジャパンGPシリーズにも参戦させたい意向を示し「年に2、3試合はやってほしい」と語った。曙は「相撲はもともと立ち技。立ち技でやっていく」と語り、総合ルールへの進出の意欲は薄い様子。谷川社長も「本人はプロレスは好きじゃないみたい」とも述べている。
 曙は相撲を引退後もジムで体を動かしており、夏頃からフィリォやセフォーとトレーニングをしているという。初のK-1ルールの試合に向け「これから10倍、20倍、厳しい稽古をしないといけない」と語る等、終始曙は「練習」や「トレーニング」ではなく「稽古」という言葉を使い続けていたのが印象的だった。

 会見では大みそかの「Dynamite!!」の開催発表も行われたが、TBSで中継すること、大会名が「Dynamite!」に「!」が一つ加わったものになっていること、国内で開催すること以外、会場や他のカードも未定のまま。詳細は来週発表予定で、まだ準備段階だったが、日刊スポーツ紙で曙の件がスクープされたことで、「変な形で噂が広がる前に(谷川社長)」急遽発表の段取りとなったという。通常この手の会見は前日にマスコミに連絡されるものだが、今回のリリースは当日午前11時に流され、夕方6時に会見が行われるという緊急度。「曙K-1参戦記者発表」という横断幕も、いかにも急造という感じの代物だった。なお、既に日本テレビがアントニオ猪木氏を看板に立てた格闘技イベントを大みそかに開催することを発表しており、PRIDEを主催するDSEもフジテレビで格闘技イベントを放送する計画があるとも言われている。各局の興行戦争が激化するとの見方もあったが、谷川社長は日テレとは「ケンカするつもりはない」とし、要請があれば選手を出す意向を示した。
 曙は身長203cm、体重210kg。あのサップが一回り小さく見えるほどで、サップも「いつもは突進型ファイトだが、戦い方を変えないといけない」と神妙な面持ちでコメントしていた。サップは最近はK-1ルールで失態をさらしており、初のK-1ルールの曙相手となると、なおさら技術論でうんぬんするレベルの試合からはほど遠い内容となりそうだ。だが、お年寄りから子どもまで、世間の誰もが知っている両雄の激突は、NHK紅白歌合戦の北島三郎や和田アキ子のトリを凌ぐ大きな話題となることは必至だ。(井原芳徳)

 

FEG "FieLDS K-1 PREMIUM 2003 Dynamite!! - The Fighting Festival on New Year's Eve"
2003年12月31日(水) 愛知・ナゴヤドーム
開場・14:00 開始・16:00


第9試合 K-1ルール 3分3R
ボブ・サップ(米国/チーム・ビースト)
曙(日本/チーム・ヨコヅナ)

第8試合 K-1 MMAルール 5分3R
アレクセイ・イグナショフ(ベラルーシ/チヌックジム)
中邑真輔(日本/新日本プロレスリング)

第7試合 K-1 MMAルール 5分3R
ダビト・ハハレイシビリ(グルジア)
中尾芳広(日本/フリー)

第6試合 K-1ルール 3分3R
アーネスト・ホースト(オランダ/ボスジム)
モンターニャ・シウバ(ブラジル/シッチ・マスター・ロニー)

第5試合 K-1ルール 3分3R
フランシスコ・フィリォ(ブラジル/極真会館ブラジル支部)
TOA(ニュージーランド/ザ・トア・シェッド・オポティキ)

第4試合 K-1ルール 3分3R
フランソワ・“ザ・ホワイトバッファロー”・ボタ(南アフリカ/スティーブズジム)
藤本祐介(日本/モンスターファクトリー)

第3試合 K-1 MMAルール 5分3R
マウリシオ・ダ・シルバ(ブラジル/チームTBC)
ザ・プレデター(米国/UPW)

第2試合 K-1 MMAルール 5分3R
ヤン・“ザ・ジャイアント”・ノルキヤ(南アフリカ/スティーブズジム)
成瀬昌由(日本/新日本プロレスリング)

第1試合 K-1 MMAルール 5分2R
須藤元気(日本/ビバリーヒルズ柔術クラブ)
バタービーン(米国/チーム・バタービーン)

オープニングファイト K-1 MMAルール 5分3R
クリストフ・ミドゥ(フランス/レ・バンナ・エクストリーム・チーム)
トム・ハワード(米国/UPW)



<チケット料金>
SRS 32,000円/RS 22,000円/SS 16,000円/S席 8,000円/A席 6,000円
曙応援シート 16,000円(特典付き)
ボブ・サップ応援シート 16,000円(特典付き)

<チケット発売スケジュール>
◆11月18日(火) TBS系 21:00-22:48「K-1 WORLD MAX」番組先行予約
◆11月18日(火) デジタル先行予約開始(K-1公式サイトFEG公式サイト/K-1 i-mode,EZ,Vodafoneオフィシャルサイト)
◆11月29日(土) 一斉発売 10:00〜
ダイレクトセンター[特電]052-320-9666
チケットぴあ[特電]052-320-9292
ローソンチケット[特電]0570-063-011
CNプレイガイド[特電]052-968-0055

<大会に関するお問い合わせ>
(株) FEG 03-3796-5060

Last Update : 12/30

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