99･5･29 修斗横浜文化体育館［4］郷野聡寛×マット・ヒューズ

99･5･29 (株)sustain 主催
"修斗 the Renaxis 1999 10years Anniversary"
横浜文化体育館大会

第４試合（ライト・ヘビー級３回戦）

郷野聡寛

判定 0-3

28-30
28-29
29-30

○

マット・ヒューズ

無所属

アメリカ／ミレティック・マーシャル・アーツ・センター

　天才、という肩書きがついて回る郷野。確かに郷野の技は華麗だ。上下左右に打ちわけるキック。フロント・スープレックスを初めとした美しい投げ。そして多彩なサブミッション。だが、華麗な組み手は、また、郷野の弱みでもある。リングスに憧れ、スポーツ会館でのトレーニングからスタートした彼の経歴。それは、バーリ・トゥード・アクセス以来全く変化してしまった今の修斗の「勝利の方程式」とは幾分外れたものであるからだ。
　その郷野が対戦するのは、これが公式戦初参戦となるマット・ヒューズ。
　レスリングのコーチであり、アメリカン・レスラーらしくパワーに絶対の自信を持ち、ＵＦＣの猛者パット・ミレティックにバーリの手ほどきを受ける。旧き良き総合の流れを汲んだ郷野に対し、こちらは、ばりばりの最新スタイルである。

　見事にビルドアップされたヒューズの体型。
　それが、試合の興奮で、真っ赤に染めあがっている。最初の、あまりに遠い間合いからの胴タックルこそ、郷野が止め、テイクダウンに成功したが、後はばんばん郷野の体をマットに押し倒してしまう。下からヒューズの手首を取り、三角や十字を狙いにいく郷野。しかし、ヒューズのパワーがそれを許さない。郷野の体を持ち上げ、マットに叩き付けて、どれもこれも外してしまうのだ。
　ラウンドが進むにつれて下からの郷野の反撃が弱まっていく。そこにヒューズがパンチを叩き付ける。きっちりとガードを取っているため一方的に連打されることこそないものの、優劣は明らかだった。

（山名尚志）

［1］高山義幸×阿部裕幸　

［2］竹内出×アーメット・ラジジ　

［3］デニス・ホールマン×デイブ・メネー　

［5］加藤鉄史×中尾受太郎　

［6］カーロス・ニュートン×川口健二　

［7］桜井速人×マセロ・アグア　

［8］佐藤ルミナ×宇野薫　

＜大会総評＞

＜全試合結果＞

取材：山名尚志・原田容子　カメラ：井田英登
HTML編集：井原芳徳