1999年4月のパンクラチオンマッチで日本デビューを果たしたクリス・ライトル。その後パンクラスルールでの対戦を経るにつれて、打撃のセンスと共に粘り強い関節技もクローズアップされてきた。対するは、今年1月にわずか6秒という短時間で矢野倍達を右ストレートで葬り去った石井大輔。新ルールの導入後、グローブによる攻防が一段と発揮できる土壌を得た期待の選手である。
本戦の10分ではコーナー際での攻防が続くが、決め手に欠ける両者。5分を過ぎた辺りからは若干石井のミドルキックによる攻めが冴えてきたかに見えるが決定的なポイントにはならず、判定も2-1
とドロー。延長ラウンドに突入。
延長開始後も再びコーナー際の攻防戦に。ライトルが疲れを見せ若干腰が引けてるかに見えるが、ニュートラルコーナーでは両者一歩もひかない攻防が続く。身体を入れ替えての攻め合いは3度まで繰り返されたが、この瞬間ライトルがローブロー。イエローカードが突き付けられた。
この反則で一気に不利な立場に追いやられたライトルが焦りの色を隠せず、大ぶりなパンチを振り出す。この後首投げに踏み込んだライトルだが勢い余って両者ともにリングの外へ放り出されてしまう。ラスト1分を切ったところで、ライトルがコーナー際でパンチを入れていくが、決めには到らず無念のゴングが。判定による結果、3-1で石井が勝利を飾った。