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セミファイナル 日・韓59kg契約国際戦/5回戦 | |||||||
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1月大会で韓国ファイター朴炳圭のハイキックに痛恨のKO負けを喫した小野寺。右拳を痛めていた事もあって欠場を余儀なくされた。今回はその復帰戦、相手は朴と同じ韓国の梁韓龍(ヤン・ハンヨン)。ここまで23戦全勝13KOという強豪。「いつのまにか打倒韓国になっちゃいましたよ」と苦笑いしていた小野寺だったが、試合が始まるまで右構えか左構えかもわからないほど相手の情報はなく、韓国ファイターの強さはわが身が思い知らされているだけに一抹の不安は残っていた。
小野寺が「ちょっと力んだ」という前半、ローの打ち合いはやや小野寺有利。梁はしきりとローを手で払おうとしているのが気になる。手数は両者それほどでもないが、スピードの差は断然で、梁の右にクロスを合わせたり、ワンツーを入れると韓国人の目の下が早くも腫れ上がる。
しかし梁は小野寺のローやパンチを少々もらってもどんどん前に出て間合いをつぶしてしまう。その馬力に手を焼いた小野寺がハイを打っても逆に小野寺の方がバランスを崩してしまう場面が一度となく見られるほどだった。
梁は攻撃をもらいつつもじりじりと小野寺ににじり寄り、右ショートや強烈なローを見舞う。小野寺も右ロングや左右フック、ローを当てるのだがどれも単発止まりに終わってしまう。
結局決定的な場面がないまま最終ラウンドへ。小野寺はバックスピンや回転式の肘打ちを出すなどして打開を図るが決定的なポイントをあげる事が出来ないまま試合終了となった。判定をし辛い試合だったが、ジャッジは小野寺の手数を評価した結果となり、辛勝ながら小野寺が復帰戦を無事に飾ることに成功した。小野寺はこれで34戦 24勝(14KO)7敗3分。敗れた梁は24戦23勝(13KO)1敗。
しかし試合後小野寺は「またやっちゃいました」と腫れ上がった右拳を示してみせた。昨年11月の試合で痛め、今年1月の朴戦でもほとんど回復していなかった右拳の故障がこの試合でまたも再発してしまったらしい。
7月にフェザー級王者小出智戦、9月には朴との再戦が予定されている小野寺だが、強打者ゆえのこの怪我に今後も泣かされることになるのだろうか。結果一覧に戻る
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レポート:新小田哲 写真:薮本直美 |