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Report


新日本キックボクシング協会
"TOELL YOKOHAMA Fight Three"

2001年2月25日(日)神奈川・トーエル横浜ジム

第10試合 セミファイナル 日本フェザー級/5回戦 
× 同級2位
江森禎紀
(治政館)
3R2分36秒

TKO (ドクターストップ)
同級5位
大野信一郎
(藤本)

第9試合と同じくフェザー級ランカー同士の一戦となったこの試合は、5位の大野信一郎がテクニシャンぶりを披露。首相撲からの投げでKOという恐るべき技術を披露し江森禎紀を一蹴した。

大野はキャリアが6戦と少ない上に昨年は韓国で2戦(1勝1敗)したのみ。国内では99年5月大会以来とあって一般にはあまり知られていない存在。
江森は昨年9月大会のメインで小野寺力と対戦しKO負け。11月大会で再起し韓国人選手と引き分けている。武田幸三の所属する治政館の若きホープ。

序盤ジャブからローを飛ばす江森に大野は鋭い踏み込みからのワンツー右ストレートとダイナミックな前蹴りで江森の顔をのけぞらせる。ローの打ち合いでは手数で江森が上回るが大野はタイミングのいい右ストレートを江森の顔面に打ち込み、さらには絶妙のボディコントロールで江森を崩しミドル、ローと圧倒。
そして3R終盤、首相撲の攻防から大野が江森を投げ捨てるとモロに後頭部をマットに打ちつけた江森はなんとか起き上がるが完全に足にきておりフラフラ。その様子を見たリングドクターは試合のストップを要請、大野のTKO勝ちとなった。

レスリングや柔道の投げのような露骨な投げは当然キックでは反則技だが、首相撲からの崩しとしての投げはムエタイでは立派な有効技の一つ。本場タイの選手がよく見せる技術で、日本人選手がこれでコロコロと転がされる場面はしばしば見うけられる。
ただ、この技でKOとなると目にするのは始めて。それだけ両者の技術があったということだろうか?
観る者に絶大なインパクトを与えた大野はこれで7戦6勝(3KO)1敗。コンスタントに試合にさえ出られれば、近い内に間違いなくタイトル戦線に浮上するだろう。
一方の江森は13戦7勝(2KO)4敗2分。

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レポート&写真:新小田哲

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