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Report

ニュージャパンキックボクシング連盟 "Millenium Wars 10"
2000年11月26日(日)東京・後楽園ホール
 

第9試合 タイ×日本国際戦 バンタム級/5回戦 
× タイ国バンタム級
コンキアト・シィチュントーイ
3R0分47秒

KO
NJKFバンタム級王者
桜井洋平
(岩瀬スポーツ)

 先月、タイで試合を行い肘でTKO勝ちを収めた桜井。帰国後初の試合であると同時に、バンタム級王者としての初お披露目でもある。
 対するコンキアトは桜井と頭一つ違う身長差をものともせず、ゴングと同時にミドル、大振りのフックで果敢に攻め込んでいく。直前の練習不足で今ひとつスタミナに自信がなく、早めに決着を付けたかったという桜井だが、どうにもペースがつかめず、得意のコンビネーションがなかなか出ない。パンチで踏み込まれては組み付かれ、さらには蹴り足を取られては転がされる場面が目立つ。しかしそれでもラウンドが進むにつれ、尻上がりに調子が上がり始め、ようやく手足が出始める。

 そして3R、ついに得意のワンツーからのミドルが炸裂。これが身長差もあって丁度頭を下げていたタイ人の頭部にクリーンヒット。乾いた音がしてコンキアト大の字にダウン。レフェリーはこれを見て即試合をストップさせた。

「たまたま当たっただけですよ」と苦笑いする桜井。それでもここまでの連勝が単に勢いではないことの証明にはなった。
「次はタイ人とやるならランカーがいいですね。自分の本当の実力を知るためにも」そう、未だ無敗の王者は己の実力の底を自分でも計りかねている。


 続けて桜井は「でもやるんだったら本当は日本人同士がいいですね。その方がテンションが違うし。中島(稔倫・大和)選手とか、楠本 (勝也・東京北星)選手とか」実は桜井はそのバンタム級としては破格の身長(182cm)から減量苦に苦しみ、階級アップも考えているらしい。しかし連盟としては、こんな魅力的な王者をすぐに王座返上など許さないだろう。ならば彼が心行くまでバンタムで自分の実力を試せるような強豪選手とのマッチメイクを希望する。

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レポート:新小田哲  写真:薮本直美

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