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kick ワールドシュートボクシング協会 3月22日 後楽園ホール
"INVADE" 〜世界立技バーリトゥード大交流戦大会〜
第7試合 メインイベント シュートボクシング vs DRAKA
エキスパートクラス肘なし特別ルール 69kg契約/3回戦  
SB日本ファルコン級王者
緒形健一
(シーザー)
判定3-0

30-24
30-26
30-26
DRAKA.ノースアメリカ スーパーウェルター級王者
ピーター・カルジェビック
(アメリカ)
×

当初メインに予定されていたカードが中止となり、復帰戦にしてメインイベント、という重責をまかされた緒形。対戦相手の変更。9ヶ月のブランク。本格的な練習を再開したのはたった1ヶ月半前。そしてここまで連勝の対抗戦。直前の後藤の勝利さえもプレッシャーになるような状況で、メインのリングに上がることになった。

ローからワンツーと繋げて、緒形の攻撃は滑り出した。カルジェビックは軽いながらもパンチを返す。これをきっちりガードしながら、左ジャブから右ストレートの攻撃で緒形が主導権を握る。カルジェビックは守りつつ、時折強いボディーストレートを叩きこむ。緒形のガードは上がっているため、これが有効となった。緒形の動きはそう悪くはないが、やはりブランクの影響か、爆発を予感させる勢いは感じられない。しかし、1R終了前にはお返しに左右のボディへの連打で緒形がダウンを奪う。

2R以降も手堅く緒形はヒットを積み重ねる。左をリードに、右でストレート、またはボディ。密着すれば膝。1Rはがら空きだったカルジェビックのガードは固く閉められたが、それでも空いたところへ緒形のパンチが入っていく。カルジェビックは大ぶりのフックをたびたび仕掛けるが、これを下がってかわし、詰めては短いパンチを放っていく緒形。だが蹴りはほとんど入らずラッシュにはならない。

3R、反り投げのような形で緒形はシュートポイントを奪う。そしてワンツーでダウン。判定なら文句なしの勝ちが見えてきた。残り30秒になったところで緒形がパンチで前進するが、これはがっちりとガードされた。ミドルで反撃を見せたところで、終了のゴングが鳴った。判定結果が緒形の勝利を告げる。

「正直言って、すごいプレッシャーでした。あまりにも緊張しすぎて緊張していたことがわからないくらい」
欠場中、一時は進退も考えた、という緒形。何よりも結果が大事と思えばこの状況でよくやった、という見方をすべきだろうか。しかし、メインイベントに期待される、試合そのものの華やかさはあまりなかった。復帰戦を待ち望んだファンにメインイベンターとして満足を返すまで、緒形にはもうしばらく時間がいる。おそらく緒形自身も、そのことに気づいているはずだ。


「これからシュートボクシングを競技として確立したいというのもあるし、やることはたくさんあります。でも手探りでも失敗しても、結果出していかないと進まないですから」


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レポート:薮本直美  写真:大場和正


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