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[修斗] 5.28 北沢 (レポ&写真):ABKZ復帰戦。川尻も快進撃!

パレストラTOKYO "SHOOTO GIG EAST 09" 2002年5月28日 北沢タウンホール

  レポート:磐田レン  写真:井原芳徳

  【大会前のカード紹介記事】  [→掲示板・修斗スレッドに投稿お待ちしています]

メインイベント フェザー級 5分3R
○ABKZ(日本/パレストラ東京/8位)
×マット・ハミルトン(アメリカ/リビングディフェンス・マーシャルアーツ&ノバ・ウニオン)
1R 3'56" 腕ひしぎ十字固め

 2月28日に予定されていた、ABKZ対マモルの一戦。だが、ABKZは大会直前、古傷である膝の半月板を悪化させ、無念のドクターストップ。試合は中止となった。
 そのABKZが治療を終え、リングに戻ってきた。だが、フェザー級にこだわるABKZの敵は、怪我だけではない。過酷な減量との戦いである。
 今回もこの試合に際して、3週間で7キロの減量をしての出場となった。
 対するハミルトンは修斗初出場ながら、レスリングと柔術のテクニシャンで、アメリカで行われたMMAのトーナメントで村田一着を下し優勝している選手。決して侮れる相手ではなかった。
 だがABKZは「対戦相手より、体重を落す事が精一杯だった」と試合後語ったように、ハミルトン相手に全く危なげない試合を展開する。
 1分過ぎ、ハミルトンの打撃に合わせ、差し合いに持ちこんだABKZはテイクダウンに成功。ここからあっという間にマウントを奪うと、パンチを打ちこんでいく。そしてチャンスと見るや、右に体勢を崩し、一気に腕ひしぎに移行する。ハミルトンは体を反転して逃げようと試みるも、ABKZはがっちりとロック。ハミルトンはたまらずタップした。

 今後の対戦相手として具体的な名前を挙げなかったABKZだが、その視野にはマモル、そしてさらにその先には大石の持つベルトまでが入っているはず。
 混沌とするフェザー級戦線にABKZが帰って来たことにより、今後ますます激しい生き残りをかけた戦いがリングで繰り広げられていくだろう。

◆ABKZのリング上でのコメント
「今日は対戦相手より体重を落すことで精一杯だったんで(苦笑)。フェザーのリングに立ちたくてがんばりました。(対戦してみたい相手は?)今はちょっと、すいません。」

第7試合 ウェルター級 5分3R
○川尻達也(総合格闘技TOPS/8位)
×杉江"アマゾン"大輔(ALIVE)
2R 4'19" TKO(マウントパンチ)

 4月21日の北沢大会で山崎剛に勝利しクラスA昇格を果たした川尻。対する杉江はこの所、修斗のリングでは連敗中と元気がない。だが、柔術の大会では先に開催されたプロリーグGI zeroを含めて2連勝と寝技には定評のある選手だ。
 川尻は初めての3Rの試合のせいもあり、1Rは様子を見てしまったといい、下になる時間が長くなってしまう。だが中盤、パスガードを狙う杉江からスイープ。川尻もパスガードを狙う。しかし杉江が足を効かせなかなかパスをさせてもらえず、終了間際に再び下になる。
 だが2Rになると川尻は差し合いからテイクダウンを奪うと、しばらくしてパスに成功。すかさずニーオンザベリーからマウントを奪う。柔術を得意とする杉江のお株を奪うような動きだ。

 川尻は下から密着する杉江の後頭部に重く的確なパンチを当てていく。杉江もエビでのけぞり体勢を入れ替えようと試みるも、川尻のマウントは重い。ダメージの蓄積した杉江の動きがどんどんにぶくなる。川尻はさらに鉄槌を連打し、杉江の動きが止まったのを見たレフェリーが試合をストップした。

◆川尻のコメント
「3、4、5月と連戦で、実は腰を怪我してたり疲れが抜けきらなかったりで、追い込んだ練習ができませんでした。だけどそういう中で如何に勝つか、いい試合をするかというのが自分に対するテーマだったんで、それがいい方向に行って良かったです。
(新人王トーナメントについて?)今日、尾松選手が先に決勝を決めてるんで、(7.19後楽園大会の準決勝・椎木努戦は)僕も負けられないです。ここで負けたら今までの評価もまぐれだと言われるんで、気を引き締めてがんばります。
(今後の目標は?)今日やってみても、1R空回りというか弱気な部分が出ちゃって、下になってもいいかなって。そういうのがあるうちはトップランカーの人達とやっても絶対勝てるわけないんで。新人王戦でもランキング戦でも、経験を積んで甘い気持ちを全部なくして、上の人達とやりたいです。」

第6試合 フェザー級 5分2R
×弘中邦佳(SSSアカデミー)
○原 弘文(TEAM JUNFUN)
1R 4'34" TKO(スタンドでのパンチ)

 序盤から激しい殴り合いを展開する両者。足を止めての打ち合いから、最初にダウンを奪ったのは弘中だった。しかし、立ちあがった原はお返しとばかりに右ストレートでダウンを奪い返す。弘中は立ちあがるもダメージが見える。ここから原は一気に攻め込み、4度目のダウンを奪った所でレフェリーが試合を止めた。原は修斗プロ初勝利。弘中は「打撃にこだわり過ぎた」と反省していた。

第5試合 ライト級 5分2R
○風田 陣(ピロクテテス新潟)
×小松寛司(総合格闘技道場コブラ会)
判定 3-0 (19-18,20-18,19-18)

 1R、ぶら下がるような格好でフロントチョークを小松が極める。だがこれは風田に外されてしまう。ここからガードポジションを取る小松に対して風田はパンチを打ちこみながら、時折立ちあがっては強烈なローキックを打ちこむ。
 2R、テイクダウンに成功した風田はパスガードに成功し、横四方の体勢から小松のボディに膝を打ちこんでいく。最後は上になってパンチの連打を見せ、ここで時間切れのゴング。判定で風田が勝利を物にした。

第4試合 02年度新人王トーナメント フェザー級準決勝 5分2R
×横山宜行(総合格闘技STF)
○木部 亮(ALIVE)
判定 0-2(18-20,19-20,19-19)
※木部が決勝進出

 1Rテイクダウンに成功した木部だがここから攻め込む事が出来ない。2Rは横山がテイクダウンを奪う。木部は下から三角締めを狙うもこれは決まらず。ここから体勢を入れ替えるのに成功した木部だがやはりこの後が続かない。スイープとパスが繰り返されるも、お互い攻めきれないままゴング。
 結局、僅差の判定ながら木部が勝利し、新人王トーナメント決勝を決めた。

第3試合 02年度新人王トーナメント ウェルター級準決勝 5分2R
×飛田拓人(インプレス)
○尾松 賢(総合格闘技道場コブラ会)
判定 0-3 (19-20,17-20,19-20)
※尾松が決勝進出

 1R、ノーガードの体勢から鋭い打撃を放っていく尾松。ハイキックから差し合いになり、飛田をコーナーに詰める。体勢を入れ替えようとする飛田、そうはさせない尾松。この状態がゴング間際まで続く。
 2R、今度は逆に尾松がコーナーに詰められる。だがここから尾松はフロントチョークを仕掛ける。飛田はこれをどうにか凌ぐ。
 結局、終始試合を有利に展開した尾松が判定で勝利、新人王トーナメント決勝を決めた。

第2試合 クルーザー級 5分2R
○井上正也(パレストラ加古川)
×安達明彦(パレストラ松戸)
判定 3-0 (20-19,20-19,20-18)

 1R、強烈なハイキック、ローを繰り出す井上、だが両者とも決定的なチャンスは作れない。
 2R、タックルからテイクダウンを奪った井上。しかしここから攻めこめない。井上は時折立ちあがってローキックを放ちながらチャンスを伺うも、この状態が続く。
 結局、判定で井上が勝利した。

第1試合 ライトヘビー級 5分2R
×鹿糠智樹(パレストラ岩手)
○中西裕一(シューティングジム横浜)
判定 0-3 (18-20,18-20,18-20)

 1R中西は打撃で攻め、テイクダウンを何度も奪い試合を優位に展開する。2R鹿糠は首投げで中西を投げ、ヘッドロックのような体勢を取る。
 しかし中西はここからバックを取りに行き、体勢を入れかえる事に成功。上からパンチを落としていく。ゴング間際にもタックルからテイクダウンを奪うとパンチを打ちこみ、危なげない試合展開で勝利を物にした。

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Last Update : 06/09

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