[PRIDE.21] 6.23 さいたま (カード):高山×フライ正式決定ドリームステージエンターテインメント "明治生命L.A. PRESENTS PRIDE.21" 6月23日(日) さいたまスーパーアリーナ 田村潔司 vs. ボブ・サップ 田村のPRIDE出場は2月のヴァンダレイ・シウバ戦以来。森下社長によると、田村にサップ戦を提案したところ意外に好反応を示し、比較的スムーズに対戦が決まったという。だが公式資料によると田村は180cm/87.5kg、サップは200cm/160kgと大きな体格差がある。PRIDEルール第10条には「体重差が10kg以上ある場合、4点ポイント状態において頭部・顔面への膝蹴り及び蹴りによる攻撃の有無を、体重の軽い方の選手が事前に選択する事ができる」と定められているが、森下社長は「今回は田村選手に選ばせるのではなく、ルールを改正してでも安全性を確保したい」と話している。心配されるのはルール以前の問題として、サップが6月2日のK-1富山大会での中迫戦のように反則を犯した場合だが、森下社長は「サップはK-1ルールよりもPRIDEルールのほうが戦いやすいと思う」と語り、さほど不安視していない様子だった。ちなみに田村はルールに関して要望を出していないという。 修斗ミドル級王者・アンデウソン、トップチームと対抗戦 ▼(6/12 up)パウロ・フィリォ(フィリョ) vs. アンデウソン・シウバはPRIDE.20のスペーヒー vs. ニンジャに続くトップチーム対シュート・ボクセの対抗戦。フィリォは昨年DEEP2001とパンクラスに参戦し、パンクラスの山宮・美濃輪・近藤の3人を立て続けに下した。かたやアンデウソンは修斗で加藤鉄史と桜井“マッハ”速人を連破し、修斗ミドル級チャンピオンについたため、パンクラスと修斗の強豪を破った選手同士の対決としても興味深い。ちなみに公式資料によるとDSEがアンデウソンに付けたキャッチコピーは「マッハ・キラー」。森下社長は、修斗のチャンピオンがPRIDEに出場することについて「契約はクリアしている」と話している。体重差が心配され、公式資料ではフィリォ172cm/88kg、アンデウソン180cm/75kgとなっているが、アンデウソンは修斗のタイトル奪取後増量している。 コールマンは退院も欠場。森下社長「フライの相手は高山さん以外考えていない」 ▼(6/12 up)コールマンの突然の欠場については、森下社長も「マッチメイクでホントに苦労したんで、大変ショックですね」とガックリした様子だった。コールマン負傷の一報が森下社長の耳に入ったのは6月6日の記者会見の日の夜。その後コールマンのマネージャーを通じて事実確認を行い、今週月曜に書類が届き欠場が正式に決定した。 ◆マーク・コールマンの担当医・マリック医学博士のケガに関する所見(和訳) なお、コールマンは米国の格闘技専門紙・フルコンタクトファイターのニュースページに9日掲載されたインタビューの中でも欠場を表明している。コールマンは3日間で退院したが、手にはまだ感覚が無い部分もあり、自宅で安静にしているという。上記の担当医は手術を薦めているが、別の神経外科医からは必要ないと聞いており、コールマンも手術をしないつもりだ。回復すれば総合格闘技に復帰し、フライ戦を皮切りにタイトル戦線に絡む意志を示している。 コールマン欠場を受け、森下社長はフライの相手として高山善廣を指名した。「なんとか高山さんを口説きたい。まだ正式にオファーはしてないが、すぐにオファーをかけたい。ドンと戦ってメインにふさわしいカードとなる選手はそんなにいない。外国人にも色々オファーをかけたが、どれも可能性が低い。高山さん以外に考えていない」と森下社長は話していた。先日PRIDE参戦を発表した杉浦貴と同じく、高山もNOAHを主戦場にしているが、6月のNOAHは12日の選手会興行以外に大会がないため、高山は比較的PRIDEに出場しやすい状況にあることは確か。高山の返答が待たれる。(井原芳徳) ▼(6/12 up)DSEはヒョードルの名前の表記を「エメリヤネンコ」から「エメリヤエンコ」に訂正した。 杉浦の相手・ダニエルは柔術世界選手権の優勝経験者 ▼(6/10 up)杉浦貴が戦うダニエル・グレイシーは、ダニエル・シモエス(Simoes)と同一人物であることが判明した。本当の姓はシモエスだが、ヘンゾ、ハイアンとは従兄弟にあたり、グレイシーの名前で柔術大会に出ていたこともある。シモエスは柔術黒帯で、世界選手権(通称ムンディアル)で優勝2回、準優勝3回の実績を残している。 コールマンが入院 ▼(6/8 up)米国の格闘技専門紙・フルコンタクトファイターのニュースページによると、マーク・コールマンが6月5日(現地時間)の練習中、長年の弟子のケビン・ランデルマンに頭から落とされて全身の感覚が一時的になくなり、病院に運ばれた。体の感覚が少しずつ戻っているらしいが、怪我の原因はまだ発見されていないようで、現在入院しながらMRIスキャンの結果を待っているところだという。診断結果によってはPRIDE.21のドン・フライ戦をキャンセルする恐れもある。 ▼(6/8 up)同じ日のFCFのニュースでは、ブラジリアン・トップ・チームの選手の怪我の状態も記事になっている。ヒカルド・アローナはPRIDE.20のヘンダーソン戦で足の骨を負傷したためPRIDE.21は欠場するという。だが状態はそれほど悪くなく、まもなく練習を再開する模様だ。アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラも腰の怪我を治療中で、弟のホジェリオはPRIDE.21に出場する可能性があるという。膝を負傷したマリオ・スペーヒーは、医者も驚くほど素早い回復を見せ、既にランニングや軽いムエタイの練習を始め、あと10日ほどで通常の練習メニューに戻るようだ。 リングス&パンクラスの無差別級王者がPRIDEで激突! ▼(6/6 up)DSEは6日、都内で記者会見を開き、PRIDE.21の追加対戦カード3試合を発表した。 なお、残り3試合は後日発表される。ノゲイラ兄、ヴァンダレイは怪我のため欠場する。 セーム・シュルト(オランダ/ゴールデン・グローリー) 「ロシアン・トップチーム」とは、リングス・ロシアと事実上同じチームで、ウラジミール・パコージン氏が統括する。ヒョードルらのセコンドにはリングス・ロシアの古豪・ヴォルク・ハン、アンドレイ・コピィロフがつく。DSEの森下直人社長は「(パコージン氏からは)リングスの前田日明さんにも了解を得ていると聞いている」と話しており、ロシアン〜の選手は今後も継続的にPRIDEに参戦する。森下社長は他のリングスネットワークとの交渉はまだしていないという。 ヒョードルは現在25歳で、柔道とサンボのロシア選手権優勝の実績を持つ。昨年8月にはリングスヘビー級王者となり、今年2月15日の第1次リングス最終興行ではメインを務め、クリストファー・ヘイズマンを破りアブソリュート(無差別)級王者にも君臨した。DSEはヒョードルに「ロシアン・ラストエンペラー」というキャッチフレーズを付け、初戦からパンクラス無差別級王者のセーム・シュルトをぶつける。森下社長はこの試合の勝者をヘビー級王者のノゲイラ兄に挑戦させる可能性を示している。(編集部注:ヒョードルの名前はリングスでは「エメリヤーエンコ」でしたが、DSEは「エメリヤネンコ」と表記しています) 一方のアフメッドはハンの直弟子でコマンドサンボの使い手。2000年5月のリングスロシア大会ではヴァレンタイン・オーフレイムを膝十字で秒殺し、KOKトーナメントでは一回戦でノゲイラ兄に腕十字で敗れている。 元グレコローマン全日本王者・杉浦が参戦 ▼(6/6 up)プロレスリングNOAH(ノア)から参戦する杉浦貴(たかし)は愛知出身の32歳。自衛隊入隊後にレスリングを初め、95年にはグレコローマン82kg級全日本王者に君臨している。その後も国体等に出場を続けたが、シドニー五輪出場を逃した後の2000年4月に全日本プロレスに入団。数カ月後に全日本から大量離脱した選手たちによって旗揚げされたノアに移籍し、同年12月にデビュー。翌年4月のプロレスリングZERO-ONEの興行でアレクサンダー大塚とアマレス流の攻防を見せたあたりから、総合進出待望論が沸き上がり始めた。 だがDSEの森下社長は、なんと杉浦が全日本に入団した当時から事あるごとにPRIDE出場のラブコールを送っていたという。森下社長は「スケジュール等でノアのイベント出場にマイナス影響を与えてはいけない」と考えていたが、ノアの三沢光晴社長がサッカーのワールドカップ期間中の興行を控えたいという方針を打ち出したことから、杉浦のPRIDE出場のスケジュールの調整がついた形だ。三沢社長は6日のプレスリリースで「可能な限り本人の意思を尊重することはプロレスリング・ノアの方針のひとつでもあり、また信念をもって闘うのであれば貴重な経験につながると判断し、今回の決定に至りました」と記している。 杉浦が戦うダニエル・グレイシーはリオ出身の29歳。ヘンゾ、ハイアン、ビクトー・ベウフォートの従兄弟で、バーリトゥードの経験は無いがブラジリアン柔術は黒帯。これまではモデルで生計を立てていたが、ヘンゾの推薦で参戦を決意した。近年はダニエル・シモエス(Simoes)の名前で柔術世界選手権優勝2回、準優勝3回の実績を残している。 (編集部注 [6/10追記]:6/6の記事掲載時点ではシモエスと同一人物かどうかについては不確定だったため注記に留めていましたが、確認できたため上記の記述に改めます) 心配されるのは杉浦の総合の技術。レスリングを始める前には高校で柔道を習っていた。柔術の選手について杉浦は「ねちっこく引き込んでくる印象がある」と語っている。また、これまでPRIDEに参戦した大半のプロレスラーと違い、杉浦はプロレスラーになってからも総合格闘技系の道場に出稽古し、着々と準備を整えてきた。森下社長は杉浦の打撃の技術を心配していたが、同じく総合初戦のダニエルがどこまで打撃を身に付けているかが勝敗の鍵の一つとなりそうだ。杉浦はPRIDE参戦に向け高田道場とノアの道場でトレーニングを積んでおり、12日のノアの選手会興行の後は総合の練習に専念する。 杉浦のPRIDE出場は一回限りの契約。今後の参戦の可能性について杉浦は「とりあえず一回やってみないとわからない。欲が出ればまた出たい」としており、相手は「名前があって弱そうな相手なら」と語った。負けた場合はリスクをともなうが「プロレスでも負けてばかりなのでこだわりはない」と話した。(井原芳徳) <関連記事> 森下社長、8月の大一番の噂から、K-1・UFO・パンクラスとの関係まで総ざらい 名古屋駅発 PRIDE.21観戦バスツアー ▼詳細はPRIDE公式ウェブサイト内のページ参照。お問合せ・お申し込みは、東洋ツーリストまで(TEL:052-961-4891 担当:村上、羽田) コールマン×フライ,大山×ヘンゾ決定 ▼DSEは5月22日、PRIDE.21の決定カード2試合を発表した。 マーク・コールマン(米国/ハンマーハウス) vs. ドン・フライ(米国/フリー) ノゲイラ兄、美濃輪は出場できず? ▼米国の格闘技紙・フルコンタクトファイターのニュースページが5月12日に伝えたところによると、ベビー級王者のアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラは、背中の怪我のため練習再開まで1か月の安静が必要となり、PRIDE.21の参戦は見送る模様だ。ノゲイラが欠場の場合、同大会で計画されていたセーム・シュルトとのタイトルマッチも延期となる。マリオ・スペーヒーもPRIDE.20でのムリーロ・ニンジャ戦で負傷した膝の状態が思わしくなく、欠場の方向だ。 また、PRIDE.20の菊田早苗 vs. アレクサンダー大塚のレフェリングに不満を持つパンクラスの尾崎允実社長は、5月11日のパンクラス大阪大会の会場で、PRIDE.21への選手派遣について言及した。「8日にDSEに電話し、レフェリング等についての交渉の申し入れをした。16日までタイに行くので、DSE側と会って話すのは20日以降です」「要は中立性の問題。今後もPRIDEのリングにあがる方向で話し合いたいが、時間がかかってもすっきりさせたい」と話した。PRIDE.21にはパンクラス・ライトヘビー級2位の美濃輪育久が出場すると見られていたが、PRIDE.21へのパンクラスからの選手派遣自体が微妙な情勢となってきた。 ドリームステージエンターテインメント "明治生命L.A. PRESENTS PRIDE.21" Last Update : 06/14 |