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[パンクラス] 5.11 大阪 (写真):郷野、復帰戦で見せた表情は?

パンクラス "Sammy Presents PANCRASE 2002 SPIRIT TOUR"
5月11日(土) 大阪・梅田ステラホール  入場者数:800人(超満員札止め)

レポート:井原芳徳  写真:飯島美奈子  【大会前のカード&初出場選手紹介記事】

メインイベント ライトヘビー級 5分3R
×窪田幸生(パンクラスism/8位)
○郷野聡寛(パンクラスGRABAKA/9位)
判定0-3 (小菅28-30,廣戸28-30,梅木27-30)

 昨年12月横文大会の近藤有己戦で眼下底を骨折し、半年ぶりにリングに戻って来た郷野。試合前から緊張した表情を見せる。パンチ、ミドルキックで窪田を攻めるが、「力んで肩に力が入っちゃった」といい、いつものような勢いが見られない。窪田のパンチを警戒してか、かつての渡辺大介戦やKEI山宮戦のように「余裕を持ってできなかった」といい、今回はノーガード戦法もなし。グラウンドでもマウントパンチ、亀の窪田へのひざ蹴り、下からの三角などと攻め続ける。しかし「体がついてこない。普段ならアイデアがパッパッと出てくるんですけど、今日はヒラメキが無くて展開を作れなかった」といい、フィニッシュには至らないまま時間切れ。判定勝ちをおさめたものの、郷野からは笑顔は見られず、足早にバックステージに消えていった。郷野は「前途多難」と語ったが、久々の試合で試合勘が鈍っていたのも事実だろう。次回の試合では今回よりも元気な郷野が見られるはずだ。

セミファイナル ライトヘビー級 5分2R
○石川英司(パンクラスGRABAKA/5位)
×渋谷修身(パンクラスism)
判定2-0 (小菅20-20,廣戸20-19,梅木20-19)

 石川が差し合いを制してテイクダウンするとパスガードに成功、あるいはパスを狙うという展開が繰り返される。2R渋谷が袈裟固めで上を制する場面があったが、渋谷が体勢を入れ替えようとしたところで石川が脱出し、しぶとく片足タックルの形で渋谷を捕まえてテイクダウン。倒れた時に渋谷は石川をギロチンにつかまえるが外れてしまう。石川は上からパンチで積極的に攻める。決定的な当たりはないものの、渋谷は下から防戦一方。結局上になる局面の多かった石川が判定勝ちをおさめた。

第4試合 無差別級 5分2R
○謙吾(パンクラスism/101.5kg)
×橋本友彦(D2T/113.5kg)
1R 4'17" TKO(グラウンドパンチによるレフェリーストップ)

 柔道三段の橋本はプロレス団体D2Tで格闘技指向のファイトを見せている選手。セコンドには先輩格の木村浩一郎がつく。謙吾がコーナーに橋本を追い詰め、差し合いになったところで橋本が足払いでテイクダウンを狙うが、謙吾の全身がロープに絡まり場外に落ちそうになったため、ブレイクがかかる。
 スタンドで再開すると謙吾は着実な右ロー。カットできない橋本の太腿が腫れ上がる。謙吾は飛び込んでの右フックもヒットさせる。だが右ミドルを橋本につかまれ倒されると背後を取られ強引に後ろに投げられてしまう。ドスJr.戦を再現するような攻撃に客席が湧く。
 しばらくコーナーで膠着するが、橋本がまたも足払いでテイクダウンを狙う。だが今度は謙吾が潰して上になる。橋本の上半身がロープの外に出たため、ドントムーブの後再開する。謙吾の上からパンチの雨を降らせる。橋本は防戦一方で両手でガードするだけとなり、動きが止まったのを見たレフェリーが試合をストップした。


第3試合 ライトヘビー級 5分2R
○KEI山宮(パンクラスism)
×金井一朗(パンクラスism)
1R 3'51" TKO(スタンドのパンチ)

 稲垣の負傷で急遽代理出場となった山宮。ボクシングの攻防で優勢に試合を運ぶ。途中金井の頭がバッティングし試合が一時ストップ。だがその後も山宮がパンチで攻める。しばらくコーナーでの差し合いが続いた後、離れて山宮がパンチと膝で攻め続け、金井は防戦一方。金井が顔をそむけるような動きを見せたところでレフェリーが試合を止めた。

第2試合 ウェルター級 5分2R
○北岡悟(パンクラスism)
×アライ ケンジ(パンクラスism)
判定2-0 (小菅20-20,廣戸20-19,梅木20-18)

 ismのネオブラッド対決。北岡がテイクダウン、ポジショニングで上回る。2R中盤にはヒールホールドを狙うが極めきれず。アライも終了間際に猪木アリ状態からのフットスタンプを狙うが、北岡はすぐヒールホールドに捕まえる。これはゴングに阻まれたが、試合を終始優位に進めた北岡が二人のジャッジに評価された。

第1試合 ミドル級 5分2R
×冨宅飛駈(パンクラス大阪)
○佐藤光留(パンクラスism)
判定0-2 (小菅17-20,廣戸20-20,梅木19-20)

 佐藤がきれいな首投げで冨宅をテイクダウンするとサイドポジションを制す。立ち上がって猪木アリ状態になるとフットスタンプを狙う。背後からスリーパーを狙われると冨宅の頭を後ろ手でコツコツ叩く。チャンスであってもピンチであっても一つ一つの動きから若々しさが感じられる。両者決め手に欠いたが、積極的に動いた佐藤を二人のジャッジが評価した。勝った佐藤はリング上で涙を流す。ベテランの冨宅を越えたことは佐藤にとって大きな自信につながるだろう。

パンクラスゲート ミドル級 5分2R
○三島 睦智(総合格闘技道場 コブラ会)
×安藤 雅生(JWA)
2R 2'22" 三角絞め

 三島は安藤より5kg軽いがパワー・スピード・テクニックの差は歴然。持ち前の派手な攻めは出さなかったものの、グラウンドでじっくり攻める余裕の展開で、最後は三角絞めできっちりしめくくった。
 なおパンクラスの尾崎社長は修斗側の見解に対し「格闘技通信にのっている以上でも以下でもないです。それだけです」と語るにとどまった。(関連記事:三島のパンクラス出場について、修斗コミッションと協会が見解発表)

 

パンクラスゲート フェザー級 5分2R
△前田吉朗(P'sLAB大阪)
△竹内美樹男(四王塾)
2R 時間切れ

 前田はロープに飛んでの飛び膝蹴りなど派手な動きで観客を湧かせた。

Last Update : 05/26

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