第1試合 |
× |
前田 吉朗 |
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○ |
チャ−ルズ“クレイジー・ホース”ベネット |
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2R(10/5) 1R 1:55 |
KO 右ストレート |
※ 過去14戦一つの引き分けをはさみ13連勝中の前田が満を持してPRIDE初参戦。
入場時、ベネットは違った意味で観客のド肝を抜くパフォーマンスで入場。
試合開始直前のルール最終確認の際も前田とは向き合わず、なんとカメラに向って何やら顔芸を見せるベネット。
さらには試合のゴングが鳴るや自分のコーナーポストに腰掛けると、
戦前に前田は言っていたようにドロップキックをかますつもりかコーナーポスト上のベネットに向って走り出す。
それはベネットの両足によって防がれたが、その反則行為に場内が異様な雰囲気に包まれる。
ボクシング技術しか持たないベネットだが、その技術とパンチ力の高さは五味戦でも証明済みだ。
にも関わらず前田のガードは終始、タックルにも対応するための高さに維持され、結果右ストレートで初の敗北を喫してしまう。
ベネットはその勝利によってさらに奇行ぶりを発揮し場内全ての雰囲気を我が物としてしまった。 |
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第2試合 |
× |
TAISHO |
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○ |
ジェンス・パルヴァー |
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2R(10/5) 1R 1:00 |
KO 左フック |
※ 五味とほぼ互角のボクシング力を示したパルヴァーとボクシングで向かい合うTAISHOだが試合開始後1分、
パルヴァーの強烈な左フックに尻餅をつく。
だが、サイドポジションに移行しようとするパルヴァーの動きをとっさにとらえディフェンスに移ろうとしたが、
レフェリーが誤って試合を止めてしまう。
試合を止められる程のダメージを全く負っていないTAISHOはその裁定に納得はしていなかったが、
性格的にとても大人な性格のため、正当な抗議や派手な抗議をするでもなくリングを去ってしまう。
試合後の会見で悔しいながらも負けを認めていたが、
あの状況からTAISHOとパルヴァーがどのように攻防を続けるのかを見なければ互いの真価を見出すことができず、
見ている側からすればとても消化不良の一戦となってしまった。 |
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第3試合 |
× |
三島☆ド根性ノ助 |
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○ |
イーブス・エドワーズ |
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2R(10/5) 1R 4:36 |
腕ひしぎ十字固め |
※ 互いにこの階級で高い実績と経験を積み、修斗でも活躍しており実力が拮抗している両者。
三島がグラウンドの状態でパスガードに成功し上四方を奪うと、
なんとエドワーズが信じられないような動きで三島の左腕をもぎ取り腕ひしぎ十字固めで勝利する。 |
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※ 数日前に武士道参戦が発表されていた小谷直之が顔見せのためにリングに登場。
そしてなんともう一人、武士道に大物参戦ということで紹介される。それはなんとヨアキム・ハンセンだった。
2人は今後の武士道参戦に向け抱負をのべた。 |
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第4試合 |
× |
小見川 道大 |
セコンド:吉田秀彦、他2人 |
○ |
アーロン・ライリー |
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2R(10/5) 1R 6:00 |
KO 右ハイキック |
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第5試合 |
○ |
桜井”マッハ”速人 |
セコンド:マット・ヒューム、他??? |
× |
ミルトン・ヴィエイラ |
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2R(10/5) |
判定 3-0 |
※ PRIDEでは80kg以上で闘い苦渋を味わっていたマッハが、
最も高いパフォーマンスを示せる70kg台に体重を落とし武士道のエースの座を狙う。
試合はかつての精彩を取り戻したマッハが判定で勝利する。
試合後のマイクパフォーマンスでは右目瞼の傷のことに触れる。
この一戦に向けAMCパンクレイションで練習をしていた際、マット・ヒュームとのスパーで瞼を傷つけられたようで、
冗談交じりで「マット先生、試合して下さい」と対戦アピールする。
日本語が理解できるのかマットは喜んで苦笑いを浮かべていた。 |
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第6試合 |
○ |
郷野 聡寛 |
セコンド:菊田早苗、佐々木有生、三崎和雄 |
× |
クラウスレイ・グレイシー |
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2R(10/5) |
判定 3-0 |
※ GRABAKAがパンクラスから独立して最初の一戦。幸先良く勝利でその船出を乗り出したい郷野。
自身はボクサーではないものの格闘技ではボクシングを好む郷野は常々、ディフェンス力で魅せる闘いを身上としている。
それは、そのファイトスタイルが自分に合っていると自覚しているからだ。
そして、それを証明するように試合では高度なディフェンス能力を見せ、15分を闘い切り、
スタミナにも余裕がありダメージはほとんど負わなかった。 |
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第7試合 |
○ |
川尻 達也 |
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× |
キム・インソク |
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2R(10/5) 1R 3:28 |
TKO タオル投入 パウンド連打からマウントへ移行した際 |
※ 修斗現役王者のPRIDE参戦ということで格闘技関係者から高い注目を得る川尻。
試合はキックボクシングを最も得意とするインソクに対し、打撃で試合を優勢に進めると、
修斗では見せられない闘いを織り交ぜインソクをあっさりと沈める。
マイクパフォーマンスでは、修斗という存在をアピールし、最後は高田統括本部長の物真似でしめた。 |
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第8試合 |
○ |
長南 亮 |
セコンド:高阪剛、横井宏考、他1人 |
× |
ニーノ・エルビス・シェンブリ |
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2R(10/5) |
判定 3-0 |
※ 判定決着ではあったが、成長著しい長南の完勝だった。
シュート・ボクセ・アカデミーで苦手の打撃を克服したニーノであったが、空手仕込みの長南の前では通用しなかった。
グラウンドに引き込むもギを長南につかまれると身動きが出来ず、何発も長南のパウンドを喰らう。
ニーノは柔らかい体を生かしガードポジションから三角か腕ひしぎに移行するしか勝機はない筈なのだが、
それをしようとはせず、ただ膠着を繰り返す。
長南は勝利を収めるも怒り心頭で、勝利者トロフィーも受け取らず足早に控え室へと姿を消した。
周囲の人達への思いやりから、後にその行為を反省しているが、長南には何の非もないだろう。 |
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第9試合 |
× |
美濃輪 育久 |
セコンド:柳澤龍志、石井大輔、浜田 |
○ |
フィル・バローニ |
セコンド:マーク・コールマン、他2人 |
2R(10/5) 2R 2:04 |
KO 右フックから踏み付け |
※ 試合に向けた海岸での公開練習の際「調子は良くない」と明かしていた美濃輪だが、
何がどのように不調だったのかは謎だ。練習場所と相手に恵まれずしっかりとした調整ができていないのか、
持病の喘息が発症しているのか・・・。
直線的なパワーから繰り出されるフックとテイクダウンが持ち味のバローニに対し、珍しくまずは打撃オンリーで応戦する美濃輪。
しかし打撃でも全くひけをとらないどころか、顔面をカットさせるほど打撃戦を優勢に進める。
テイクダウン後、美濃輪はパウンドを何発か出すがダメージを負わせるまでは至らず、
最近2戦を足関で勝利を収めているせいか、ハーフガードの状態から不自然にアンクルホールドを狙い、
有利なポジションを奪われてしまう場面も見せる。明らかにこの日の美濃輪の動きは精彩を欠いている。
試合開始4分もすると美濃輪は口で呼吸をしはじめる。これは明らかに体調不良である・・・。
結局、1Rを若干優勢に運んだ美濃輪だったが、動きのひとつひとつにフィニッシュをきめようという意志が見られなかった。
表向き、より疲れているのはバローニのように見えたが、2Rが始まると美濃輪は足が棒のように止まっている。
棒立ちの状態から上半身の力だけでパンチを繰り出す美濃輪に対し、
疲れながらも的確にパンチを当てるバローニに最後は凱歌があがった。
普通の選手であれば、不調なら不調なりにペース配分を考えるなどして戦うだろうが、ペ
ース配分という概念のない美濃輪にとっては負けるべくして負けた一戦であった。
美濃輪にとっては悔しい敗戦だろうが、本能男としての魅力を見せてくれた。 |
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第10試合 |
○ |
五味 隆典 |
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× |
ルイス・アゼレード |
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2R(10/5) 1R 3:46 |
KO 右フック |
※ 前戦のルイス・ブスカペ戦では73kg以下ブラジルトップ対決を完勝で制したアゼレード。
まさかこんなにも早く両者の対決が見られるとは、出し惜しみをしないPRIDEの武士道へ賭ける意気込みが十分に伝わってくる。
試合はやはり両者打ち合いで始まるが、開始すぐアゼレードの右ストレートが五味の顎を襲う。
これで焦った五味はやや冷静さを失い、試合はアゼレードペースで進む。
ムエタイを得意とするアゼレードに対し、ボクシングで対する五味はアゼレードのローをことごとく喰らい、
アゼレードに間合いを制されてしまう。半年ぶりの実戦ということで勘がつかめていないようだ。
その不利とも言える状況の中、テイクダウンを狙うなど別の方法で打開策を見出すのではなく、
敢えて打撃で応戦する五味。それこそが五味がスターたる所以なのだが、アゼレードにしてみれば願ってもない状況だっただろう。
しかし、結末はいきなり訪れる。
その不利な状況でありながら決して後ろに引き下がらない五味が左右の強烈なフックをアゼレードの顔面に見舞う。
試合はそこで終ったのだが、激高していた五味はレフェリーの制止に関わらずそれでも加撃したためイエローカードが出される。
その五味の行為にアゼレード陣営が抗議し五味に詰め寄り、リング上に関係者が入り乱れる場面があったが、
五味がアゼレードに謝ったことで何とかその場は収拾がついた。 |
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