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(レポ&写真) [R.I.S.E.] 12.17 ディファ:尾崎、DOAトーナメント優勝

KGS
"3A-LIFE & FULLCAST PRESENTS R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '06"

2006年12月17日(日) 東京・ディファ有明

  レポート&写真:井原芳徳
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◆DEAD OR ALIVE TOURNAMENT (決勝以外は2ノックダウン制)
 

一回戦(1) 3分3R(延長1R)
○裕樹(リアルディール/R.I.S.E. DOAトーナメント '04 準優勝)
×喜入 衆(ソーチタラダ渋谷/J-NETWORKスーパーライト級王者)
判定2-0 (大澤29-27/和田28-28/小川28-27)

※1R左フックで喜入が1ダウン、3R右ハイキックで裕樹が1ダウン

 1Rから激しいローでの削り合いとなるも、裕樹がダウンを先取したのは左フック。2R前半も裕樹がパンチのコンビネーションとローで主導権を維持するが、喜入も前蹴りとローを返し、一歩も引かない。
 3R、裕樹のローが効果を発揮し始めるが、喜入の膝蹴りで裕樹のファウルカップが割れるアクシデント。喜入は1イエローをもらうが、カップの交換時間に息を吹き返し、左右のパンチで反撃。残り30秒に右ハイキックでダウンを奪い返す。判定の難しい試合となったが、2Rも裕樹が点を取ったようで、かろうじて一回戦を突破することに成功した。

一回戦(2) 3分3R(延長1R)
×水谷秀樹(スクランブル渋谷/R.I.S.E. FtCトーナメント '06 優勝)
○尾崎圭司(チームドラゴン)
判定0-3 (秋谷26-30/小川27-30/和田27-30)

※2R右ストレートで水谷1ダウン

 サウスポーの水谷の奥足に、尾崎は右ローを集中。2R終了間際には左フックと右ストレートの連打でダウンを奪う。それまで笑顔も見えた水谷は、一転焦りの表情に。尾崎は右のフックを何発も当てつつ、得意のバックスピンキックも連発。下がる水谷に5連続ほど回転技を放つ場面もあり、圧倒的な強さで準決勝に駒を進めた。

一回戦(3) 3分3R(延長1R)
×水町 浩(士魂村上塾/MA日本ウェルター級1位)
○川端健司(チームドラゴン)
4R 判定0-3 (秋谷9-10/和田8-10/梅沢8-10)

3R 判定1-0 (梅沢30-29/和田30-30/秋谷29-29)
※4Rパンチ連打で水町1ダウン

 互いにパンチ主体の攻防。ラウンドが進むにつれ、ガードお構いなしでフックが交錯する場面が増える。本戦で決着はつかなかったが、延長戦を制したのは川端。左フックで水町をぐらつかせると、右フックの連打でダウンを奪う。水町のパンチも被弾し、左まぶたを切られるが幸い軽症。結局このダウンで川端が勝利。最後まで両者激しいパンチの打ち合いを繰り広げ、観客の度肝を抜いた。

一回戦(4) 3分3R(延長1R)
○寒川直喜(バンゲリングベイ/J-NETWORKミドル級王者)
×牧野智昭(ソーチタラダ渋谷/KAMIANRIMON CLIMAX '06 70kg級 優勝)
1R 2'39" KO (2ダウン:パンチ連打)


 開始しばらく、牧野が前蹴りとローで手数多く攻めるが、寒川は冷静にさばく。ラウンド終盤、ロープを背にした寒川は、牧野の突進を誘いつつ左フックと右ストレートを連打しダウンを奪取。チャンスとみるやパンチの連打で2ダウン目を奪い、無難に一回戦を突破した。

準決勝(1) 3分3R(延長1R)
×裕樹(リアルディール/R.I.S.E. DOAトーナメント '04 準優勝)
○尾崎圭司(チームドラゴン)
2R 1'58" KO (2ダウン:左ローキック)


 パンチとローの打ち合いで、先に折れたのは裕樹。一回戦で喜入にもらったローのダメージが災いする。左足のダメージが大きく、2Rには自ら右ローを放ってスリップするほど。一回戦同様、尾崎はローから流れをつかみ、次の攻撃にシフト。右アッパーを効かせつつ、飛び膝蹴りでダウンを奪取。さらに左ローでダウンを奪い、準決勝に進出した。尾崎は対裕樹2連勝。

準決勝(2) 3分3R(延長1R)
×川端健司(チームドラゴン)
○寒川直喜(バンゲリングベイ/J-NETWORKミドル級王者)
判定0-3 (大澤28-29/大村29-30/小川28-30)


 両者は昨年のDOAの一回戦で対戦し、寒川がダウンを奪い判定勝ちしている。今回も寒川が勝利したが、前回同様、消耗戦を強いられることに。
 リーチ差を活かし、寒川は左ジャブ中心の攻め。だがその先の攻撃になかなかつながらない。一方の川端は一回戦での消耗が大きく、1Rから疲れの色を見せる。ところが強靭な精神力で、たびたびパンチの打ち合いに持ち込み、次第に優位に立つように。3Rには右アッパーの連打で寒川を苦しめる場面も。序盤の失点が響き敗れはしたものの、同僚・尾崎の好アシストとなった。

決勝 3分3R(最大延長2R)
○尾崎圭司(チームドラゴン)
×寒川直喜(バンゲリングベイ/J-NETWORKミドル級王者)
判定3-0 (和田30-29/梅沢30-29/秋谷30-29)

※尾崎が優勝

 決勝に残ったのは戦前から本命視されていた両者。寒川はこれまで同様左ジャブ主体で攻め、尾崎は奥足狙いでローを着実に当てる。2Rも互いにパンチとローが交錯し、ほぼ互角の攻防。
 だが体力面で余裕があったのは尾崎の方だ。2Rから少しずつ手数が増え、3Rにはお得意のバックブロー、バックスピンが炸裂。寒川も膝とパンチで粘り、判定の難しい試合となったが、ジャッジ3者は尾崎を評価。見事優勝を果たし、念願のK-1 MAX日本代表決定トーナメント参戦に大きく前進した。

◆尾崎のマイクアピール「R.I.S.E.でデビューし3年、ここまで長かった。K-1を観て自分も出たいと思ってプロデビューして、ここディファでも日本 vs. 世界の5 vs. 5マッチをやったこととかが懐かしいです。
 決勝の寒川選手とは白黒ついていません。僕も高いところに上がって行き、そこでまたやれればいいと思います。
 優勝賞金は自分に投資します。70kgでK-1に出てない選手で僕が一番強いかな。来年もこの波に乗って行きます。R.I.S.E.代表、R.I.S.E.R(ライザー)の尾崎圭司をよろしくお願いします」

◆尾崎のバックステージでのコメント「一回戦は神が降臨しないよう、神を封じました。二回戦は裕樹選手の一回戦でのダメージがあったけど、落ち着いて戦えました。寒川選手が一番強かったです。蹴り、膝、打ち下ろしのジャブ、全部巧かった。いずれ再戦すると思います。(同門の)川端が大健闘しました。試合前に掲げたテーマは『二匹の龍が暴れ回る』でしたが、川端が暴れ回ってくれました。
(70kgで戦うためにじわじわと体作りをしてきたが?)まだ70%ぐらいかな。言い方は悪いかもしれませんが、今回はK-1前のいい練習になりました。(来年に向けて)まだ出られるかはわかりませんが、優勝した時点で、次のMAXに照準を合わせています。賞金は練習用具とかに使います。ここで遊ぶのか、それとも10年後に遊ぶのか、ですね」

◆寒川「ちょっとの差が埋まり辛い差。負けた試合は負け。尾崎選手が強かっただけです。自分に甘かった。一回戦から自分のパンチが流れて、おかしいなと思いつつ、何とか誤摩化して戦っていました。言い訳になりますが、減量の影響でお腹を壊し、試合1週間前に入院していました。点滴で栄養は取れたけど、減量がきつくなりました。我龍戦(11/22のJ-NETミドル級王座戦)の後、モチベーションが続かなかったです。去年に続き、川端選手にダメージを負わされました。予想通りでした。チードラ勢の練習量と気持ちの強さが伝わってきました」
 

◆スペシャルワンマッチ

70kg契約 3分3R
○TATSUJI(アイアンアックス/R.I.S.E. DOAトーナメント '05 優勝)
×チェ・ジョンユン(韓国/金海ジョンイジム)
2R 2'52" KO (3ダウン:左ボディブロー)


 ニックネームの“野獣”どおり、アグレッシブなジョンユン。1Rのパンチ戦では、TATSUJIとぼぼ互角のハイレベルな攻防を繰り広げる。だが2Rに入ると、TATSUJIがロープに詰めパンチを連打する場面が増えるように。最後の決め手は左ボディ。これも基礎練習に重点を置いた成果か。ジョンユンの動きを止め、立て続けにダウンを奪い勝利した。
 マイクを持ったTATSUJIは「R.I.S.E.のリング最高!気持ちいいっすね!来年はMAXの(世界)ベルトを取って、R.I.S.E.に持って帰りたいです」と元気一杯にアピールした。

70kg契約 3分3R
○HAYATΦ(FUTURE_TRIBE/UKF世界スーパーウェルター級王者)
×K.MAX(韓国/STARMAX BADBOYS)
判定3-0 (和田30-29/小川30-28/大澤30-28)


 1R、パンチ戦ではやや分が悪かったHAYATΦ。だが2Rから膝蹴りも使い攻撃のバリエーションを増やすと、パンチも当たりだし攻勢に。3Rも左右のフックでK.MAXを苦しめ、文句無しの判定勝ちをおさめた。


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◆DoAトーナメント・リザーブマッチ

リザーブマッチ(1) 3分3R(延長1R)
○MIKOTO(アイアンアックス)
×拳士(シルバーウルフ)
判定2-1 (梅沢30-29/大澤28-29/大村30-29)


 両者一発を放った後に組み付くという展開が繰り返されるが、3RにMIKOTOが右ローと右ストレートを随所で多く叩き込み、僅差ながらも勝利をおさめた。

リザーブマッチ(2) 3分3R(延長1R)
×小宮山大介(北斗会館/新極真会 第20回全日本ウェイト制軽量級優勝)
○池井佑丞(クロスポイント吉祥寺/KAMIANRIMON '06 80kg級トーナメント優勝)
1R KO (2ダウン:右ストレート)


 小宮山の待望のプロデビュー戦。開始すぐ強烈な右ミドルで会場を沸かせるが、80kgトーナメントにも出場した池井との体格差は歴然。首相撲につかまると膝の連打を浴び劣勢に。ブレイク後の池井の膝でダウンし、そのダメージも影響したとはいえ、首相撲への対処の甘さが命取りに。左フックでダウン後、パンチの連打をもらい立っているのがやっと。最後は右ストレートをもらい撃沈した。

◆オープニングマッチ

70kg契約 3分3R
○日菜太(湘南格闘クラブ)
×大渡博之(正道会館)
判定3-0 (30-29/30-29/30-28)

Kリーグチャレンジマッチ 2分2R
△岩本和也(ファイティングスペースゼロ)
△豊嶋亮太(リアルディール)
判定0-0

Last Update : 12/19 22:22

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