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(レポ&写真) [IKUSA GP] 9.19 Zepp Tokyo:山本真弘、石川KOし優勝

IKUSA事務局 "IKUSA GP -U60 SUPERSTAR☆Z TOURNAMENT - FINAL STAGE -"
2005年9月19日(月/祝) 東京・Zepp Tokyo

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】

◆ IKUSA GP -U60 SUPERSTAR☆Z TOURNAMENT

IKUSA其の壱 リザーブマッチ 3分3R(延長1R)
○TURBΦ(FUTURE_TRIBE ver.OJ)
×大宮司進(シルバーウルフ/ISKA世界Sフェザー級王者)
判定3-0 (秋谷29-27/岡林30-27/大成30-28)

※1R右ストレートで大宮司に1ダウンあり

 開始しばらく、大宮司がカウンターで右のパンチを狙う展開が続いたが、TURBΦも右ロー、左ミドルで距離をつかみ、1R終盤には相手の右フックに合わせた右ストレートでダウンを先取する。その後は大宮司も持ち直しTURBΦとパンチの応酬。だが流れを変えることはできず、3R終盤にはローにぐらくつように。TURBΦが一回戦のKO負けの汚名をすすぐ見事な判定勝ちをおさめた。

IKUSA其の弐 準決勝Aブロック 3分3R(延長1R)
×及川知浩(龍生塾/SB日本スーパーフェザー級王者)
○山本真弘(藤原ジム/全日本キック・フェザー級2位)
判定0-3 (松田28-30/岡林28-30/大成28-29)


 真弘がスピードのある独特のフェイントで及川をかく乱。1R終盤、右フックで及川をぐらつかせる。及川も相手の打ち終わりにローやミドルを当てるが、真弘の動きは止まらず。パンチの連打も当てるが、真弘はしっかりブロックして相手の攻撃を見切っている。及川の動きは決して悪くない。だが若い真弘は反射神経、威力、それらを活かすコンビネーションのパターン、全ての面において一段階上を行っているような印象を受ける。3Rも真弘の勢いは止まらず、左ハイと右前蹴りをクリーンヒットさせ、及川をダウン寸前まで追い込み完勝した。

IKUSA其の参 準決勝Bブロック 3分3R(延長1R)
×KAWASAKI (リアルディール/REALDEALライト級王者)
○石川直生(青春塾/全日本キック・フェザー級3位)
判定0-2 (大成28-30/岡林29-29/秋谷28-30)


 1R、石川の膝をボディにもらいぐらつく場面もあったKAWASAKIだが、高い構えでフックを振り回し距離を詰める独特の“ドロドロトンコツ”スタイルで石川をかく乱。2Rには笑顔を見せながら連打を当てたり胴回し回転蹴りを放ったりと、独特の雰囲気で観客を湧かせる。
 だが3R、これまで待ち気味だった石川は、相手が前に出る前に組み付いて膝とパンチを連打するスタイルにシフト。するとKAWASAKIの表情が曇り、手数が減る。結局このスタイルを貫いたまま試合終了。勝ち名乗りの際、KAWASAKIが「まだやれるばい!」と叫べば、石川は「俺も!」と呼応。観客を楽しませ、延長ムードとなったが、作戦変更が功を奏した石川の勝利となった。

IKUSAメイン 決勝戦 3分3R(延長2R)
○山本真弘(藤原ジム/全日本キック・フェザー級2位)
×石川直生(青春塾/全日本キック・フェザー級3位)
3R 2'05" KO (2ダウン:パンチ連打)

※山本が-U60初代戦王に

 決勝は全日本のランカー対決。1年前の全日本フェザー級王座挑戦者決定戦のリマッチ。しかも既に2人ともこの日は3Rを戦い抜いている。5R制の試合になぞらえれば、まるで3R目あたりに突入したかのように、2人とも1R目からハイスパートな打ち合いを繰り広げる。
 両者とも多彩な技をテンポよく繰り出し、特に石川は組み付いての膝と右ストレートと前蹴り、真弘は左フックとローをヒット。石川は準決勝戦のKAWASAKI戦同様、先に前に出て攻撃を出し、真弘の手数を封じる。
 だが2R中盤、真弘のロー効きだすと、石川の突進が減り、バランスが悪くなる。3R序盤は石川が蹴りの連打で立て直したが、中盤、石川が前蹴りを放った直後、がら空きになったアゴにめがけ真弘の左アッパー、右フックの連打がクリーンヒット。ついに真弘がダウンを奪うことに成功する。なんとか石川は立ち上がったがフラフラの状態。起死回生のバックブローを放つと真弘に左フックを合わせられ、最後はロープ際でパンチの連打を浴び前のめりにマットに沈んだ。

 見事なKO勝利で-60kgの頂点に立った真弘は「石川選手の勝つという気持ちに押されそうになった。最後は気持ちで勝った」と激闘を振り返り、「次は(全日本の王者の)山本元気選手か新日本のチャンピオン(菊地剛介)と戦いたい」と話した。相手をKOできる破壊力を身につけたことで、今後さらなる活躍が期待できる。
 敗れた石川は「6月のTURBΦの気持ちが今よくわかります」とガックリ。「1R目と2R目は勝っていた。でも途中から、頭に血が上って負けてしまう2年ぐらい前の僕に戻ってしまった」と反省していた。




◆ ワンマッチ

IKUSA其の六 70kg契約 3分3R(延長1R)
○HAYATΦ(FUTURE_TRIBE/UKF世界Sウェルター級王者)
×ALI(スイス)
2R 1'51" TKO (ドクターストップ:膝蹴りによる左まぶたのカット)


 開始早々、ALIはかつての先生だったアンディ・フグを思い起こさせるカカト落としで奇襲。パンチラッシュでコーナーに詰めると、HAYATΦの腰が一瞬落ちる。だがHAYATΦはパンチの打ち合いに持ち込んで建て直し、リーチ差を活かして膝も叩き込み反撃。2Rに膝蹴りでダウンを奪った後、ラッシュで左まぶたを切り裂き勝利をおさめたが、「後手に回って自分の試合ができなかった」と反省。「10月のK-1は今日の相手と正反対で背が高い選手なんですけど、自分のペースをつかむことが課題であることに変わりはないです」と話していた。
 なお、HAYATΦは試合後リング上で、「小澤さんがいないと選手も寂しいと思います」とマイクアピール。小澤進剛前プロデューサーの復帰を熱望した。

IKUSA其の伍 IKUSA-U50 初代戦女王決定戦 50kg契約 3分3R(延長1R)
×渡辺久江(フリー)
○ジェット・イズミ(クロスポイント吉祥寺)
判定0-3 (岡林28-30/松田28-30/大成28-30)

※ジェットが-U50初代戦女王に

 1Rは両者ともさほど手数は多くなく静かな打ち合い。だが相手の見切ったジェットは、2Rから左右のフック、ロー、膝蹴りで渡辺を圧倒。何度もボディへの膝蹴りで渡辺の動きを止める。渡辺は距離を詰められ、蹴りを当てられない。3Rもジェットは攻勢を維持し、悲願の王座奪取に成功。涙を流しながら、「サイコーにうれしいです」と叫んだ。
 渡辺は試合前の予告通り、「真価」が露になってしまったが、6月のスマックの辻戦同様、実績と実力で圧倒的に差のある選手との対戦での完敗。立ち技、寝技の両方において、トップとの差がはっきりわかったことは、ジョシカク選手・渡辺にとって「進化」への糧となるはずだ。

IKUSA其の四 70kg契約 3分3R(延長1R)
○城戸康裕(谷山ジム)
×拳士(シルバーウルフ)
2R 1'30" TKO (タオル投入:膝蹴りによる額のカットの後)


 ボクサーの拳士に対し、城戸は徹底した首相撲攻撃。膝の連打で苦しめ、最後は額を切り裂いたところで拳士のセコンドからタオルが投入された。

Last Update : 09/28 21:33

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