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(レポ&写真) [IKUSA] 7.10 台場:新田、復活のMAXポーズ

IKUSA事務局 "WEBBWOODS presents IKUSA YOUNG GUNNERES 3 〜RETURNS〜 @ ODAIBA"
2004年7月10日(土) 東京・お台場スタジオドリームメーカー

  レポート:井原芳徳  写真:井田英登  【→大会前のカード紹介記事】 【→掲示板スレッド】

IKUSAセミファイナル 打撃GI(肘なし) -71kg契約 3分3R(最大延長2R)
○新田明臣(バンゲリングベイ/前WKA世界ムエタイSウェルター級王者)
×ナーコウ・スパイン(ニュージーランド/ファイブ・リングス・ドージョー/SPARTANミドル級王者)
2R 2'59" KO (2ダウン:右ローキック)


 全日本キックを退団し、フリー転向初戦となった新田。和服風のガウンで姿を現し、入場曲を喜納昌吉の「花」のハウスバージョンに一新した。かと思いきや、絶妙のタイミングで以前の入場曲「サンバ・デ・ジャネイロ」にチェンジ。同時にガウンを脱ぎ捨てると、引き締まった体と新調したパンツが披露される。新田がダンスを踊ると、ファンは大盛り上がり。華やかな雰囲気で会場が包まれる。

 ゴングと同時に新田が軽くミドルを放つと、相手のスパインはパンチで突進。力で新田を圧倒しようとする。だが新田が左右の蹴りを上下に巧みに散らし始めると、スパインの突進がストップ。残り1分は新田がパンチから右ローのコンビネーションでスパインを痛めつける一方的な展開に。練習で新田は、須藤元気から紹介されたイメージトレーニングを取り入れ、「相手うんぬんじゃなく、自分の試合をすることを心掛けた」たといい、1ラウンドはその成果が発揮される展開となる。

 流れをつかめばあとは新田の独擅場だ。2R、新田は右ローでスパインを何度もコーナーに追い詰める。我慢強かったスパインだが、残り30秒で新田の鋭い右ロー一発を浴びると、ついにダウン。新田はパンチとローで猛ラッシュを仕掛け、ラウンド終了間際にダウンを奪い、見事復帰戦をKO勝利で飾ることに成功した。(IKUSAは2ノックダウン制)

 マイクを持った新田は、ファンに礼を述べた後、「もう一度K-1 MAXに出たいんで、応援して下さい」と発言。最後はハッスルポーズをもじった「3、2、1、マックス!マックス!」の腰振りポーズで締めくくった。
 この日の新田はMAXポーズに限らず、トランクスのお尻にアパレルブランドの「泥棒日記」の4文字を縫い付けるなど、今迄の2枚目キャラを覆すような、本来の素に近いコミカル要素を随所に取り入れていた。新田の新しいキャッチフレーズは「THE NATURAL」。自然体になった今、恐いものは何もない。


IKUSAメイン 打撃GI(肘なし) -70kg契約 3分3R(最大延長2R)
×HAYATφ(FUTURE_TRIBE/UKF世界Sウェルター級王者)
○ブラッド・エイド(オーストラリア/ブンチュウジム/WKNムエタイオーストラリアミドル級王者)
判定1-2 (秋谷28-29/松田29-28/少28-29)

※1RにパンチでHAYATφ1ダウン

 「もう一人のジョン・ウェイン」は、その異名どおりの実力者だった。序盤からHAYATφを首相撲でつかまえ、強い引力で振り回しながら、膝を連発。HAYATφの表情がゆがむ。本来ミドルかスーパーミドル(72〜75kg)で試合をしているだけあって、スーパーウェルターのHAYATφとのパワー差は歴然としている。
 だがHAYATφも左ミドル、カウンターの左のフックとボディで反撃。エイドは何度か動きが止まるように。1Rは五分に戻して終るかに思われた。しかし残り10秒、エイドのパンチが炸裂し、HAYATφはダウン。手痛い失点を喫する。

 2R以降もHAYATφは左右のフックを当て、何度かエイドの動きを止めるが、連打につながらず。すぐにエイドの突進を許してしまう。左ミドルを多用するが、威力が足りず効果を発揮しない。さすがにエイドも3Rはもらい過ぎで突進できなくなるが、決定力に欠くHAYATφはダウンを奪え返せないまま試合終了。全体の流れは支配したものの、1度のダウンが命取りとなる結果に。ホームリングの再起戦は無念の黒星に終った。

◆HAYATφ「エイドの膝は効かなかったけど、腕のクラッチが強かった。1Rから向こうの作戦にハマっちゃって、精神的に押されてしまった。3Rはパンチから蹴りに行きたかったんですけど…。試合中もう少し冷静になることが課題です。(今後のMAXについては?)負けたんで何にも言えないですね」


IKUSAその伍 SB公式戦特別ルール -63kg契約 3分3R(最大延長2R)
○歌川暁文(U.W.F.スネークピットジャパン/SB日本Sフェザー級4位)
×シャノン“F16”フォレスター(オーストラリア/ファイブ・リングス・ドージョー)
4R 判定3-0 (大村10-9/茂木10-9/北尻10-9)
3R 判定1-0 (大村30-30/茂木30-29/北尻30-30)

 歌川は師匠の大江慎氏の大きな掛け声に合わせ、左ミドルを連打。だがなかなかフォレスターの勢いを封じ込めることができず、逆に右ローや右アッパーを浴びる場面もあり、試合は延長戦へ。ボディ連打主体のスタイルに変えると、フォレスターの動きが止まるようになり、なんとか勝利を手にすることができた。

IKUSAその四 打撃GI(肘なし) -53.5kg契約 3分3R(最大延長2R)
○森田晃允(士道館橋本/MA日本フライ級1位)
×小林良平(TARGET)
1R 2'22" KO (2ダウン:左フック)

 小林がいきなりパンチで突進するが、森田はパンチとローの連打であっさり反撃。和製リトル・ザンビディスの異名のとおり、豪快なフックで小林を追い詰め、左フックで2連続ダウンを奪い完勝した。8月29日のMAディファ大会のフライ級次期王座挑戦者決定戦に向け勢いがつきそうだ。
 なお試合前、7日のK-1 MAXで世界王者となったばかりのブアカーオから森田に激励の花束が贈呈された。休憩時間、ブアカーオは女性ファンのケータイカメラに囲まれていたが、タイ人選手がこのようなアイドル的人気となることに、MAXの波及効果の大きさを思い知らされる。

※IKUSAその参・矢野マイケル vs. 菊地浩一は矢野のB型肝炎により中止。矢野はリングに上がり「半年ぐらい治療して、IKUSAのリング上がりたい」と語った。今後しばらくは練習を休み、治療に専念する。

IIKUSAその弐 打撃GII(肘なし) -69kg契約 3分3R
○CRAZY 884 (スクランブル渋谷)
×比田勝建人(REALDEAL)
判定3-0 (30-26/30-26/30-26)
※3Rに膝蹴りで比田勝1ダウン

IKUSAその壱 総合GII(グラウンド60秒以内) -60kg契約 5分2R
×RYOTA(キングダムエルガイツ)
○関谷忠治(AACC)
判定1-2 (RYOTA=芹澤/関谷=岡林・和田)

IKUSAオープニングファイト 打撃GII(肘なし) -54kg契約 3分3R
△KENT(湘南格闘クラブ)
△松尾 宗(POWER RX)
判定0-0 (29-29/29-29/29-29)

Last Update : 07/11

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