(レポ&写真) [新日本キック] 3.21 後楽園:菊地&加村、王座防衛成功
新日本キックボクシング協会 "MAGNUM 4" 2004年3月21日(日) 東京・後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳 【→大会前のカード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
第14試合 メインイベント 日本フェザー級タイトルマッチ 3分5R ○菊地剛介(伊原/王者) ×大野信一郎(藤本/1位) 判定3-0 (50-48,50-48,50-48) ※菊地が初防衛
主導権を握るのは菊地だが、大野も菊地のローに合わせて膝を上げたり、すぐ組み付く等対策はバッチリ。37歳の挑戦者が、頭脳プレーで23歳の王者になかなか攻めさせない。だが4R後半、菊地が左ストレートをヒットさせたのをきっかけにローの連打を当て攻勢。5Rには左ローと左ストレートであと一歩の所まで追い詰める。終ってみれば菊地の完勝だった。
第13試合 メインイベント 日本バンタム級タイトルマッチ 3分5R ○加村健一(伊原/王者) ×岡田武士(トーエル/1位) 判定2-0 (50-49,50-49,50-50) ※加村が初防衛
昨年3月の試合の再戦。当時の岡田は「葵真吾」の名前で戦っており、結果はドローに終っている。今回の試合も非常に接戦に。岡田が踏み込んでの右ストレートを当てれば、加村は首相撲からの膝をお返し。4Rには左ミドル、左ストレート、バックハンド等、多彩な技で試合を優位に運ぶ。結局加村がポイントを取ったのは4R目だけだったが、因縁の相手と決着を付けたこともあり、本人も周囲も喜びは大きく、試合後は応援団の胴上げで祝福された。
第12試合 K-1 MAX出場者決定戦 K-1ルール 3分3R(延長1R) ×フジ・チャルムサック(タイ/伊原/元ラジャダムナン・ウェルター級1位) ○ブアカーオ・ポープラムック(タイ/猪木事務所推薦選手/オムノイ・ライト級王者) 判定0-2 (29-30,29-30,30-30) ※ブアカーオが4/7 K-1 MAX世界一決定戦開幕戦に進出
打倒ムエタイ。新日本キックが創設以来掲げてきたテーマだが、最近は「打倒K-1」が新たなテーマとして加わった。タイ人同士が肘の無いK-1ルールで、新日本キックのリングで激突する。数年前なら考えられないシチュエーションだ。しかし試合はそんな小難しい背景を忘れさせるような、ひたすらハイレベルで激しい打撃戦となり、会場はこの日一番の熱狂に包まれることに。
先に飛ばしたのはチャルムサックだったが、序々にブアカーオの左ストレートと左ミドルが冴え渡るように。ブアカーオの重い蹴りをもらっても、チャルムサックは蹴り足をつかんでパンチの連打でお返し。重さ、スピード、一個一個の攻防のつながり。全ての面においてこれまでのこの日11試合の水準を大きく越えている。 結局試合を制したのは3Rにやや押し気味だったブアカーオ。リングサイドで視察した谷川貞治K-1イベントプロデューサーも「本物が現れた。優勝候補。魔裟斗は勝てるんだろうか?」と驚きを隠せなかった。だが敗れたチャルムサックも実力では紙一重。優勝まではいかなくても、MAXに出れば準決勝に進出してもおかしくない強さだった。
第11試合 ライト級 3分5R ○石井宏樹(藤本/王者) ×パリンヤー・ジョッキージム(タイ) 2R 0'47" KO (右ロー)
石井がワンツーとローのコンビネーションで着実に攻め、最後は左右のフックでコーナーに追い詰めてのロー一撃。ほぼ無傷のまま4.18市原興行の王座防衛戦に進むことができた。
第10試合 ウェルター級 3分5R ×米田克盛(トーエル/王者) ○ランボー・パンヤーティップ(タイ) 1R 2'23" TKO (ドクターストップ:肘による右まぶたのカット)
サウスポースタイルから飛び上がって肘打ちを放つ、やや変則ファイターのランボーに米田が苦戦。左の縦肘でまぶたを切られ、あっけなく敗れ去った。
第9試合 フライ級 3分5R ○建石智成(尚武会/王者) ×サミン・ツインズジム(タイ) 2R 2'01" KO (3ダウン:右ロー)
建石が右ローを効かせ続け、2Rにローで3連続ダウンを奪い完勝した。だが建石は内容に満足いかない表情。もっと強いタイ人との試合がみたいものだ。
第8試合 ウェルター級 3分5R ○シン・ノッパデッソーン(タイ/伊原/ラジャダムナンSライト級王者) ×ホカ・トモヒロ(治政館/3位) 3R 0'46" TKO (タオル投入:左アッパー)
ノッパデッソーンのハイとストレートを前にホカは攻め込めず。2Rにはコーナーに詰めてのパンチの連打や、首相撲からの膝蹴りでホカを圧倒。3R、左アッパーで2度目のダウンを奪ったところでタオル投入が投入され試合終了。K-1 MAX再上陸を目指すノッパデッソーンの、倒しに行くスタイルにますます磨きがかかっている。
第7試合 ウェルター級 3分5R △金狼正巳(尚武会/8位) △中川タカシ(トーエル/ライト級5位) 判定1-0 (49-48,49-49,49-49)
1R、金狼が右フックで優勢に試合を運んだが、以降単調な展開に。5R、中川が膝蹴りを主体に反撃し、ポイントをイーブンとした。
第6試合 フェザー級 3分5R ×眞鍋英治(市原/6位) ○小鳥(ホワイトタイガー/バンタム級5位) 4R 1'34" KO (左ストレート)
1R残り1分から、小鳥がストレートの連打で優勢。3Rにはパンチで2度のダウンを奪う。最後は3R、左ストレートでダウンを奪ったところで、眞鍋陣営がタオルを投入。小鳥が1階級上のランカーを下した。
第5試合 フェザー級 3分3R △西川 義(藤本) △中尾 満(伊原) 判定3-0 (30-30,30-30,30-30)
第4試合 ミドル級 3分3R ○馬場 健(伊原) ×勝利(横須賀大賀) 判定3-0 (30-25,30-26,30-26)
第3試合 ウェルター級 3分3R ○SHINGU(治政館) ×TETSURO(トーエル) 判定3-0 (30-29,30-29,30-29)
第2試合 ライト級 3分3R ○垣原卓也(伊原土浦) ×デソウザ・オリベイラ(宇都宮尾田) 判定2-0 (30-29,30-29,30-30)
第1試合 フライ級 3分3R ○吉村正人(伊原) ×鈴木友幸(トーエル) 判定3-0 (30-28,30-28,30-28)
Last Update : 04/01
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