(レポ&写真) [Love Impact] 2.8 ディファ:しなし、旗揚げメイン飾る
エキサイティング・トリガー "Love Impact" 2004年2月8日(日) 東京・ディファ有明 観衆・391人
レポート:古谷わか&井原芳徳 写真:井原芳徳 【→大会前のカード紹介記事】 [→掲示板スレッド]
第6試合 MMAルール -46kg契約 5分3R ○しなしさとこ(フリー) ×永易加代(パレストラ東京) 1R 3'17" 腕ひしぎ十字固め
試合開始から積極的に打ち合っていく両者。しなしがカウンターに合わせて組み付くと永易は安定した腰でロープ際に押し込んでいく。力相撲の状態から足を掛けてしなしがテイクダウン。上をとると素早くサイドに回り、永易の下からの仕掛けを殺しながら左腕を掴まえる。ボディにパンチを落としながら腕がらみを狙うと、永易は落ち着いて一度体勢を立て直そうとするが、しなしは左腕を離さない。再び上を取るとタイミングを見計らって腕十字。極まったかに見え、レフェリーが永易にギブアップの意思を確認する。だが女子ならではの関節の柔らかさもあり、永易は耐える。体を起こし脱出すると、大きな歓声が巻き起こる。
スタンドで再び永易がしなしをロープ際に押し込む。しなしは首相撲から膝蹴りを放ち、さらに足を払ってテイクダウンに成功。すぐサイドに回ると再び腕ひしぎ。永易に2度目の脱出は無く、タップアウト。会心の一本を決めた瞬間、しなしはマウスピースを外してセコンド陣にパスし、満面の笑みでファンの声援に応える。マイクで「ラブインパクトを盛り上げます!」と叫び、大会メインをきっちりと締めた。
第5試合 MMAルール -62kg契約 5分3R ×菊川夏子(ライルーツコナン) ○AKINO(M's Style) 1R 0'51" KO (右ストレート)
入場からして対照的な二人。トップクラスのプロレスラーAKINOは、プロレスのそれと変わりなく、ブルーの派手なガウンを纏い、花道で大きく手を広げ絶叫してからリングイン。対する菊川は総合キャリア2年半。初戦となった昨年5月のGalsで左ハイで豪快KO勝ちし、昨年11月スマックで行われたミドル級新鋭4人によるトーナメントも制するなど今伸び盛りの選手。コスチュームはシンプルで派手なパフォーマンスは無いが、顔からみなぎる気迫だけで存在感が伝わる。 ゴング早々、激しい打撃戦が展開される。顔面へのダメージなどものともせずに拳をぶつけ合う両者。お互い安定したバランスでパンチ、キック、膝のコンビネーションを繰り出す。一歩もひかない応酬の中で、AKINOの右ストレートがヒット。菊川はダウンカウントをとられ、ファイティングポーズをとったが、レフェリーの指示で歩みを進めたところ、ふらつきが見られたため試合はストップ。AKINOの勝利となった。
格闘技経験のないAKINOの下馬評は低かったが、「プロ」として踏んで来た場数、プロレスで鍛えられた打たれ強さでは菊川を上回っていた。実際AKINOは試合後「何発か喰らったけど首の強さで何とかなった。その点ではプロレスラーの強さを見せられたと思う」と照れ笑いを浮かべながらも語っていた。もちろんUファイルでの短期間特訓もある程度功を奏したのだろう。セコンドに御大・田村潔司が付いたことも心強かったそうだ。AKINOは今後も女版・高山善廣を目指し、プロレス、格闘技を又にかけるつもりだ。
第4試合 フルコンタクト空手 契約体重無し 2分2R ○小林由佳(西山道場) ×松川敬子(飛翔塾) 判定3-0
オ〜ッス! オ〜ッス! の可愛らしいソプラノボイスで開始した空手マッチ。専門誌等で話題の女子高生空手家・小林のプロお披露目試合ともいえる本戦は、それにふさわしく会場を一気にアツくする強烈なものとなった。 1R ひたすら拳、拳、拳。ノンストップでお互いのボディに拳をめり込ませる両者。総合の大会ということもあり、空手を見なれない観客も多かったのだろう。息をも付かせぬ迫力と勢いに驚嘆のため息がもれる。 2R 松川が膝を繰り出せば小林は重たい拳。小林が上段廻し蹴りでヒラリと舞うと、会場は歓声に包まれる。以降は体力に勝る小林が優勢をキープし、判定3-0で勝利。本大会に大会名通り「インパクト賞」があったなら、間違いなく彼女が受賞していただろう。
第3試合 MMAルール -50kg契約 5分3R ○瀧本美咲(禅道会) ×筒井千尋(和術慧舟會トイカツ道場) 1R 2'13" 腕ひしぎ十字固め
筒井がリーチを活かしてミドルやストレートを叩き込む。瀧本がグラウンドに持ち込むとすぐマウントポジションを奪取し、腕十字のチャンスを伺う。セコンドのトイカツのアドバイスを聞きながら落ち着いた様子で対処していた筒井だが、脱出を試みた瞬間に腕を取られてしまった。
第2試合 MMAルール -58kg契約 5分3R ×Eika(武道会館) ○有賀美由紀(禅道会) 3R 3'01" 腕ひしぎ十字固め
Eikaが何度も上になるも、有賀の下からの攻めに苦戦し何もできず。最後は有賀がリバーサルからマウントを奪い腕十字で極めた。
第1試合 ストライキングルール -52.5kg契約 2分3R ○大塚美弥子(バンゲリングベイ) ×AKITO(ドラゴンジム) 1R 1'14" TKO (3ノックダウン:右ハイ)
格闘技4年のキャリアのある大塚が、10ヶ月しかキャリアのないAKITOをパンチラッシュで一方的に攻め込み完勝。AKITOは最初のダウンの段階で泣き顔になっていた。初お披露目のストライキングルールだが、結局普通のボクシンググローブを採用。すぐ終ったせいもあり、ルールの特性は発揮されなかった。
Last Update : 02/10
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