(レポ&写真) [DEMOLITION] 2.9 横浜:A-3大沢、修斗デビュー前に快勝
GCMコミュニケーション "DEMOLITION 030209" 2003年2月9日(日)神奈川・横浜赤レンガ倉庫2号館
レポート:井原芳徳 写真:井田英登 【→大会前のカード紹介記事】 [→掲示板・GCMスレッド]
【DEMOLITION ブロードバンド公式サイトがオープン!】
第7試合 63kg契約 5分2R ○のぶゆき(RJW/G2) ×石原利生(ストライプル) 1R 1'55" TKO (レフェリーストップ:バックマウントからのパンチ連打) ※大畑慶高(禅道会)はインフルエンザによる発熱のためドクターストップがかかり欠場し、石原に変更
昨年9月の旗揚げ戦以来の参戦となる石原は、前回同様トリッキーな構えから右ハイで威勢よく飛び込む。だが、のぶゆきは落ち着いてタックルでテイクダウンに成功。サイド、マウントとポジション移動し、パンチを連打すると、石原は嫌って背を向けてしまう。さらにのぶゆきがパンチを連打したところでレフェリーストップ。DEMOLITIONで2連勝を遂げたのぶゆきは、「これからは外の大会にも出て行きたい」と語った。
第6試合 82kg契約 5分2R ○金井一朗(パンクラスism) ×似田貝旭(A-3) 2R 1'31" ヒールホールド
金井のタックルを切った似田貝はそのまま引き込んでグラウンドへ持ち込むと、すぐにバックマウントを取るというテクニシャンぶりを発揮。執拗にスリーパーを狙い続けるが、金井は2分以上耐えきり脱出に成功する。この後金井がテイクダウンに成功するが、特に決め手はなく1ラウンド終了。 2Rは一発目のタックルでテイクダウンに成功した金井。客席の北岡悟のアドバイスを聞き、落ち着いてベースを作る。すると似田貝が三角絞めを狙ってきたが、金井は振りほどいてそのまま後ろに倒れかかりヒールホールド一閃。似田貝のセコンドからは「ヒール来るぞ」との声も飛んでいたが、似田貝は対応が遅れたまらずタップ。金井がプロ5戦目にして悲願の初勝利を遂げた。
第5試合 73kg契約 5分2R ○関 直喜(フリー) ×コウジ・ギャトヴィチアン(超人クラブ) 1R 3'03" アームバー
関は昨年JTC東京予選&全国大会を制した実力者。アニマル浜口道場出身だが、「プロになりたくて入った」というパワーオブドリームに移り、グラップリング技術に磨きをかけた。現在は高阪剛の元で練習しており、念願のデビュー戦には高阪もセコンドにつく。 対するは謎のストライカー・ギャトヴィチアン。多数詰め掛けたファンの声援に押されるようにバックハンドブローを放つが、体勢を崩したところ関はすかさずタックルで飛び込みテイクダウンに成功。ハーフ、サイドと着実にポジションを移動し、アームバーを極めデビュー戦を見事一本で飾った。 「プロのリングはやっぱり違います。最後の極めで腕がパンパンになってしまいました。スタミナもまだまだつけないといけないですね」と語る関。吉田秀彦とも練習しており、「寝技を盗んでいきたい」とさらなる技術吸収に意欲をみせた。
第4試合 64kg契約 5分2R ×佐藤公紀(禅道会横浜道場) ○大沢健治(A-3) 2R 1'46" TKO (レフェリーストップ:サイドから頭部への膝連打) ※辻昌樹(烏合会)が膝の負傷のため欠場し佐藤が出場
昨年全日本アマ修斗選手権フェザー級優勝の大沢がプロデビュー。一方の佐藤はパワーオブドリーム出身で、直前のオファーで試合を引き受けた。 大沢は序盤からテイクダウンに成功すると佐藤を持ち上げ叩き付けたり、応援団の声援に煽られるように手を振り回して挑発したりと、イキのいいファイトを見せる。2Rもハーフガードからパンチを連発し攻勢。サイドポジションに移行すると「(プロレス技の)ストラングルホールドを狙っていたんですが、腕が抜けてしまったので膝蹴りに切り替えました」といい、頭に膝を連打したところでレフェリーが試合をストップした。 修斗3月18日後楽園大会でプロ修斗デビューの決まっている大沢は「対戦相手に怖いイメージを与えたかった。今後は修斗の新人王トーナメント優勝を目標に、合間にDEMOLITIONにも参加していきたいと思います」とコメント。同じA-3の門馬を連想される甘いマスクも魅力で、今後の活躍が大いに期待できる選手だ。
第3試合 81kg契約 5分2R ×井上克也(RJW/Central) ○鬼木貴典(Team-Roken) 1R 1'09" 失格 (ローブローとバッティングの反則)
学ラン姿のセコンド2人を引き連れ、くわえタバコに白スーツのギャングスター気取りで入場した鬼木。多数詰め掛けた友人から爆笑を誘うが、レフェリーチェックでファウルカップを付け忘れていたことが判明し、失笑を買う。 ハプニングはそれだけで終らなかった。開始早々のロープ際の差し合いで、皮肉にもそのファウルカップを装着したばかりの股間に井上の膝が直撃。鬼木は脂汗を流すほど強烈なダメージを負い、レフェリーらの審議により、第4試合の後の休憩明けに1R27秒の時点から再開することが決まる。井上にはローブローの反則によりイエローカードが出される。 気持ちを入れ直し再スタート。パンチの打ち合いの後、鬼木はレスリングベースの井上に対し果敢にタックルで突進。井上は切り、コーナー付近でまたも差し合いとなるが、今度はヘッドバッドの悲劇が鬼木に襲い掛かる。悲鳴をあげながら倒れた鬼木は、怒りと痛みが入り交じる錯乱状態で、「ふざけんなよ!どうなってんだよ!このやろ!」と絶叫し、のたうち回る。ドクターチェックの結果、鬼木の脳が揺れて危険な状態にあると判断され、試合はストップ。レフェリーは故意と認めなかったが、井上に2度目のイエローを出し、失格負け扱いとした。 さらにマイクを持って「頭突き金的ありでいいのならやってやるよ!正々堂々とやれ!」と叫んだ鬼木。実は前日に第一子が生まれたこともあり、試合に向けて相当気合いが入っていたという。バックステージでもなかなか怒りが収まらなかったが、その後井上と顔をあわせ「故意ではない」ということで和解したとのこと。井上も「3月くらいにまた対戦したい」と話しており、クリーンな形での再戦を望みたい。
第2試合 70kg契約 5分2R ×西野 聡(和術慧舟會東京本部) ○宮下智也(バトラーツB-CLUB) 1R終了時 棄権 (セコンドのタオル投入)
宮下が左ロー2発を放った後、タックル。西野はそれを切って引き込み、三角絞めを狙うが、宮下は立ち上がって脱出。その後猪木アリ状態で両者とも積極的に蹴りを4分近く出し続け、そのままラウンド終了。だがこの攻防で西野が右足を負傷し、2R開始前にタオル投入。ネクストラウンドに期待を抱かせたところで意外なフィニッシュとなった。
第1試合 68kg契約 5分2R ○佐藤 力(SKアブソリュート) ×カツオ(ロデオスタイル) 判定2-0
カツオの打撃を嫌った佐藤が、何度もテイクダウンし上を取り判定勝ち。だがその先の攻め手に欠いたためブレイクが多く、課題を残す試合内容だった。
Last Update : 02/13
|