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[パンクラス] 無差別級ランキング、全面更新で再始動。シュルトは王座返上▼ (8/1 up) キング・オブ・パンクラス実行委員会は、100kg以上のスーパーヘビー級を新設し、従来の無差別級ランキングを全面的に更新した。第9代無差別級王者のセーム・シュルトは王座を返上し、8.31両国大会で、新・無差別級1位の近藤有己と7位のジョシュ・バーネットとの間で王座決定戦が行われる。 【7/1付の無差別級】 尾崎允実・パンクラス社長は31日の会見で、「無差別の戦いがパンクラスの原点。ismの選手たちも無差別の戦いへの指向が強い」「柔道の無差別級のように、体格が有利でもどうなるかわからないという、勝負の醍醐味を残したかった」と語り、パンクラス10周年記念大会となる8.31両国を機に、無差別級を本格再始動させる理由を説明した。旧無差別級ランキングは100kg以上の選手のために新設されるスーパーヘビー級に事実上移行し、無差別級ランキングは現状のパンクラスの選手の実績を考慮し全面更新された。 【スーパーヘビー級】(100kg以上) 近藤は2度に渡り無差別級王座を獲得したことが評価され、ブランクの長い前王者のシュルトより上の無差別級1位に君臨。続いて各階級の現王者が並ぶが、國奥はパンクラス史上初の二階級制覇が評価され、マーコートより上にランクしている。 バーネットの7位入りについて尾崎社長は「パンクラスマットに上がる選手の試合なら、パンクラス以外の総合ルールでの試合の結果もランキングに加味する」と語り、新・無差別級の特例であると説明。実際にはUFCから認定を撤回されているが、バーネットを「元UFCヘビー級王者」とみなしランク入りさせ、1位の近藤との無差別級王座決定戦のお膳立てができた。 今回の無差別級本格再始動は、8.31両国の近藤 vs. バーネットを10周年大会のメインイベントとして価値を高めるために、急遽実施された感は否めない。だが一方でパンクラスは、7.27後楽園大会よりルールに判定基準の条項を新設し、ダメージと優位性を判定の際有効にすることを細かく明文化するなど、競技性という足場も着実に固めている。 総合格闘技の各団体のルールが標準化し、階級別の試合が常識化する中、パンクラスはかつてのような独自色を失いつつある。その善し悪しは別として、団体のルーツであるプロレスの匂いの残る、無差別級を今あえて再興させることは興味深い。近藤 vs. バーネットの結果に関わらず、10周年大会がパンクラスにとって、ターニングポイントとなることは間違いなさそうだ。(井原芳徳) Last Update : 08/01 |