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Report
PRIDE 99.11.21 「PRIDE.8」有明コロシアム

第1試合(10分2R) 
×
 
松井大二郎
177cm,90kg
判定
0-6
 
ヴァンダレイ・シウバ
182cm,90kg

幕開けはIVC王者の貫録勝ちから


 
 RIDE8のマッチメイクは、回を追う毎に、豪華になってきている。今回も、第一試合から、ブラジルIVCミドル級現役王者、ヴァンダレイ・シウヴァが登場するという贅沢なマッチメイクとなった。ブラジリアン柔術とムエタイ。スタンドでもグラウンドでも武器を持つシウヴァは、非常に実戦的かつ危険なファイターだ。
 対する松井は、反則勝ちながら、前回のPRIDEで初勝利を上げている。実力者シウヴァにどう対抗するか。


 シウヴァは打撃でかかってくる。パンチ、ハイ、そして首相撲からの膝。高く打ち上げて顔面を直撃するテンカオ。わかっていても、強力な首相撲にかかってしまえば、なかなか逃げられない。組まれるとどうしても数発もらってしまう松井。ムエタイ戦士ならではの戦法である。
 シウヴァの打撃に対して、松井は、低く組み付く手段に出る。打撃を回避し、倒してしまおうという算段だ。だが、シウヴァの反応は速い。タックルを切って、上から潰してしまう。そしてバックを取り、亀になった松井の側頭部を殴り付ける。レスリングにも死角はない。
 松井の低いタックルをシウヴァが潰し、打撃で追いかけるという攻防がくり返される。そして、スタンドに戻ると、膝、膝。第一ラウンド半ば過ぎには松井の顔面から血が滴り落ちるようになり、ドクター・チェックが入る。


 この攻防からようやく松井が抜け出せたのは2Rも半ばに入ってからだった。何度目かの松井の亀を押しつぶし、バック・マウントを取ることに成功するシウヴァ。そのままスリーパー狙いに入るが、松井、ここは何とか凌ぎ、首を抜いて体を回転させ、インサイド・ガードに入る。始めて上になった瞬間だ。
 だが、ここに至るまでに体力を消耗しすぎた。
 ポジションを下げ、足関節を伺う松井だが、シウヴァの腕を自由にしていたため、下から、次々とパンチを食らう。結局、何もできないまま、ラウンドが終了してしまった。
 シウヴァ、6-0でのパーフェクトな判定勝ちである。


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レポート:山名尚志 カメラ:井田英登

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