小林聡、ラジャ現役王者を完全KO／9.7全日本キック後楽園
 全日本キックボクシング連盟 "REVOLVER"
2001年9月7日(金)東京・後楽園ホール
（レポート：井原芳徳 写真：菊地奈々子）
【この試合に対するご意見ご感想を掲示板で受付中】
メインイベント 日本・タイ国際戦 62.5kg／５回戦
WKA世界ムエタイ・ライト級王者
WPKC世界ムエタイ・ライト級王者
小林聡(藤原)
対
ラジャダムナンスタジアム・ライト級王者
テーパリット・シットクグォンイム(タイ)
勝者：小林聡 KO 4R0分21秒
 ゴングが鳴って早々、小林は突進しラッシュ。戦闘態勢に入っていないテーパリットの出鼻をくじく。小林の勢いは止まらず、テーパリットもその勢いに付き合わざるを得ない。テーパリットの反撃の右フックは空を切るが、それでも十分「現役王者」を感じさせてくれる迫力がある。
２R、テーパリットも熱くなってきた。互いにフックの応酬が続く。いくら打たれても一歩も引かない両者の攻防で後楽園ホールは熱狂の渦に包まれる。肘打ちの応酬でテーパリットは頭部を切られ、小林は左目尻を切られる。まさしく「目には目を、歯には歯を」といった泥沼の流血戦に突入する。
しかし３Ｒになると、１Ｒの先制が効いたか、勝負の流れは小林に傾き始める。伸びのある前蹴り、左フックを効かせ、さらにフック合戦を制し、テーパリットの頭部の出血を再開させドクターチェック。さすがのラジャダムナン現役王者も焦り始めたか？ 飛び膝蹴り、回転しての肘打ちで形勢逆転を狙う。だが一瞬体勢を崩したテーパリットに小林は左右のフックを連打、連打、連打！。ついにラジャ王者から１ダウンを奪う。テーパリットは立ち上がったが、その後も小林の勢いが止まらない。ラウンド終了のゴングが大歓声でかき消され、小林はKO寸前まで殴り続ける。 
 もうテーパリットに余力は残されていなかった。小林は３Ｒ終盤を再現するかのように、テーパリットをコーナーに詰めパンチ連打。テーパリットを三たびマットに沈める。テーパリットは９カウントで立ち上がるが、ファイティングポーズを取ることが出来ない。小林が快挙を達成した瞬間だった。
 まさに嵐のような４Ｒだった。死闘が終わっても、満員の観衆の熱狂はなかなか冷めなかった。
＜関連記事＞
小林 vs. テーパリット大会前解説
【この試合に対するご意見ご感想を掲示板で受付中】
 セミファイナル 54kg契約／５回戦
全日本バンタム級王者 全日本バンタム級４位
安川賢(S.V.G.) 対 割澤誠(不動館)
勝者：割澤誠 TKO 4R終了後（カットによるドクターストップ）
 第10試合 70kg契約／５回戦
全日本ミドル級１位 新空手第10回(1999年)全日本大会・中量級王者
清水貴彦(超越塾) 対 久保坂左近(健生館)
勝者：清水貴彦 KO 4R1分06秒
 第９試合 全日本フェザー級ランキング戦／５回戦
同級１位 同級４位
遠藤慎介(不動館) 対 竹村健二(名古屋Ｊ・Ｋファクトリー)
勝者：竹村健二 判定0-3[47-50,49-50,47-49]
 第８試合 58kg契約／５回戦
第11回全日本新空手軽量級準優勝 全日本フェザー級６位
新宅正章(新空手/空修会館) 対 工藤正泰(RIKI)
勝者：新宅正章 判定3-0[47-46,47-46,47-46]
第７試合 Lightning全日本ライト級3Rトーナメント１回戦／３回戦
長谷川誠(青春塾) 対 加藤啓明(TEAM-1)
勝者：長谷川誠 判定2-1[30-29,29-30,30-29]
第６試合 Lightning全日本ライト級3Rトーナメント１回戦／３回戦
藤牧孝仁(はまっこムエタイ) 対 大島友和(RIKI)
勝者：藤牧孝仁 TKO 3R1分32秒（口内出血でドクターストップ）
第５試合 Lightning全日本ライト級3Rトーナメント１回戦／３回戦
ラスカル・タカ(月心会) 対 中原黄太(REX JAPAN)
勝者：ラスカル・タカ 延長判定3-0[10-9,10-9,10-9]
※本戦判定1-0[30-30,30-29,30-30] 規定により公式記録上はドロー扱い
第４試合 Lightning全日本ライト級3Rトーナメント１回戦／３回戦
新空手2001年全日本軽量級王者
原田卓(藤原) 対 山本優弥(新空手／空修会館)
勝者：山本優弥 判定0-3[29-30,29-30,29-30]
第３試合 フェザー級／３回戦
岩浅昌士(S.V.G.) 対 サトル・ヴァシコバ(勇心館)
勝者：サトル・ヴァシコバ 判定0-3[29-30,28-30,27-30]
第２試合 スーパー・バンタム級／３回戦
清水英樹(月心会) 対 中込陽介(不動館)
勝者：中込陽介 判定0-3[28-29,28-29,27-29]
第１試合 バンタム級／３回戦
真後和彦(はまっこムエタイ) 対 志村将行(サンライク)
勝者：真後和彦 KO 1R1分53秒
＜関連記事＞
Lightningライト級３回戦トーナメント概要
Last Update : 09/18 02:06
| 
