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9.7全日本後楽園大会カード。小林、ムエタイ現役王者と対戦

▼7月大会の試合後に「次はムエタイのチャンピオンと戦う」と言ってのけた小林聡のコメントが現実のものとなった。
全日本キック9月後楽園大会のメインで、小林聡がタイ国ラジャダムナンスタジアムの現役王者、テーパリット・シットクグォンイムと対戦する事が決定した。
かつて小林は「打倒ムエタイ」を追い求めていた時期があった。今でこそ対ヨーロッパに路線変更し、世界王者にもなったが、こだわりが消えたわけではない。外国人として史上初めてムエタイ王者となった藤原敏男氏に師事しているあたりも、その影響はあるに違いない。今回の対戦も「7月の試合に勝ったら」という条件で自らが志願したものだ。
小林は「ムエタイに対する特別な感情はないけど、『世界最強』を目指すなら、彼らは避けて通れない相手」と言った。今回の一戦は、その『世界最強』への『最終章』の第一歩になる、とも。

今回の対戦相手であり、小林の師・藤原敏男がかつて戴冠したこともあるラジャ・ライト級の現役王者テーパリットはこれまで小林が対戦してきた相手とはおそらく次元の違う強さを持った選手だ。12歳からムエタイを始め、現在28歳でキャリアは実に16年。
パンチを主武器とする好戦的なファイターで、飛び膝蹴りなども使いこなし、このレベルのムエタイ選手としては高いKO率を誇る。
最近のライバルはラジャ・ジュニアウェルター級王者ノッパデーソン・チューワッタナ(昨年7月に来日、新日本キック興行で前WKBA世界S・ライト級王者新妻聡に一方的な判定勝ち)。昨年12月、今年2月と連戦し1勝1敗。また、今年5月21日にはヨックダム・ウォー・テパチャイを4RTKOに下しライト級王座の防衛に成功している。
ちなみに新日本9月大会でラジャ・ウェルター級王者武田幸三の防衛戦の対戦相手として来日するチャーンヴィットは同じジムの後輩だそうだ。

小林と対ムエタイの相性はすこぶる悪い。以下は小林の対ムエタイ選手の戦績。7戦して2勝(1KO)5敗(うち2KO負)と大幅に負け越している。

94年2月28日 バーサクノーイ・チョーチューチット  5R判定負け
95年3月23日 スーラサッグ・ソー・セントーン    2RTKO負け
97年1月19日 ガウナー・ソー・ケッタリンチャン   5R判定負け
99年1月22日 チャナペック・ガッティンディ     3RTKO負け
99年4月29日 ヨードラック・ソー・ヂットパッタナー 5R判定勝ち
01年3月16日 サッダム・ギャットヨンユット     5R判定負け
01年6月10日 ルーラウィー・サラウィテー      2RKO勝ち

この成績とテーパリットの実績だけを見て考えると、小林がテーパリットに勝てる姿はほとんど思い浮かばないし、実際そうなるだろう。待っているのは惨劇かもしれない。
しかし、最近の小林の充実ぶりは凄まじいものがある。3月のサッダム戦こそ敗れはしたが壮絶な打ち合いで男を上げた。5月のスカボロスキー戦ではタイで名を馳せたフランスの強豪を退け、7月のエリザベス戦では開始のゴング直後の威嚇でオランダ人を萎縮させて見せた。もう、チャナペックに肋骨を砕かれた頃の小林はいない。いや、サッダムと戦った時と比べても別人といっていいかもしれない。
『最終章の第一歩』と言うからには、小林のここまでの集大成になるのか、それとも全く新しい姿が見られるのか。単なる記念碑的試合にするつもりは、小林にはさらさらない。
もしかしたら、9月7日は我々にとっても忘れられない夜になるかもしれない。

またセミでは7月大会で1位YUTAKA(月心会)相手に初回2度のダウンを奪われながら得意の膝で大逆転KO勝利した全日本バンタム級王者”膝蹴り天使”安川賢が登場。同級割澤誠相手にノンタイトル戦。「前回の試合でやめようと思ってたけど、キックはやめられません!」とリング上から宣言した安川の心機一転した一戦に注目。

7月大会でノーランカーのジェット・デイビーを見事KOした清水貴彦は新空手王者・久保坂左近と交流戦。K−1中量級でSBファルコン級王者緒方健一(シーザー)との一戦で破れはしたが強烈な印象を残した久保坂はスマートなパンチテクニックが持ち味。荒々しいラッシュを持ち味とする清水とは同じパンチャーでもタイプは対照的。

7月大会で前田尚紀に反則勝ちと不本意な全日本デビューとなった竹村健二はフェザー級1位の”立嶋篤史を2度破った男”遠藤慎介と対戦。トップコンテンダー相手に鬱憤を晴らせるか。
一方の遠藤は今年1月にフェザー級暫定王者に認定されたが、2月の初防衛戦で杉上直之(朝久道場)に敗れ、正規王者になることなく陥落。それ以来の復帰戦となる。
竹村が得意のラッシュで一気に1位を攻略するか、遠藤がフェザー級随一のテクニックを若手を封じ込めるか、興味深い一戦。

また、ライト級3回戦選手によるトーナメント”Lightning”も開催。詳しくはこちら。


----(新小田)
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全日本キックボクシング連盟 "REVOLVER"
2001年9月7日(金)東京・後楽園ホール
17:00開場 17:30試合開始
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メインイベント 日本・タイ国際戦 62.5kg/5回戦
WKA世界ムエタイ・ライト級王者
WPKC世界ムエタイ・ライト級王者
小林聡(藤原)
44戦31勝(22KO)11敗2分
 対
ラジャダムナンスタジアム・ライト級王者
テーパリット・シットクグォンイム(タイ)
96戦74勝(18KO)20敗2分

セミファイナル 54kg契約/5回戦
全日本バンタム級王者  全日本バンタム級4位
安川賢(S.V.G.)  対  割澤誠(不動館)
22戦16勝(7KO)6敗    10戦5勝(1KO)4敗1分

70kg契約/5回戦
全日本ミドル級1位  新空手第10回(1999年)全日本大会・中量級王者
清水貴彦(超越塾) 対 久保坂左近(健生館)
12戦8勝(5KO)2敗2分  

全日本フェザー級ランキング戦/5回戦
同級1位       同級4位
遠藤慎介(不動館) 対 竹村健二(名古屋J・Kファクトリー)
14戦6勝(4KO)4敗4分  8戦7勝(1KO)1敗

全日本フェザー級ランキング戦/5回戦
同級5位      同級6位
前田尚紀(藤原) 対 工藤正泰(RIKI)
10戦7勝(5KO)3敗   15戦5勝(1KO)8敗1分1無効試合

第7試合 Lightning全日本ライト級3Rトーナメント1回戦/3回戦
長谷川誠(青春塾) 対 加藤啓明(TEAM-1)
6戦3勝(2KO)2敗1分   6戦2勝2敗2分

第6試合 Lightning全日本ライト級3Rトーナメント1回戦/3回戦
藤牧孝仁(はまっこムエタイ) 対 大島友和(RIKI)
2戦2勝             1戦1勝

第5試合 Lightning全日本ライト級3Rトーナメント1回戦/3回戦
ラスカル・タカ(月心会) 対 中原黄太(REX JAPAN)
4戦2勝(2KO)2敗       5戦2勝1敗2分

第4試合 Lightning全日本ライト級3Rトーナメント1回戦/3回戦
         新空手2001年全日本軽量級王者
原田卓(藤原) 対 山本優弥(新空手/空修会館)
2戦1勝(1KO)1分  デビュー戦

第3試合 フェザー級/3回戦
岩浅昌士(S.V.G.) 対 サトル・ヴァシコバ(勇心館)
5戦3勝1敗1分     3戦3勝(2KO)

第2試合 バンタム級/3回戦
リヨン樺澤(國士会) 対 中込陽介(不動館)
2戦1勝(1KO)1分     2戦2敗

第1試合 バンタム級/3回戦
真後和彦(はまっこムエタイ) 対 志村将行(サンライク)
デビュー戦           デビュー戦

<料金>
RS席 ¥10,000(当日¥11,000)
S席  ¥ 7,000(当日¥ 8,000)
A席  ¥ 5,000(当日¥ 6,000)
B席  ¥ 3,000(当日¥ 4,000)
一般立見¥ 3,500(当日券のみ)

<発売日>8月11日(土)〜
<先行発売>8月10日(金)後楽園ホール大会・グッズ売り場
※先行発売で購入した方には小林聡の直筆サイン色紙をプレゼント。

<問い合わせ>全日本キック tel.03-3365-1171
※この大会のチケットは、8月11日よりBoutreview ONLINESHOPでも販売いたします。

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