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(レポ&写真) [シュートボクシング] 5.26 後楽園:サワー&宍戸完勝

シュートボクシング協会 "NEO OPΘPOZ(ネオ・オルトロス)Series 3rd"
2006年5月26日(金) 東京・後楽園ホール

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
 

第9試合 ダブルメイン エキスパートクラスルール 71kg契約 3分5R
○アンディ・サワー(オランダ/シーザージム・チーム・サワー/S-CUP '02 '04 & K-1 MAX '05 世界大会 優勝)
×大野 崇(正道会館/ISKA世界ミドル級王者)
3R 2'10" TKO (3ダウン:右ローキック)


 「できるだけ前に出て、ダメージを受けないで、早くKOする」。6/30のK-1 MAXの決勝トーナメント前の調整試合となる今回、そう心がけたというサワーは、コンビネーションからの左ボディや右ローキックを、序盤から着実に当て主導権。大野得意の近距離の左飛び膝蹴りをもらう場面もあったが、同じ技を返してみせる余裕も。1R中盤に右フックを当てると大野の腰が落ち、終盤にも右アッパーからのパンチラッシュで追いつめる。
 2Rもサワーの優位は揺るがず。大野は目の回りが腫れ上がり、あえて手を振って「来い!」とばかりに挑発する場面も。3Rは開始早々からサワーが意を決したように猛ラッシュ。右ローで立て続けに3ダウンを奪い、TKO勝ちをおさめた。
 サワーは「4月(のMAXのSHINOBU戦)よりは良かったけど、100%は出せなかった。来月のMAXでは100%を出したい」と内容には満足せず。とはいえK-1 MAXは3R制で、なおかつトーナメントの準々決勝と準決勝は2ダウン制のため、3Rできっちり相手を倒しきった経験はきっとトーナメントでも活きるはずだ。3Rに見せたあの怒濤のラッシュを勝負どころで出せれば、MAX 2連覇も夢ではない。
 

第8試合 ダブルメイン エキスパートクラスルール 70kg契約 3分5R
○宍戸大樹(シーザージム/SB日本ウェルター級王者)
×イアン・シャファー(オーストラリア/リングス・オーストラリア)
判定3-0 (茂木49-47/大村49-46/北尻49-46)

※5R膝蹴りでシャファーに1ダウン

 1R、シャファーが上下に打ち分けるパンチの連打でラッシュ。宍戸は両手でブロックするが、体格で劣るせいもあり効かされてしまい劣勢に。だがシャファーは急なオファーを受けた影響もあってか終盤には攻め疲れ、宍戸は救われる。
 その後は宍戸が右ハイ、バックスピンキック、左ミドル、右ストレート等、多彩な攻撃で主導権をキープ。とはいえ2月の試合を再現するかのように、なかなかダウンにつながらない。5Rにはようやく膝蹴りの連打でダウンを奪うが、これにしてもスタンディングダウン。最後までシャファーにとどめを刺すことができず「また持久戦に持ち込む形になってしまった。倒せず悔しい。パワーと付けないと」と反省していた。
 

第7試合 エキスパートクラスルール 71kg契約 3分5R
○緒形健一(シーザージム/SB日本Sウェルター級王者)
×ポール・スミス(オーストラリア/チーム・ジャブアウト/ISKAオーストラリア・ウェルター級王者)
2R 2'57" KO (パンチ連打)

※1R右フックで緒形に1ダウン、2R飛び膝蹴りで緒形に1ダウン

 緒形が序盤からローやパンチの連打で主導権を握るが、スミスのカウンターの右フック一発であっさりとダウンを先取されてしまう。2R序盤には飛び膝をもらいまたダウン。病気療養中のシーザー武志・シュートボクシング協会会長が会場に来られず、及川兄弟がまさかの負けを喫した後ということもり、会場のムードが沈みだした。
 しかし直後、緒形は右フック一発で流れを取り戻すと、ボディストレート、左フック等も当てスミスを圧倒。最後はコーナーに詰めてのパンチの連打で豪快に逆転KO勝ちをおさめると、観客は総立ちとなり、会場が割れんばかりの歓声に包まれた。
 マイクを持った緒形は「会長がいなくて、最初気合いが入りすぎた。11月のS-CUPまで死んでも負けられない。これから一つも落とさず、優勝するために頑張る」とファンにアピールした。
 “逆転勝利”と言うと聞こえはいいが、本来の力量差を考えれば、対戦相手の直前の変更が与えた影響を差し引いても、すっきりとKO勝ちして欲しい試合だった。念願のS-CUP制覇に向け、緒形にとって一番熱い夏がもうすぐ始まる。
 

シーザー会長、SB興行を初欠席。“ケロちゃん”初登場

 第6試合の及川戦終了後、病気療養のため欠席したシーザー会長の録音メッセージが流された。「これまで一度もSBの大会に行かなかったことはありませんでした。元気になって必ず次の大会には参加します」と早期復活を約束した。
 なお、休憩明けの第6試合からは、今年初頭に新日本プロレスを退社した“ケロちゃん”こと田中秀和氏がリングアナを務めた。「K-1、PRIDE、何するものぞ、これがシュートボクシングだ」「シーザーの留守は俺が守る」等といった田中アナらしいフレーズが飛び出すと、場内は喝采に包まれた。
 第7試合の緒形戦ではWBCミニマム級王者のイーグル協和が緒形に花束を贈呈した。SBと同じスポンサーが付いているイーグルは、過去にも頻繁にSBで花束を贈呈している。

第6試合 エキスパートクラスルール 60kg契約 3分5R
×及川知浩(龍生塾/SB日本Sフェザー級王者)
○ラジャサクレック・ソー・ワラピン(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム)※石川剛司から変更
1R 0'50" TKO (レフェリーストップ:肘打ちによる額のカット)


 試合前に激しい舌戦の繰り広げられた及川×石川だが、石川の急遽欠場により中止に。代打として1年前に石川にチョークで沈められたラジャサクレックが登場した。開始前、ワセリンの塗りすぎでイエローカード1枚をもらうアクシデントもあったが、始まるとすぐに右の縦肘をクリーンヒットさせる。ドクターチェックの後、一旦は続行するも、再び出血したためレフェリーが試合をストップ。及川は「クソー!」と叫び無念な気持ちをあらわにした。

第5試合 エキスパートクラス特別ルール 60kg契約 3分3R
○三原日出男(シーザージム/SB日本スーパーフェザー級5位)
×ナグランチューンマーサM16(龍生塾/SB日本フェザー級2位)
1R 終了時 TKO (タオル投入:右膝の負傷)

※1R前方への投げでナグラにシュートポイント1、右ストレートで三原に1ダウン

 及川の実弟・ナグラが前方への投げで1ポイントを奪い、1R終盤には右ストレートでダウンを奪う等圧勝ムードだった。しかし1R終了時に右膝の負傷によりタオルが投入され突然の試合終了。三原が「勝ったと言われても納得いかないんで、もう1回やらせてください」とマイクで話すと客席から拍手が起こった。

第4試合 エキスパートクラス特別ルール 57.5kg契約 3分3R
○歌川暁文(UWFスネークピットジャパン/SB日本スーパーフェザー級2位)
×炎出丸[ひでまる](クロスポイント吉祥寺)
判定3-0 (平30-27/大村30-27/北尻30-26)


 歌川が左ミドル、膝蹴り等で手数多く攻めるものの、なかなか決定打を与えられず。終了間際に右ストレートで1ダウンを奪い、結果的には完勝だったが 3Rには炎出丸の右ハイでぐらついてしまう等、やや精彩を欠いてしまった。

 
第3試合 エキスパートクラス特別ルール 70kg契約 3分3R
○山口太雅(寝屋川ジム) 
×加藤 誠(ピンクタイガーモンスター軍)
1R 1'01" KO (左ストレート)

第2試合 エキスパートクラス特別ルール 55kg契約 3分3R
○えなりのりゆき(シーザージム)
×ファントム進也(龍生塾)
4R 判定3-0 (茂木10-9/平10-9/大村10-9)
3R 判定0-0 (茂木29-29/平30-30/大村30-30)

第1試合 スターティングクラスルール 57kg契約 2分3R
×中森保貴(シーザージム)
○新幡昭男(U-FILE CAMP)
2R 2'36" TKO (3ダウン:右ストレート)


Last Update : 05/29 12:34

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