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(レポ&写真) [ZST.6] 9.12 Zepp:小谷、所に完勝。世界進出に弾み

ZST事務局・TBSラジオ "ZST.6"
2004年9月12日(日) 東京・Zepp Tokyo  観衆:897人

  写真:井原芳徳  【→大会前のカード紹介記事】 [→掲示板スレッド]

メインイベント ライト級 1R5分・2R5分・3R3分
○小谷直之(ロデオスタイル)
×所 英男(STAND)
1R 1'44" ヒールホールド


 開始早々タックルに来た所を小谷が引き込んでギロチン。極まりは浅く所は脱出するも、続いて小谷はタックルで所を肩から抱え上げてからマットに叩き付け、パワーの差を見せつける。所は足関や腕十字を狙うが、小谷は防御し上に。立ち上がって猪木アリ状態となる。この立ち際、所は下から小谷の顔を蹴り上げる反則を偶然にも犯してしまい、レフェリーから軽く注意を受ける。レフェリーは試合を止めず、そのまま流したが、ここで一瞬間ができ、小谷は所の虚を突くような形で足を捕まえヒールホールド。所は回転して逃げようとするが極まりは深い。所は一瞬ロープをつかんだ後、為す術がなくなりマットを叩いた。

 10月16日のユーフォリアMFCのイーブス・エドワーズ戦を控え、非情なまでに勝ちに徹した小谷。マイクを持つと、「所さんのファンの人には満足いかない試合展開だったと思いますけど、自分としては満足しています。10月の僕のアメリカの試合は皆さん見に来ることができないと思いますけど、応援よろしくお願いします」と、いつもどおりマイペースなアピールで必勝を誓った。
 足を引きずりインタビュースペースに現れた所は「3年前にリングスで戦った時と比べて力の差は感じなかったですけど、一瞬の隙でやられてしまいました。悔しいです」とコメント。左足側関節内側靱帯損傷の疑いがあり、病院に直行した。次の試合は11月3日。ライト級(70kg未満)からベストウェイトのフェザー級(65kg未満)に戻り、8人トーナメント「ZST-GP2」開幕戦に出場することが決まっていたが、出場の可否は検査結果次第となった。なおZSTの上原譲広報は、アテネオリンピックで日本人と戦ったある外国人選手(競技は不明)に、GP2への出場オファーを出していることを明かした。(井原芳徳)

セミファイナル フェザー級 1R5分・2R5分・3R3分
×大石真丈(SHOOTO GYM K'z FACTORY)
○ジェフ・カラン(チーム・エクストリーム)
1R 0'44" ギロチンチョーク


 タックルを切って相手の首に腕を巻き付けフロントチョークをとる。総合では初歩的な攻撃であり、一見、ファンでも簡単に真似出来そうに思われるが、これで一本勝ちを奪うのは実際のところ簡単じゃない。近頃の例で言うなら、7月のK-1 MAXでのミックスルールで、 安廣がKIDに仕掛けたシーンがいい例だ。ガッチリ極まったようにも見えるが、実際にはわずかな隙間が出来てしまっているのがほとんど。プロの世界でも本当に危険なフロントチョーク、つまり『ギロチン』と言えるほどの達人技の使い手は、修斗世界ライト級王者のペケーニョを始め、片手で数えられる程度の限られた選手のみのようだ。
 前置きが長くなったが、この日屈指の好カードと期待された大石とカランの一戦。カランがけん制気味に左ロー、左フック、左ハイを放った後、大石が片足タックルで飛び込むと、カランがギロチンに捕まえ、見事絞め落とすことに成功した。

 ファーストインパクトで簡単に決まった試合に思われるが、そうではない。大石が油断したわけでも突発的な事故でもなんでもない。むしろカランのチョークがそれだけ完璧だったことを物語っている。これは大石がどうこうというより、勝ったジェフを褒めるしかない。
 この日の結果、カランは11月開幕のZST-GP2の優勝候補の大本命に推されたとしても不思議ではない。当のカランは今後対戦したい相手を聞かれ、ZST勢の名前を挙げることなく、昨年5月に勝利を許したKIDの名を口にしたが、正直、これに現在ZSTを主戦場に置く選手たちが反応しなかったら嘘になる。「所、負けて落ち込んでる時間はない」、この日彼を応援するために集まった多くのファンは、きっとそう言うに違いない。(永田遼太郎)

第4試合 フェザー級 1R5分・2R5分・3R3分
○宮川博孝(チーム・アライアンス)
×アンジェ・クジェネフスキー(リトアニア)
1R 0'43" ヒールホールド


第3試合 ライト級 1R5分・2R5分・3R3分
△佐東伸哉(P's LAB東京)
△ミンダウガス・スミルノヴァス(リトアニア)
時間切れ


第2試合 フェザー級 1R5分・2R5分・3R3分
×内山貴博(総合格闘技武蔵村山道場)
○村田卓実(A-3)
3R 2'46" チョークスリーパー


第1試合 ライト級 1R5分・2R5分・3R3分
○ダリウス・スクリアウディス(リトアニア)
×磯崎則理(U-FILE CAMP赤羽)
1R 0'49" KO (右フック)


<以下ジェネシスバウト>

第8試合 ライト級 5分1R
○バート・パラゼウスキー(アメリカ/チーム・エクストリーム)
×奥出雅之(ゴールドジムサウス東京)
1R 2'27" KO (右フック)

第7試合 クルーザー級 5分1R
○渡辺悠太(G-スクエア)
×小谷野澄雄(烏合会)
1'35" TKO (レフェリーストップ:スタンドパンチ)

第6試合 ウェルター級 5分1R
×高屋祐規(SKアブソリュート)
○金原正徳(総合格闘技武蔵村山道場)
2'35" 腕ひしぎ十字固め

第5試合 フェザー級
△植村”JACK”龍介(P's LAB東京)
△大島信哉(チームGRABAKA)
時間切れ

第4試合 ウェルター級 5分1R
△伊藤有起(G-スクエア)
△富山浩宇(P's LAB横浜)
時間切れ

第3試合 バンタム級 5分1R
−矢島雄一郎(禅道会世田谷道場)
−長谷川秀樹(和術慧舟會東京本部)
1'18" 無効試合 (アクシデントによる長谷川の出血)

第2試合 ヘビー級 5分1R
△折橋 謙(フリー)
△小澤幸康(TEAM-KAZE)
時間切れ

第1試合 ライトヘビー級 5分1R
×西川享助(禅道会小金井道場)
○花田和弘(XXX)
1'05" 腕ひしぎ十字固め

Last Update : 09/13

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