１Ｒ　レスリング特有の首と肘あたりをつかむ姿勢に小路が十分ついていっているのに驚き。さらに、矢野がタックルをしては小路ががぶるという予想外の展開。また、がぶりの繰り返しをしているにもかかわらず、小路と矢野の消耗度合いがほぼ同じなのにも驚き。いままで第６試合まで見てきた範囲では、大半の選手がレスリングの首と肘あたりをつかむかぶり技の繰り返しにスタミナをロスさせられ、明らかにぐったりさせられていたのだが。１Ｒ終了間際、タックルをがぶってから首をとった小路がもうちょっとで絞め落とせるかも、というところで時間切れ。

　
２Ｒ　ますますグレコローマンスタイルのような展開。今度は矢野がタックルを控え始めている。引きの強さを利用した腕取りで打開しようとする矢野だが、小路はそれを堪える腰の強さを見せる。また、足払いを何度か試みるが、さすがに通用せず。終盤に矢野がタックルを試み、かわされて矢野がガードポジションを取らねばならない体勢になったところで２Ｒ終了。

　
３Ｒ　両腕を差して小路の背中でクラッチを組む矢野。だが、投げの試みは１回。密着して腕を差し、レスリング風に状況を打開しようとする矢野に対し、小路は相撲の突っ張りのような押しの強さを見せる。小路、グラウンドになったときにガードポジションを取ろうとするが、矢野がそれを嫌いスタンドへ。どちらも完全に相手のフィールドになったところでの試合はしたくないという姿勢を示す。が、小路はレスリングでよく見られるがぶり状態での堪えあいにもまったく負けていなかった。

　いったんは「ドロー」とアナウンスされたが、全試合終了後に「判定で１しか差がでなくても勝敗は決まることになっていました」と慌てて小路の勝利をアナウンス。

（横森 綾）