1998・11・27
Las Grandes Viajes 6
後楽園ホール

セミファイナル(ライトヘビー級3回戦)

郷野聡寛
1R
2分46秒
腕ひしぎ十字固め
アドリアーノ・デ・スーザ ×
フリー オランダ・マルタイン道場
8戦4勝3敗1分 公式戦初参戦
[176cm,85kg] [182cm,85kg]

 年の郷野は、リングスのバトル・ジェネシス、そしてシュート・ボクシングとの共同興行シュートダブルクロスと、修斗の外で持ち前のセンスを生かした思いきりのいい闘いを幾つも見せてくれた。「重量級で一番バランスのいいのは僕」。郷野のこういった台詞 も、ああいった試合を見せてくれるのなら、実に気もちよく聞こえる。

 そして、久しぶりにシューターとしてのホームグラウンド後楽園ホール登場である。

 手は、小路晃と引き分けた実績を持つスーザ。柔術の他にもカポエイラの選手でもあるという。

 ゴングと共に、スーザは、その片りんを見せて、軽々と身を翻すと側転のようなキックを見舞っていく。これが噂のカポエイラ殺法であろうか?


 が、郷野は、そんな奇襲をものともせず、打ち合いに応じる。打撃戦は明らか に郷野の方が一枚上手だ。有効打を与え、首相撲にいき、膝を入れる。さらにスーザの蹴り足をとって、一本足で棒立ちになったところに、ストレート一閃。そのま ま倒れ込むスーザ。

 試合は続行。


 野はかまわず上にのって、サイドから上四方。さらに回って、ニー・イン・ザ ・ベリーからマウントを取り、そのまま腕ひしぎ十字固めに。文句のつけようのない圧勝劇だった。

 試合後、敗れたスーザはリングを占拠。めげずにゆる〜い感じの側転やバク転その他の体操を披露してくれた。思わず勝ち名乗りを忘れて、郷野もそのパフォーマンスにエールを送ってしまう。エンターテナーとしては一枚上手なところを見せたスーザであった。


(山名尚志)


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取材:山名尚志・岩田貴宏  カメラ:井田英登
HTML編集:井原芳徳