第10試合(ライト級3回戦)
カナディアン柔術のオマー・サルボサを破るなど、着実に実績を上げつつある池田。今回の相手は、オランダのキック・ボクサー、コレン・マンシュール。フリー・ファイトの経験も3戦あるというが、いずれもオランダ国内の話であり、そのレ ベルはわからない。 当然のことながら打ち合いに出るマンシュール。だが、池田も負けてはいない。 パンチ、ミドルとも、はっきり言って、池田の方が有効打が多い。キックボクサー が打撃で負けていては勝負にならない。 タックルでテイクダウンしようとする池田。しかし、最初の二回は、勢いがつき すぎてロープの外に落ちそうになってしまい、ブレイク。三回目に巧くマット中央を相手を倒し、サイドからマウント奪取。だが、一応はフリー・ファイトの経験が あるマンシュールは、左腕で池田の首を抱え込み締め上げる。これを嫌って再びサイドに回り、首を抜く池田。ニー・イン・ザ・ベリーから、腕を狙い、それが抜け てしまったところで、今度はすかさずマウント。上体を起こしてパンチを連打するが、マンシュールもがっちりガードして頑張る。ならば、と腕十字にいくが、腕が 延びきったところで不運にも1R目のゴング。 立ち上がった池田。なんと、右目尻がぱっくりと切れ、血が滴っている。 まさか、という雰囲気が会場に走ったが、ドクター・チェックはOK。ここで終 わっては本当にしゃれにならないところだった。 2R最初のタックルは、またも勢いがつきすぎてリングから落ちそうになり、ブ レイク。だが、次のタックルでうまく倒し、サイドからマウントへ。上体を起こしてガードするマンシュールの側頭部を、池田のパンチが、右、左と襲う。 十分弱ったところでマンシュールの頭部をマットにつき落とし、今度は上から連打を浴びせる池田。ここでレフェリーのストップが入った。 (山名尚志) HTML編集:井原芳徳 |