期待の山本宜久×金原だったが、山本の椎間板ヘルニアが練習中に再発し中止。対戦相手が変更になった。ジャパンAチームの準決勝が12月の大会に控えているだけに、山本の安静が望まれるところだが、グラウンド打撃ありの特別ルールでどのようにこの二人が戦うかも見てみたかっただけに少し残念でもある。
急遽対戦の決まったフェーンは、4年連続オランダ・パワーリフティングチャンピオンで、ベンチプレスでは235kgのオランダレコードの実力保持者で、現在28歳。愛称は「ポパイ」。ドールマンのジムに入門し、今年2月のオランダ大会でデビュー。6月のオランダ大会ではリー・ハスデルに負けたが、その内容は高く評価され、今回はドールマンの強い推薦を受けて来日。肩に入れ墨、スキンヘッドの風貌も、なかなか「オランダ」らしい。
しかし相手は10月のイギリス大会でハスデルに判定勝ちした金原。予想通りフェーンは苦戦を強いられた。フェーンは掌底と膝蹴りから攻め、金原も掌底で応戦。グラウンドの展開になり、フェーンはフロントスリーパーを狙うが、なかなか攻めきれず、この展開を避けるかのように立ち上がる。
立ち技の攻防の後、再度グラウンドの展開になり、上になった金原は特別ルールで認められたグラウンド状態でのパンチを何度も胴に打ち込む。試合後金原はグラウンドパンチについて「思ったより効かないものなんですね」と語っていたが、躊躇も無かったとも語っていたので、このルールの試合、結構金原に向いているのではないかと感じた。キングダム時代にこういったスタイルの試合を経験していたことも影響しているかもしれない。
フェーンもボディパンチを打ち返しながら下から脱出しようと試み、背中をマットに付けたまま回転する。だが金原はずっと上から押さえ込んだ状態を維持し、ボディパンチを止めることはない。
6分経過あたりまでそういった展開が続き、フェーンはようやく脱出。スタンドに戻ったが、組み合うと両者倒れ、再び金原は上へ。アームロックを極めると、フェーンはロープへの距離を掴めなかったのか、エスケープもせずそのままギブアップしてしまった。
連勝記録をさらに伸ばした金原。「外人も僕を倒せば株が上がると思うんで、狙ってくるんじゃないですか?」と語っていたように、国別トーナメント終了後はさらに楽しみな展開になりそうだ。
↑全試合結果に戻る 次の試合へ→
|