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Report

慧舟會WK INC. 主催 THE CONTENDERS 4 "prospective"
2000.11.25(土) ディファ有明

「矢野またも華麗な一本! 宇野×三宅再戦、スタンドで終始膠着」

 

第試合 5分2R
宇野 薫
和術慧舟會東京本部: 170cm / 72kg)
60-58

1R:20-20
2R:20-20
2R:20-18
三宅靖志
(RJW/CENTRAL: 170cm / 73kg)
×

 宇野は同門の小路・廣野を引き連れ、新日本プロレスの悪役レスラー・蝶野正洋の軍団「TEAM2000」風のポーズを披露しつつ入場。黒い柔術着を着用し、スパッツにも「TEAM2000」の文字が入っている。ある種の開き直りか?と感じさせたが、試合は3Rともスタンドで頭を密着しての手四つの攻防が延々と続き、本領は全くといっていいほど発揮できなかった。2Rになると何度かタックルを試みるが失敗。3Rになるとスタミナを消耗し次第に三宅にコーナーやロープ際に押し込まれるようになる。残り30秒で宇野がなんとか片足タックルに成功。かろうじてこのテイクダウンが勝負の分かれ目となったが、結局グラウンドになったのはこの場面だけ。完全決着には程遠い内容だった。宇野は「三宅さんは強くてなかなか潰せませんでした。12月のタイトルマッチ(佐藤ルミナ戦)はいい試合にしたいです」とマイクアピール。三宅は控室に戻り「組んでから先の展開に行けなかった。今日の自己評価はゼロ。負けてみっともない」と落胆しきった様子だった。

第8試合 5分2R
星野勇二
(RJW/CENTRAL: 173cm / 75kg)
40-38

(1R:20-20/2R:20-18)
上山龍紀
(RINGS U-FILE CAMP: 181cm / 81kg)
×

 星野はパンクラスネオブラッドトーナメント覇者で、上山はリングス常連の若手。セコンドにはリングスジャパンの坂田亘。変則的ながらリングスとパンクラスの代理戦争という構図となった。裁くはパンクラスの梅木レフェリー。
 1Rはスタンドのレスリングが中心。腕の取りあいから上山がタックル、星野が切るという展開が繰り返される。終盤ようやく上山がタックルに成功するがすぐにスタンドに戻ってしまう。上山が引き込んでガードポジションとなったところでラウンド終了。2R、上山が攻め疲れタックルが簡単に切られるようになる。星野が潰してバックを取る展開が繰り返される。終盤、下になった星野が上山の足首をキャッチ。上山はなんとか逃げるが、終了時には足を引きずっていた。結局2Rに上山を圧倒した星野の勝利。パンクラス参戦時同様、体格の上回る相手を今回もレスリング技術で圧倒した。12月4日のパンクラス武道館大会ではミドル級ランキング1位のショーニー・カーターとの対戦も決定しており、好試合が期待できそうだ。

第7試合 5分2R
高瀬大樹
(和術慧舟會東京本部: 180cm / 76g)
40-40

(1R:20-20/2R:20-20)
早川光由
(ストライプル: 180cm / 73kg)

 高瀬はリングイン時コーナーを間違えたり、なぜか柔術着を3枚着込んできたりと(試合では1枚)、試合前からどこか人を食ったような行動が続く。高瀬は引き込んでガードポジションを取りながら、同じく柔術着姿の早川のエリをつかむ。早川はハーフガードから片手で高瀬の首をつかむ。この状態で5分間。2R序盤、高瀬がサイドポジションを取ると湧いたが、早川が返して上になるとまたもや1Rと同じ体勢で膠着状態。高瀬が何故か「腹減った」などと叫ぶと、早川のセコンドが早川に「疲れてるから(高瀬が)声を出すんだ」とアドバイスするが、高瀬は「疲れてないっす」と叫び返す。終盤下から早川が足をキャッチするが高瀬は“効いてないぜ”とばかり手を上げアピール。そのまま逃げスタンドに戻り試合終了。寝業師同士の攻防が期待されたが、結局地味な試合に終わってしまった。早川はブラジル長期修業の成果を出せず。高瀬はマイクを持ち「男と男の勝負に体格差があると言う奴はぶっ殺すぞこの野郎!」と叫んだが、これも試合後記者に答えたところ特に意味はなかったという。

第6試合 5分2R
矢野卓見
(烏合会: 171cm / 67kg)
1R 3'25"

三角締め
五木田 勝
(KIGUCHI WORKOUT STUDIO: 162cm / 62kg)
×

 矢野のTシャツは今回も堀部師範を茶化した内容。五木田のセコンドには五味。矢野は開始いきなり側転を見せ、その後も引き込んで膝十字を狙う。スタンドに戻り距離を取りあう。矢野がいきなりよっこらせとばかり腰を下ろせば、五木田も付き合うように腰を下ろす。再びスタンドに戻ると矢野は今度は相手に尻を向ける。矢野の一挙手一投足に客席が弛緩してきたかと思うと、矢野は飛び付きの引き込みでそのまま五木田を三角絞め。五木田はポイントをずらし2分ほど粘るが、ついにレフェリーストップ。矢野は得意技“せんたく挟み”に移行できなかったものの、今回も見事な足技で相手を仕留め、前回同様締め落とした相手に乗り蘇生作業に。勝ち名乗りを受けると「堀部!」と何やら叫びながらアピールした。

第5試合 experimental double match 10分3本勝負

塩沢正人
(和術慧舟會東京本部: 170cm / 65kg)

門脇英基
(和術慧舟會東京本部: 174cm / 68kg)

時間切れ

引き分け 0-0

植野 雄
(後藤柔術クラブ: 175cm / 65kg)

村濱天晴
(烏合会: 169cm / 74kg)

 コンテンダーズ初のダブルマッチ。3本勝負で2本先取したほうが勝ちとなる。ダブルでの攻撃は認められず、タッチした時点で完全に攻撃を交代しないといけなくなっており、常に1対1の勝負となる。今回の試合では“芸人魂”村濱と“ファンタジスタ※”門脇がタッチによる攻撃の交代を効果的に使い湧かせた。村濱はタッチをすると見せかけ相手に突進する作戦も使った。だが、通常のコンテンダーズの試合で見られるタックルやパスといった格闘技らしいシビアな技術戦に乏しく、ゲーム性ばかりが上回ってしまった感も否めない。今回は“experimental(実験的)”な試合だったためやむおえないが、次回以降はその点が改正される必要があるだろう。
※(サッカーで幻想的で、魔法使いのようなプレーをする選手に与えられる称号)

第4試合 5分2R
× 戸井田カツヤ
(和術慧舟會東京本部: 165cm / 65kg)
2R 2'43"

チョークスリーパー
桑原幸一
(PUREBRED大宮: 175cm / 70kg)

戸井田は修斗のリングと同じ整体師コスチュームで入場するが、今回はさらに看護婦3人付き(但しそのうち一人はセコンドの男性だった)。試合は通常のスパッツ姿。1Rゴングと同時に回し蹴りを見せる。柔術全日本青帯ぺナ級優勝の桑原はいきなり引き込むが、戸井田は冷静に対処。上になって好位置をキープするのがうまい。ジャンピングパスガードを試みるなど相変わらず積極的だ。2Rもジャイアントスイングを未遂となるが試みた。だがバックからスリーパーを狙われてからの対処が悪かった。首をつかまれたまま立ち上がり一回転して逃げようとするが、そのまま倒れてしまい、スリーパーがより深く入ってしまう。そしてそのまま戸井田はタップ。一瞬のミスが命取りとなってしまった。

第3試合 5分2R
柴田寛
(RJW/CENTRAL: 178cm / 79kg)
40-36

(1R:20-18/2R:20-18)
小島弘之
(STG横浜: 180cm / 78kg)
×

'98、'99国体フリースタイルレスリング準優勝の柴田がレスリング技術で圧倒。何度もあっさりテイクダウンを奪った。

第2試合 5分2R
倉持昌和
(フリー: 172cm / 73kg)
40-38

(1R:20-20/2R:20-18)
米澤迅三郎
(烏合会: 170cm / 71kg)
×

1Rは米澤がガードのまま膠着が続く。2Rは倉持がハーフパスガードを取り、それが評価される形となった。

第1試合 5分2R
× 廣野剛康
(和術慧舟會東京本部: 155cm / 58kg)
39-40

(1R:20-20/2R:19-20)
西澤正樹
(烏合会:157cm / 58kg)

2Rに西澤がテイクダウンを数度奪いハーフパスガードに持ち込むなど優位に試合を運んだ。

第0試合 (エキビジョン) 3分1R
小路晃
(A3 Gym)
勝敗なし
西良典
(和術慧舟會総本部)

レポート&写真:井原芳徳

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