モーリス・スミス・キックボクシング・ジムから送り込まれたロイトバーグ。当然、セコンドには、モーリス・スミスと高阪剛が付く。背は、180cmとそう大きくはないが、93.5kgの体重は、上山を12.5kg上回る。
スタンドでの打撃合戦では、ロイトバーグが明らかに有利。ミドル、ハイ、そして掌底のラッシュと上山を攻め立ている。だが、上山もよく凌ぎ、蹴り足をとり、低いタックルにいってロイトバーグをテイクダウンしていく。
だが、ロイトバーグも、打撃だけの選手ではない。総合の基本系はきっちりと身につけている。
オープン・ガードから上山を足で突き放して立つ。マウントを奪取されても、シザーズを狙い、ブリッジで跳ね返して逆にサイドを取っていく。上四方からの腕十字狙いもきちんと読み、体を回転させてついていく。こうなると、上山も、なかなか極めにいくことができない。
逆に、ロイトバーグも、ガードからの十字狙いやアキレスを取る動きは見せるものの、上山のディフェンスに完全に阻まれてしまう。
一進一退の攻防。
試合が進むに連れて、ロイトバーグの掌底にぐらつく場面も目立ってきた上山だが、どうにか組み付いて、ダウンは防ぐ。一方のロイトバーグも、上山にパスガードを許しがちにはなるが、極めにはいかせない。
このまま時間切れのゴングを聞いた。
勝ちはしなかったものの、ロイトバーグは、アグレッシブで基礎のしっかりした選手。これからが楽しみである。
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