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99･8･19 リングス “RISE 5th.” 横浜文化体育館

第2試合（20分１本勝負）
○	リングスオーストラリア クリストファー・ヘイズマン [-D-]	３分13秒 膝十字固め	リングスオランダ ウィリー・ピータース [E-E]	×

　
　成瀬の腰の負傷による長期欠場。その結果、当初の成瀬vsピータース戦が流れ、代わりにヘイズマンvsピータース戦がフィーチャーされることとなった。

　成瀬の腰の負傷（椎間板ヘルニア）は慢性的なものであったようだ。騙し、騙しやっては来たものの、どうにも崩れてしまった精神と肉体のバランスはいかんともしがたく、時間をとって一旦きっちり直すことを選択したのだと言う。同期の山本も負傷欠場を繰り返している。デビュー以来、ほぼ月一というハイペースで試合を続けてきた結果、ということだろうか。
　代打として急遽出場になったのがクリストファー・ヘイズマン。ＶＴ流のポジショニングもマスターしたヘイズマンは、実力的にワン・ランク・アップ。かつての善戦マンといった印象はなくなっている。

　
　リングス旗揚げ以来のベテランであるピータース。フライと共に１年目のリングスを支えた有力外国人選手であり、相手のタックルを受け止めた後、たまたまパイル・ドライバーに入ってしまい、思わず茶目っ気たっぷりの表情を見せてくれたことが強く印象に残っている。だが、今のピータースに、当時の精彩は感じられない。長らく務めてきた「日本人若手選手の壁」という役割も、上山に簡単にＴＫＯ負けを喫してしまった今となっては、なかなかに厳しいものがある。
　そこにもってきてヘイズマン。
　実力の差は明らか。体格的にも、ほぼ同じ身長・体重ながら、上半身が盛り上がったヘイズマンと、おなかに弛みが見えるピータースでは、見るからに迫力が違う。

　
　試合も、結局、事前の予想を覆すものにはならなかった。
　タックルや掌底で攻めに行くピータース。しかし組み止められ、逆にコーナーに押し込まれてしまう場面が目立つ。それでもコーナーでうまく体を入れ替えて膝蹴りでダウンを奪うなど怖さを感じさせる動きは見せた。しかし、後は膠着もままならない。
　最後も、うまくヘイズマンに体を合わせて反り投げにいったまでは良かったのだが、そのまま下から膝十字を決められ万事窮す。

　ドールマンは引退し、フライやナイマンもリングス・オランダ離脱の報道がなされている。オランダの旧世代の選手の中ではただ一人の生き残りとなるピータース。
　しかし、このままでは、その地位も長くない。

　

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