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MILLENNIUM COMBINE 4月20日 国立代々木競技場第二体育館
メインイベント 無差別級チャンピオンシップ 2R一本勝負 
× 田村潔司
(王者:リングス・ジャパン)
1R13分13秒

KO
ギルバート・アイブル
(挑戦者:リングス・オランダ)

 暴風である。何をどうしたら止められるかわからないアイブルのラッシュが、ゴングが鳴った途端からいきなり始まる。
 パンチ、パンチ、膝、ミドル、ハイ。
 どの攻撃も田村の顔面に集中する。
 ともかく倒すしかない。打撃をかいくぐってのタックルにかける田村。
 タイミングをうまくとった田村のタックルが着実にアイブルを倒していく。だが、そこまでだ。押さえ切れない。マウントをとっても、十字を狙おうとした途端、立ち上がってしまう。ハーフガードのままではひっくり返される。それどころか、ちょっとでも油断したら、がっちりと掴まえられ、アッという間に膠着ブレイクの体勢に入っている。何度倒しても先に進めない。
 にも関わらず、スタンドで再開する度に、ほんの刹那に、何発も、パンチを、膝を、しかも顔面に喰らう。よろめく。タックルか、スリップか、それともダウンかといった微妙な倒れ方が増えてくる。なかなか立ち上がれない。レフェリーの注意を受ける。パンチをこらえる田村の顔がゆがんでいる。苦しい、というより、泣きそうだ。
 それでもタックルにかける田村。だが、アイブルは逃げ、膠着ブレイク、ロープ・ブレイクに持ち込み、ついには簡単に切るようになっていく。
 前蹴りが鳩尾に食い込む。後ろに吹っ飛ばされる田村をアイブルが追いかける。左、右とパンチが顔面に吸い込まれる。
 そうして・・・
 そうして、遂に、田村は立ち上がることができなくなった。
 チャンピオンの交代である。

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レポート:山名尚志  写真:井田英登


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