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PANCRASE 2000 TRANS TOUR 8月27日(日)梅田ステラホール大会

第1試合 10分1本勝負  
× マッシブ・イチ
(パンクラス東京)
1'24"

レフェリーストップ(アームロック)
佐藤光芳
(TeamGRABAKA)

第2試合 10分1本勝負  
× 佐藤光留
(パンクラス横浜)
2'43"

チョークスリーパー
石川英司
(TeamGRABAKA)

 グラバカ二番勝負。本来ならば、第三試合の菊田の試合を会わせて三番勝負となるはずだった菊田を中心としたチーム「GRABAKA」。対戦相手の負傷により菊田の試合は近藤とのエキシビジョンに。そしてGRABAKAは三番勝負から二番勝負へ。ネオブラッドトーナメントで敗れたものの、この日の第一、第二試合で TeamGRABAKA所属の佐藤光芳と石川英司は日頃のボディコントロールの巧みさと関節技への習熟度をパンクラスのマッシブ・イチ、佐藤光留を相手に示して見せた。
 第一試合。鮮やかな髪の色のマッシブは思い切りよく右腕を振りかぶった。しかし、その右手は空を切る。標的を失い、虚しく突き出される腕をかいくぐり佐藤がタックルからテイクダウンへ。パスガードから腕をとる。1分24秒、アームロックで佐藤が勝利する。試合開始から一つの流れで試合を決めてしまった。
 鮮やかな一本勝ちで興奮さめやらぬまま第二試合。こちらでも先に動いたのはパンクラシストの佐藤光留。パンチを繰り出す。かいくぐって密着した石川は差しに行く。逆に押し込まれるが、先に相手の背中でクラッチを組めたのは石川。思い切って反り投げへ。ここからのモーションは、リング際だったためブレイクとなる。
 ふたたび差し合いからグランドへ。佐藤は十字を狙いに行くのだがモーションの移行が思うようにいかず、動きより先に読まれて逃げられてしまう。逃れ出た石川が逆に佐藤の首をとらえる。2分43秒。佐藤がタップをしたことにより試合は終了した。
 爽快感を残したTeamGRABAKAの二つの試合の勝利は、パンクラスの若手に課題を残した。体も大きい。力も強い。だが、ボディコントロールが追いつかない。同じ敗戦でもパンクラスの先輩相手だったら、きっと具体的な技術の問題とは気づきにくいのではないだろうか?キャリアの問題だったり、精神的に自分が未熟だったりと解釈することへ傾きそうだ。そういったことを考えると、この日の敗戦はマッシブ・イチと佐藤光留の二人にとってよい負けだったかもしれない。
 GRABAKAという新しいムーブメントは、パンクラスに新しい気づきを与えてくれるきっかけとなっていくようだ。

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レポート&写真:横森 綾

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