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Report

シルバーウルフ "Wolf Revolution Third Wave"
2001年6月22日(金)東京・Zepp Tokyo

「魔裟斗、オーストラリア王者を難なくKO。ライブとの融合も成功」

レポート:井原芳徳

▼魔裟斗の所属するシルバーウルフの自主興行・ウルフレボリューションの第3回大会が東京・お台場のZepp Tokyoで開催された。今回は宇佐見“HARU”陽雄プロデューサーの念願だったライブ演奏との融合が実現。総合格闘技ではクラブファイト、キックではK-Uが同様のスタイルの大会を開いており最近話題を呼んでいるが、これらを北沢タウンホール級とすればZepp Tokyoでのウルレボは後楽園ホールクラスと言ってもいいぐらい大規模な会場でのイベントだ。試合中にもDJの流すテクノやヒップホップが流れ、独特の高揚感を生み出す。1階のフロアは全て立ち見だったが、どこの位置からでも試合が見やすかった。第2試合と第3試合の間には、HARUプロデューサーも出演している8月公開の映画「TOKYO G.P.」の予告編が流れ、映画に出演している人気日本人ラッパーZEEBRAたちによるパフォーマンスが繰り広げられた。メインイベントの魔裟斗の試合の前には、HARUプロデューサーがボーカルをつとめるバンド「STAB BLUE」が魔裟斗の入場テーマ曲「SILVER WOLF」を生演奏し魔裟斗を迎え入れた。これには魔裟斗も「燃えましたよ。テンションが凄い上がった」といい、見事IKBFオーストラリア王者を2Rノックアウト。観衆の声援も途切れることがなく、高揚感の冷め遣らぬままイベントはフィナーレを迎えた。

 次回ウルレボはさらに大舞台へ進出する。8月23日(木) 東京ベイN.K.ホールで行われるライブイベント"BLACK LIST 010"がその舞台だ。ザ・ハイロウズ、ミッシェル・ガン・エレファント、ギターウルフという現在の日本のロック音楽シーンの中で最も血の気が多いといってもいい3組が集結するこのイベントで、魔裟斗がキックボクシングの熱い闘いを披露する。対戦相手は未定で、キックの試合は魔裟斗の試合のみになる模様だ。HARUプロデューサーは「今回はキックファンの中でロックをやったけど、今度はロックファンの中でキックをやるから凄いことになると思いますよ。たぶん2万人ぐらい入ると思うんで。次回はロックファン層狩りに行きます」と宣言。「その先はもっとファンを増やしてもっと大きなところでもっと面白いマッチメークでやりたいなって。6個ぐらいやってみたいアイデアがあって、マジでそんなんできんのかよ?ってのもありますけど、東京ドームならできますね」と“革命”の構想を語った。なお"BLACK LIST 010"のチケットは7月7日(土) よりチケットぴあ等で発売。お問い合わせはディスクガレージ(03-5436-9600)まで。

メインイベント 67kg契約 3分5R(肘無し) 
ISKA世界ウェルター級王者
魔裟斗
(シルバーウルフ)
2R 2'06"

KO(ローキック)
IKBFオーストラリア王者
ゴラン・ダニロヴィック
(スーパーレッグジム)
×

魔裟斗はゴランにプレッシャーをかけコーナーに詰めるとパンチの連打で苦しめる。1R終盤に同じ展開でスタンディングダウンを奪い、2Rはパンチにローも絡めてさらにダウンを奪う。ゴランは9カウントでなんとか立ち上がりかけたが、足元がふらつき体勢を維持できずノックアウト。魔裟斗が危なげなく圧勝。観客の熱狂もピークに達した。

魔裟斗・試合後のコメント

「今日は凄く楽しかったです。前回はシーンとしてる時があって凄く嫌だったけど、今回は静まりかえることがなくて良かったです。HARUさんと一緒の舞台に立てたことが気持ち良かったですね。俺が辛い時HARUさんが助けてくれたから。すーげえ気持ちいい。今日は朝まで楽しいぞ、って感じ(笑)。

 あと今回凄く調子よくて、減量も1週間前でリミットまで1キロだったんですよ。いつもだったら1週間で7キロぐらい落としているのを、ケビン(・ヤマザキ)さんに会って3週間前から減量始めてて、それが良くて。今日は自分でも凄くスピードがあったと思うんですよ。減量とウェイトトレーニングの成果かなあって。凄い練習キツかったんですよ。朝ロードワークやってジム行って、練習終わったらすぐウェイトとかやってたんで。休む時間がぜんぜんないから。6時ぐらいに練習が終わって、7時に筋トレが始まるんですよ。毎日毎日辛くてやめちゃいたいなあと思ってたけど、その辛い思いをしたおかげで今日は凄い楽しむことができてよかったです。

(次回大会は?)なんかのフジテレビの音楽イベントとウルレボが一緒になって。キックの試合僕だけなんですよ。(相手のリクエストは?)別にないですけど。
(今日の試合は物足りなくない?)今日は盛り上げてナンボですから。ウルブレボリューションはこういう大会だから。逆に倒せなかったほうが最悪ですよね、最後なのに(笑)。そういうのよりぜんぜんいいっスよ。
(これからもウルレボはこの路線で?)どうなるかわからないですけど、前進していくように。
(HARUさんの生歌で入場したことは?)燃えましたよ。テンションが凄い上がりましたよ。
(勝ってからリング上で叫んだのは?)『これが世界チャンピオンだ!』って。で、『強すぎてゴメンナサイ』って。言うことなかったんで、とりあえず言っちゃいました(笑)。(試合が終わるのが)早かったんで。でもお客さんには2Rぐらいがちょうどいいかな?

(他の試合を見てて、不安は?)最初の...ま、いいや、あんまり言うのやめよう(記者陣笑)。中途半端な試合はしてほしくないです。見てて、お前思いっきりパンチ打ってるのかよ!?とか。一発一発思いっきり打たないと。お客さんが見て、プロなんだから、一般の人ができるような攻撃じゃ駄目なんですよ。せっかく最初のパーンと盛り上がってガクンと下がっちゃって。それじゃあ駄目でそのままのテンションで言って欲しいから。勝ちたいのはもちろんなんですけど、もっとウルレボに出る選手はアグレッシブに闘ってもらいたいですね。

(ウルレボは盛り上がるのが最優先で、ファイターとしての成長や充実はまた別のところでということですか?)でも僕は凄い今日はよかったと思いますよ。(批判があっても)僕の行こうとしている道と違うかなって。だから僕はこの道を行きたいなって。タイ人とやるっていう道もあるし、僕はただその道を選ばないだけで。でもだからといって練習で手を抜いたりしないし。いつでも誰とやるのでも100パーセントの練習をしてくるつもりですよ。相手ナメてないし。僕だけじゃなく派手なことやって目立ってる人たちはみんな案外地味な努力してますよ。明日(起きたらまた)走ってますから(笑)」

第3試合 61kg契約 3分5R(肘無し) 
大宮司 進
(正道会館)
1R 2'15"

KO (ローキック→3ダウン)
明日華 和哉
(飛鳥塾)
×

大宮司が右ローを的確に当てると明日華はスリップ。さらに大宮司はパンチのコンビでダウンを奪う。明日華はなんとか9カウントで立ち上がるが、膝蹴りにスタンディングダウン、さらに右ロー一発であっさりダウンし3ダウンとなりKO負け。大宮司が親友・ZEEBRAの前で圧勝した。

第2試合 67kg契約 3分5R(肘無し) 
隼人
(PHOENIX)
判定0-1

50-50,49-50,50-50
久保坂左近
(健生館)

両者手数は多いが決め手がなくドロー

第1試合 69kg契約 3分5R(肘無し) 
× KIYOHIRO
(チームドラゴン)
判定0-3

49-50,48-49,48-50
サミール・ベルバーチ
(オランダ/サドック・アリジム)

明後日K-1仙台大会に出場するジェロム・レ・バンナが2階バルコニーからベルバーチに檄を飛ばしていた。



レポート井原芳徳  写真:飯島美奈子

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