BoutReview Logo menu shop   Fighting Forum
Report


新日本キックボクシング協会
"THE REMATCH〜HEAVEN or HELL" 2001年1月21日(日) 東京・後楽園ホール
 

第5試合 クォーターファイナル フェザー級/5回戦 
日本フェザー級王者
小出智
(治政館)
判定3-0

50-45,50-44,50-44
バンタム級4位
眞鍋英治
(市原)
×

 日本フェザー級王者・小出智がバンタム級3位・真鍋栄治と対戦。得意のパンチで2度のスタンディング・ダウンを奪い圧勝したが、相手の肘を再三顔面にもらったせいかその表情は冴えなかった。
 久々の試合となる真鍋、序盤前蹴りから距離を詰め、首相撲に捕らえて小出の顔面に肘を叩きつける。小出のパンチも封じる一石二鳥の作戦だ。そして早くも小出の右目尻のカットに成功。ただし傷は浅く、チェックには至らず。
 ところがこれで王者の闘志に火が付いたか、中盤から小出が前進。左フックを軸にパンチを次々にヒット。以降小出の再三のラッシュで追い詰めるが、その度に真鍋はうまく体勢を入れ替えて首相撲に捕らえては肘を入れ続ける。2Rが終了するころには小出の顔面の左半分は腫れ上がり、すっかり別人。

 しかし5Rに渡って小出のラッシュは止まらず。3、4Rにスタンディング・ダウンをそれぞれ一度ずつ奪い、大差判定で圧勝した。それでも、左右の目尻、額と3ヶ所も真鍋に切り裂かれた小出の顔面は、試合終了時には見るも無惨なものになってしまっていた。

「入場曲が間違ってたんですよ」不調の原因をそう語った小出。そういえば小出のテーマ曲といえば「エレクトリカルパレード」のオリジナル・アレンジがすっかりお馴染みで小出自身も拘りがあったようだが、「あれで体の力が抜けちゃいました」。
 それがどこまで本気かわからないが、王者としての力は見せたとはいえる。一方で10月の趙戦、12月のコチャサーン戦、そして今回といずれもパンチで追い込みながら倒しきれない試合が続いている。特にコチャサーン戦はその後逆転されたし、今回の試合だってすっかりグロッギー状態の真鍋を仕留め切れず、逆に傷が深ければいつ止められてもおかしくなかった。
 これは別に彼の防御技術や蹴りの少なさを指摘したいわけではなく(いや少しはしたいが)要するにポイントを取られたりする前に倒し切って欲しい、と言うこと。
 小出の当面の課題はラッシュの持続力と爆発力、この相反する力を持ち合わせることだ。そうすればもう一段階先に突き抜ける事が出来ると思うのだが。小出はこれで19戦15勝(7KO)3敗1分。敗れた真鍋は21戦10勝(4KO)9敗2分。

結果一覧に戻る
次の試合 →

レポート:新小田哲  写真:菊地奈々子

TOP | REPORT | NEWS | CALENDAR | REVIEW | BACKNUMBER | STAFF | SHOP | FORUM


Copyright(c) MuscleBrain's All right reserved
BoutReviewに掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。
著作権はマッスルブレインズに属します。

編集部メールアドレス: ed@boutreview.com