初の5回戦となる両選手ともに5戦5勝で未だ負けなし。ヒザが得意という点も共通している。似た色を持つ者の初対戦は、予想通りというべきかヒザ、ヒジが飛び交う密着戦となった。
1R開始早々から首相撲の攻防となる。近距離からパンチを仕掛けていく広川だが、佐藤は広川の首をがっちりと抱え込む。183cmの長身を生かし首相撲で優位に立つ佐藤、広川は組まれてもヒザ、ヒジで対抗し決して振り回されはしないが、どうしてもロープに押し込まれてしまう場面が目につく。中盤から広川は密着を避ける。しかし佐藤の前進は止められない。
3Rにはすさまじいヒジ合戦となった。4Rもこの展開が続き、残り20秒近くなったところで佐藤のヒザが広川に突き刺さりダウンを奪う。やっと、といった様子で立ち上がる広川だが、ダメージは隠しきれない。再びヒザをもらいダウン。あわや、と思われたがここで終了のゴング。
5R開始直後、佐藤は仕留めに入る。あっという間にコーナーに広川を押し込んで佐藤のボディにヒザの連打。たまらず崩れ落ちた広川は立ち上がれず、佐藤がKO勝利をもぎとった。
5Rまで勢いの衰えなかった佐藤のスタミナと「倒せるヒザ」は注目に値する。おそらく次回はランカーとして登場する佐藤が、上位陣に対してどのような戦い方をするか注目したい。