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新日本キックボクシング協会「SATELLITE OHTSUKI」 2000年6月25日(日) 山梨・大月市民総合体育館

「前ラジャ王者ムアンファーレグ、鷹山真吾を問題にせず」

第12試合　メインイベント　63kg契約／5回戦

× 新日本ライト級1位 鷹山真吾 (尚武会) 3R1分52秒 KO 前ラジャダムナン・スタジアム認定フェザー級王者 ムァンファーレッグ・ギャットウィチアン (タイ) ○

　５月大会で石井宏樹(藤本)相手に接戦のドローを許してしまった前ラジャ・フェザー級王者ムァンファーレッグ。しかしそれは本人曰く「日本式の戦い方を把握してなかったから」とのこと。しかしその後1ヶ月間に渡り伊原ジムで「日本式」のトレーニング。そして「要は倒せばいい」という結論を得てこの日のリングに臨んだ。
　一方の鷹山。1月のタイトルマッチで石井に敗れ新日本のライト級王座から滑り落ちて以来の再起戦の相手が予想外の強豪となったが、過去にラジャのリングで 2連続KO勝ち。タイ人には自信を持っている。「1月の彼の試合はまだ本気じゃなかった。本気のムアンファーレッグに勝ちたい」と決意。双方4RKOを予告するなど場外戦でもヒートアップしていた。
　両者リングインすると、さすがにナチュラルなライト級の鷹山と本来はフェザー級のムァンファーレグとは体格が一回り違う。しかしこの日の彼は体の作りから違っていた。多少だぶつき気味だった前戦と違い、引き締まっていて岩の様な体つき。気合ののりも「今日は怒りの感情を持ってリングに上がった」というだけあって、セコンドの深津をして「側にいて怖かった」というほどだった。

　ゴングがなると、まず仕掛けたのは鷹山。独特の軌道のワンツーをヒットさせる。過去にタイ人を始め幾多の選手を沈めてきたパンチだが、ムアンファーレグはこれをもらいつつも丁寧にパンチを合わせて行く。ガンガン前に出る鷹山だが、ムァンファーレグも一歩も引かない。沸きあがる場内。
　2Rからムァンファーレグのプレッシャーがきつくなる。パンチがヒットする場面が目立ち始め、調子に乗ってきたのか飛び膝を連発。鷹山をロープに下がらせる。さらにパンチで追撃、動きを止める。　鷹山も懸命にパンチのラッシュで追いこもうとするが、スピードもテクニックもムァンファーレが上だった。一気に前に詰めると、大きな右ストレートで鷹山を後退させ、コーナーに詰めラッシュ。右がヒットし鷹山キャンバスに腰砕けにダウン。さらに手を緩めず、ラッシュすると2度目のダウンに見かねたセコンドからタオルが投入され試合が終了した。

　ショックの色を隠せない鷹山は「勝って石井ともう一度やりたかった。4Rから倒しにくると思っていた。（ムァンファーレグの）蹴りはそうでもなかったがパンチが重かった。情けない」と言葉少なにコメント。それでも「勝つまで追いかけたい」とリベンジを誓った。鷹山は次回7月大会でライト級ランカーのマサル（トーエル）と対戦することになっている。
勝ったムァンファーレグは「最初は不安だったけど、パンチは全部見えていたので別に怖くなかった」と余裕のコメント。今後は7月末まで日本に滞在する予定。

第11試合　セミファイナル　新日本バンタム級ランキング戦／5回戦

△ 同級3位 山口志 (宮川道場) 判定0-0 50-50,50-50,50-50 同級5位 小川和宏 (治政館) △

第10試合　セミファイナル　新日本フライ級ランキング戦／5回戦

○ 同級1位 建石智成 (尚武会) 判定3-0 48-47,48-47,48-48 同級5位 伊藤直思 (伊原) ×

第9試合　新日本ライト級ランキング戦／5回戦

△ 同級5位 禹英鉄 (伊原) 判定0-1 50-50,49-50,50-50 同級8位 ジャッカル黒石 (治政館) △

第8試合　バンタム級／5回戦

○ 同級4位 飛見立久 (誠真) 判定2-0 50-49,50-50,50-49 タイ・フライ級 ミークルラット・ジョー (タイ) ×

【その他の試合結果】

エキジビジョンマッチ　シニアキックボクシング／2分2R
大塚強(尚武会)　対　幡野由人(宮川道場)
ドロー　判定[20-20,20-20,20-20]

エキジビジョンマッチ　ちびっこキックボクシング
藤井拓也(尚武会)　対　木津大地(尚武会)

第７試合　ライト級／3回戦
平山泰久(治政館)　対　増谷茂樹(ホワイトタイガー)
ドロー　判定0-0[30-30,30-30,30]

第６試合　バンタム級／3回戦
風神和昌(野本塾)　対　吉沢実(尚武会)
勝者：風神和昌　KO 3R2分35秒

第５試合　フェザー級／3回戦
船木敬介(ホワイトタイガー)　対　森田亮二郎(藤本)
勝者：森田亮二郎 判定0-3[28-30,29-30,28-30]

第４試合　フェザー級／3回戦
菊池直人(宮川道場)　対　板橋登志行(藤本)
勝者：板橋登志行　KO 2R0分58秒

第３試合　バンタム級／3回戦
天笠裕史(尚武会)　対　小島裕由(ホワイトタイガー)
勝者：天笠裕史　KO 3R2分01秒

第２試合　ライト級／3回戦
中山シンゴ(トーエル)　対　石川隼(宮川道場)
勝者：石川隼 KO 2R2分54秒

第１試合　ライト級／3回戦
金狼正巳(尚武会)　対　森正宏(伊原)
勝者：金狼正巳 KO 3R2分10秒