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Report

日本キックボクシング連盟 6月4日 後楽園ホール大会
“2000年感動シリーズ”

「不沈艦・大塚の牙城崩れる!佐藤が宿敵下して新王者に」

速報・新小田哲

第9試合 日本フェザー級タイトルマッチ/5回戦 
× 日本フェザー級王者
大塚一也
(渡辺)
4R1分01秒

KO
日本フェザー級1位
佐藤ツヨシ
(ピコイ・錦)
※佐藤が新王者に。

 強靱なボディと80%を超えるKO率を誇るバズーカ砲の様な破壊力の右ストレートで対戦者をマットに沈め続け、連盟に留まらず日本キック界フェザー級に於いても確固たる地位を築いてきた大塚。今回挑戦する佐藤とは今回が6度目の対戦、タイトルマッチも6年前に決定戦で対戦して以来、実に3度佐藤は挑戦しているがことごとくはねかえされてきた。しかし今回は・・・。
 1R、いきなり佐藤の左がクリーンヒット。思わず後退する大塚に佐藤はコーナーに追い込みラッシュ、大塚力無くガードするのみ。レフェリーはスタンディングダウンを宣告しカウント。ゴングから30秒しないうちのいきなりの意外な展開に場内は驚愕と歓喜で騒然となる。再開してからも大塚にいつものような前進と強打による圧力が見られない。佐藤は右ボディから左フックを返してまたも大塚を下がらせると、コーナーで連打、何度も力無くぐらつく大塚を見てレフェリーは再びスタンディングダウンを数える。この時点で残り時間は30秒も残っており、事実またもラッシュする佐藤に対し大塚はローを単発で返すのみ。さらには足を使って後退し始める姿を見た観客の一部では1RTKOという最悪のシナリオさえ想像したが、このピンチを大塚なんとか凌ぎ、1Rゴング。しかしいきなり大きなダメージを負ってしまった。
 2Rも佐藤の猛攻は続く。大塚は佐藤のパンチに下を向いてしまうなど「らしくない」姿が目に付く。佐藤の強打に何度かぐらつくがそれでもパンチをかいくぐってローや左フックをあわせるなどして反撃。3Rには左フックを連打、さらに右ローで佐藤をぐらつかせる。佐藤もこれに真っ向から応戦、両者ノーガードの打ち合いを繰り広げる。これで勝利がどちらに傾いてもおかしくなくなった4R、佐藤がこの流れを強引に自分の方に引き寄せる。大塚のローに会わせてワンツーからローをヒットさせるとロープに押し込んで連打、そして右をボディに叩き込むと大塚横転、そのまま10カウントが数えられ、佐藤が6度目にして宿敵から初勝利を挙げるとともに、悲願のフェザー級王座を獲得した。
 敗れた大塚はやはりショックが大きかった様子で「1Rのダウンは予想外だった。佐藤は強くなっていた」と言葉すくなに語った。一方の新王者。「1Rにラッシュするというのは予定通り。パンチ力では自分の方が上だと信じていたので、あとは相手の上下の打ち分けだけ用心していた。攻めが止まらなかったのは何より気持ち。これからも特にチャンピオンだからといって気負うことなくお客さんが喜ぶ試合をしたい」と語った。
 一部で「最強説」さえ出ていた大塚の安定政権を打倒した佐藤の功績は大きい。これで日本キック連盟の新しいドラマの始まりが予感させられた一戦だった。

第8試合 トップ・オブ・ウェルターリーグ67kg契約/5回戦 
NJKFウェルター級王者
青葉繁
(仙台青葉)
判定0-0

49-49,49-49,50-50
NJKFウェルター級1位
大谷浩二
(横浜征徳会)

 NJKF選手同士の試合。昨年12月以来の再戦、これで5度目の対戦となり手の内を知り尽くした両者はいつもながらの首相撲の攻防に終始。2Rに大谷がパンチで、5Rに青葉が肘で大谷の顔面をカットし、それぞれのラウンドの攻勢点を奪い合いドロー。試合後の両者は異口同音に短期間に同じ相手との対戦でモチベーションが上がらなかった事を訴えた。

第7試合 交流戦/5回戦 
関西ライト級1位
ガルーダ・テツ
(大阪横山)
判定2-0

50-47,50-50,50-47
日本フェザー級
神島雄一
(杉並)
×

 パンチのコンビネーションからのローキックへのつなぎに冴えを見せたガルーダが久々の勝利。ガルーダは勝利が決まるとキックパンツを脱いで喜びを表現。さらには「今年一杯でキックはやめたい。でもその前に倒したい奴がいる」と宣言すると小野瀬を呼びだし、12月の対戦を要求。リングにあがった小野瀬もこれを了承。


その他の試合結果

第1試合 日本キック・日本プロキック交流戦/3回戦
日本ライト級            日本プロキックライト級
本間義和(福岡リアル・ディール) 対 名乗り啓司(千葉)
勝者:名乗り啓司 判定2-0[30-28,30-29,30-30]

第2試合 日本キック・日本プロキック交流戦/3回戦
日本フェザー級   日本プロキックフェザー級
松本隆史(村越) 対 千倉正(千葉)
勝者:松本隆史 KO1R2分41秒

第3試合 日本キック・K−U交流戦/3回戦
日本ライト級    K-Uライト級
武笠則康(渡辺) 対 吉田理(八王子FSG)
勝者:武笠則康 KO 2R2分24秒

第4試合 日本キック・K−U交流戦/3回戦
日本フェザー級      K-Uフェザー級
児玉正曉(ピコイ・錦) 対 中村真平(八王子FSG)
勝者:児玉正曉 KO 1R2分35秒

第5試合 日本キック・NJKF交流戦/3回戦
日本ウェルター級  NJKFウェルター級
篠原一仁(杉並) 対 太田英夫(ウィラサクレック)
勝者:篠原一仁 判定3-0[30-26,30-26,30-25]

第6試合 日本キック・K−U交流戦/3回戦
日本ライト級    K-Uライト級
山田大輔(杉並) 対 高野洋一(神武館)
勝者:高野洋一 KO 1R1分32秒

速報:新小田哲

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