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Report

日本キックボクシング連盟 4月22日 後楽園ホール大会
“2000年感動シリーズ”
第8試合 68kg契約交流戦/5回戦
日本ウェルター級
三苫純次
(福岡リアルディール)
判定2-1

49-48,48-50,50-49
K−Uウェルター級3位
瀬尾尚広
(JK国際)
×

K−Uから参戦の瀬尾、その発達した上半身はキックボクサーの範疇を超えている。ゴングから三苫が足を使いつつ小気味よくローを入れるが瀬尾微動だにしない。三苫を見るその目は完全に据わっている。

ラウンド中盤、満を持して重量感たっぷりのミドルから右ストレート。三苫の動きを一瞬止める。手数では圧倒的に三苫だが瀬尾がかけるプレッシャーは相当なものがある。
2R、やはり動かない瀬尾に対し三苫手数とカウンターで勝負。瀬尾が時折 出す大振りのフックとミドルを避けつつローをこつこつ入れる。試合後のコメントによるとこれが三苫の今日の作戦「樵戦法」だという。 瀬尾は三苫のジャブで鼻血を出す。

3Rも瀬尾のハードアタックに三苫巧く体を入れ替えて逆にコーナーに詰める。すると瀬尾、ロープを掴んで両足で蹴りを出す。
4Rから三苫の動きの良さが目立ち始める。ジャブからローのコンビネーションが次々にヒット。瀬尾はその攻撃を笑みを浮かべながら受けると左フックから右アッパーの連打で一瞬追い込むが、このピンチを切り抜けた三苫は手数で圧倒。
後半のローの蹴り合いから5Rにはラッシュ。ロープに詰めてアッパーも決め、強敵相手に文句なしの判定勝ちを収めた。

試合後三苫は「今日の課題は「8分の力で行く」こと。1R相手にラッシュされたときは全力で行きそうになったけど、会長の教えを思い出して、こつ こつとローで行きました」と笑顔で語った。

後楽園ホールでの試合は昨年6月以来だが今年の3月に福岡のジムリアルディール・ジム主催の試合で「調 整替わりの」判定勝ちを収めたという。小野瀬参戦で波乱が起きつつあるウェルター級、この正当派テクニシャンの今後にも注目してみたい。
一方敗者となった瀬尾。
「練習は毎日していたけど体が思うように動かなかった。今日はプロとして失格」と意外にも笑顔すら見せて語ったが、この強烈な存在感を持つ選手をこのまま埋もれたままにしておくのは勿体ない。次のチャンスを待ちたい。


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レポート:新小田哲 カメラ:薮本直美 

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