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kick 新日本キックボクシング協会 "SPEED KINGS" 3月26日 後楽園ホール
第8試合 フェザー級/5回戦 
日本フェザー級2位
小出智
(治政館)
判定2-0

50-48,49-49,50-48
日本フェザー級4位
鈴木敦
(尚武会)
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孤高の王者小野寺力の独壇場となっているフェザー級戦線。しかしランカーがふがいないわけではない。いつの日か彼の牙城を崩すべく、あるいはリベンジを果たすべく、ランカー達は牙を研いでいる。小出智と鈴木敦もそんな一人。小出は12月興行のメインでバンタム級の元王者蔦謙介に破れはしたが後一歩のところまで追い込んだ。国際式で磨いた鋭いフックを得意とするが、入場や試合中のパフォーマンスにも凝る個性派。一方の鈴木はアウトボクシングを得意とするカウンターパンチャー。1月興行では同じタイプの江森禎紀に技術戦の末敗れたものの今回の小出の様なファイタータイプはむしろおいしいタイプ。

1R、足を使ってサークルしつつ左フック、前蹴り、右ローと多彩な攻撃をを放つ鈴木。小出何発か被弾するがその度に効いてないとばかりにパフォーマンス、そして得意のボディへの左フック。しかし鈴木もガード。以降似たような展開(下がりながら攻撃する鈴木を小出がパンチで追いかける)が続く。小出なかなか自分のパンチの制空権内に踏み込めない。前に出る度に鈴木に捌かれ、カウンターをもらってしまう。しかし小出も要所要所でパンチで流れを強引に引き戻し、鈴木に連打は許さずポイントは取らせない。

そして3R、ついに小出が鈴木を捕らえ、コーナーに追い込んでボディへの左フック連打。鈴木カウンターの左で難を逃れるがこれでリズムに乗った小出、4Rジャブにカウンターのローを合わせられるのもお構いなしに前進、焦りからかガードが下がり気味の鈴木を、またもコーナーに詰めて左ボディから顔面へ痛打。鈴木これを首相撲で凌ぐが流れは小出に。

最終ラウンド、意地を見せたい鈴木ジャブとローの差し合いから右アッパーをヒット。一瞬たたらを踏んだ小出が左フックをボディに叩き付けて反撃するが冷静さを取り戻した鈴木、最後まで大崩することなく最終回のゴングを聞いた。

ジャッジは中盤から後半にかけてのラッシュを評価した2人が小出の勝利を支持。アウトボクシングの妙味を見せた鈴木を小出が押し切った形になった。勝った小出はこれで王座への挑戦権の階段をまた一歩上がったことになる。

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レポート:新小田哲 写真:薮本直美

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