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kick MA日本キックボクシング連盟 3月20日 後楽園ホール大会“COMBAT-2000”
第10試合 55kgトーナメント1回戦第2試合/5回戦 
MAS・バンタム級王者
ラビット関
(山木)
判定3-0

49-46
48-46
48-45
K−Uバンタム級王者
水井聡
(習志野)
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会場に来ていたMAのファンの殆どが考えていたのが2回戦で実現する土屋戦だったに違いない。98年のキックのベストバウトの再現を今から予測し、今日の水井の存在など気にしていなかったと思われる。

試合は両者の強力なローとミドルの打ち合いで始まる。関が左ミドルを出せば水井も重い右ローを繰り出す。初回はほぼ互角、しかし水井のローに関が左ストレートを合わせ始め、ぐらつく水井に右フックから左→右とストレートを顔面に叩き込むと水井ダウン。辛うじてゴングに救われる。

3Rにも早々に関がパンチの3連打からとどめの右フックでダウンを追加、さらに後退する水井にパンチから膝のラッシュをするとロープ際で水井棒立ち、ダウン寸前になる。ここはなんとか凌ぐがイケイケ状態の関が観客の声援にも押されて左ストレートから左ハイをかすらせると水井グロッギー状態に。朦朧としながらもなんとかローやパンチを出す水井だがガードも下がり関のちょっとした攻撃で大きく後退。もはやKOも時間の問題と思われた。

しかし4Rから水井が驚異的な巻き返し、ローからパンチの連打で関をロープへ詰め、関の左ストレートやハイキックにも全く下がらないどころか逆にローで関の体を折れ曲がらせる。関も必死に前進して圧力をかけるが水井怯まずただひたすらロー連打。

5Rにも水井の勢いは止まらず、関がミドルや首相撲に出てもお構いなしのロー連打。ついに関の表情と下半身が苦痛に歪み始め、関のファンの脳裏に逆転KO負けの悪夢がよぎる。しかし関もふんばり、試合終了のゴング。前半の貯金がものを言って関が大差判定勝を収めた。

敗れはしたが水井の勇姿はこの日の観客の記憶に刻まれたことと思う。しかし勝った関は反省する一方で次の土屋戦に頭を切り替える。「優勝よりも土屋に勝ちたい。」5月には一皮剥けた関の姿が見られそうだ。


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レポート:新小田哲  写真:大場和正


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