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Report

全日本新空手道連盟 第12回全日本新空手道選手権大会
2001年5月5日(土・祝) 東京・東京武道館

「夢への第一歩。百瀬竜徳、K-1ジャパンの出場権獲得」

レポート:仲村直  情報協力:新小田哲

 第12回全日本新空手道選手権大会が5月5日に東京武道館で開催された。昨年の11回大会から、重量級の優勝者はK-1ジャパンへの出場権が与えられることになっている。プロ5戦までの選手の出場が認められ、プロ、アマ選手による激しくレベルの高い大会となった。
 今大会では、軽量級、軽中量級、中量級、重量級、の試合の他、小学生部、女子部、 K-4、K-3、K-2、のワンマッチが行われた。なお特別試合のチャモアペット・チョーチャモアン久保坂左近戦はチャモアペットの怪我により中止となった。

 注目は重量級(75kg以上)の強豪外国人、アレキサンダー・ロバート(空柔拳会館)を誰が止めるかだった。アレキサンダーは一回戦を右中段回し蹴りで一本勝ち。二回戦の激しい打撃戦を制しを4−0で勝ち上がった。対抗の百瀬竜徳(至誠館)は一回戦こそ再延長までもつれるも、二回戦は顎への右ストレートで一本勝ち、波に乗っていた。
 そして迎えた決勝。身長、体重共にアレキサンダーの方が大きく、圧力もつよい。百瀬はアレキサンダーを支点にサイドから右下段を蹴っていく。じわじわとアレキサンダーが前に出て押していく。判定は0ー2とアレキサンダーに旗が多いが、三本にはならず延長戦へ。
 延長に入ると互いに掴んでのヒザが多くなり、審判の注意が入る。だが百瀬が右下段を攻めて試合をリード。判定は3−0で百瀬の勝ちが決まった。場内の拍手と仲間からの「モモセ、モモセ」のコールに百瀬は両手をあげ答えていた。

 百瀬は重量級優勝とK-1ジャパンへの出場権を獲得。試合後も本人も周囲も興奮が冷め遣らない様子で、インタビュー後には仲間による胴上げがされた。インタビュー中も笑顔で、K-1ジャパンという大きな舞台への期待と意欲が感じられた。

<試合直後の百瀬インタビュー>

−−K-1ジャパンシリーズの出場権が手に入りましたが、
「今まで取れなかったんで、ようやく夢の第一歩を踏み出せたかな。これから、強い選手と当たって揉まれながら成長していきたいと思います」

−−三位だった去年との違いは
「ウェイトをちょっと上げました。まだ上げ始めたところです。これからウェイトアップして、まだまだできること自分であると思うんで」

−−今日の内容は?
「1回戦はちょっと固かったですね。いつもの負けパターンっていうか自分の悪いとこばっか。2回戦でいい所が出て。決勝の相手は強かったですね。身長も自分より高くて」

−−どう闘おうと?
「距離とって受け流そうと。軽量級でもやっぱ当たれば倒れますから、倒れないで倒すみたいな。ロバート選手強かったですね。自分よりデカい選手とあまりやらないじゃないですか。そこで、ローから切りくずしてみたいな。パンチはむこうの選手のほうが上手かったし」

−−技の手ごたえは
「こういうパターン結構多かったんですよ。どっちもどっち。スタミナで負けないぞと、気もちで今日は負けないと思ったんで。でも、面白かったです、今日は全体的に。」

−−面白かったというのは?
「試合やっていて楽しかった。危ないシーンもあったんですけど、自分の悪いとことか分かるじゃない?」

−−K-1ジャパンのトーナメントは?
「出たかったですね。とりあえず一回出てみて自分の力がどこまで通用するのか、試してみたいという部分もあるし。好きでずっと見てたんで」

−−闘ってみたい選手は?
「大石亨選手。気持ちが強い選手なんでどこまで自分が通じるのかやってみたい」



<各階級上位入賞選手>

軽量級(60キロ以下)
優 勝 山本優弥(空修会館)
準優勝 小川孔久(北真拳法)
3 位 武井豊(誠武館)
3 位 磯部義徳(士心館)
※15歳で関西グローブ空手の優勝をした注目の17歳山本優弥が、終始自分のペースで試合をすすめて、5−0、一本勝ち、5−0と文句なしの優勝。昨年「絶対に結果を出す」と広島から出てきた空修会館が結果を出した。(昨年は新宅が準優勝)

軽中量級(67キロ以下)
優 勝 佐柳明雄(大和田会館)
準優勝 明石武山(大和田会館)
3 位 佐々秀幸(瀧澤学園)
3 位 中原黄太(大和田会館)
※大和田会館が上位に三選手を送り込んだ。“闘う先生”佐々秀幸(瀧澤学園)は佐柳明雄にやぶれ3位に。決勝は同門対決を佐柳明雄が制した。(決勝 判定0−0 延長戦判定0−0 再延長戦判定5−0)

中量級(75キロ以下)
優 勝 安廣一哉(正道会館)
準優勝 永井次郎(稲毛道場)
3 位 山内哲也(J-NET)
3 位 山内桂太(J-NET)
※正道会館全日本優勝の看板を持って安廣一哉が出場。得意の右下段に攻撃を集め、自分の距離をとり、安定した戦いを見せた。(決勝 判定3−0)

重量級(75キロ以上)
優 勝 百瀬竜徳(至誠館)
準優勝 アレキサンダー・ロバート(空柔拳会館)
3 位 窪田豊彦(健武館)
3 位 鈴木充(Club Wins)
※(決勝 判定0−2 延長戦判定3−0)

敢闘賞 鈴木充(Club Wins)
技能賞 須崎浩(誠武館)
ベストファイト アレキサンダー・ロバートvs百瀬竜徳

レポート:仲村直  情報協力:新小田哲

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