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(レポ&写真) [HERO'S] 3.12 名古屋:本戦全試合1R決着。所が凱旋勝利

HERO'S実行委員会 "OLYMPIA HERO'S 2007 開幕戦 〜名古屋初上陸〜"
2007年3月12日(月) 愛知・名古屋市総合体育館レインボーホール  観衆:7910人(主催者発表)

  レポート&写真:井原芳徳  【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】



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第10試合 70kg契約 5分3R
○所 英男(日本/チームゼスト)
×安廣一哉(日本/正道会館)
1R 3'00" 腕ひしぎ十字固め


 互いにジャブでけん制し合う時間が2分ほど続くが、所が低空タックルでテイクダウンに成功すると、あとはワンサイド。足を抜いてマウントを取ると、安廣のブリッジのカウンターで腕十字を極め完勝した。
 マイクを持った所が「岐阜県揖斐郡出身の所です」と話すと場内は歓声。ミドル級トーナメント制覇を目標に掲げた後、前田日明HERO'Sスーパーバイザーに「結婚おめでとうございます」とメッセージを送った。

第9試合 70kg契約 5分3R
○宇野 薫(日本/和術慧舟會東京本部)
×アリ・イブラヒム(エジプト/ジャクソンズ・サブミッション・ファイティング)
1R 1'59" 腕ひしぎ十字固め


 アリがパンチを振りながら組み付いて上に。ハーフからパウンドを落とすが、やや力んでいる印象。宇野のセコンドからは「相手すぐバテるよ」「脇甘いよ」という声。チャンスを待った宇野は、パウンドをつかまえ腕十字へ。アリは防御できずタップした。

第8試合 70kg契約 5分3R
○宮田和幸(日本/フリー)
×ブラックマンバ(インド/フリー)
1R 3'38" 変形チョークスリーパー


 膝蹴りとジャブのプレッシャーをかけるマンバに対し、宮田はタックルを試みる。切られはするものの、4秒殺負けのKID戦のトラウマは感じられない。ようやくタックルで上になると、マンバは下から腕十字を狙うが、叩き付けて脱出。パウンドを当てた後、ハーフからアームバーを仕掛ける。これはポイントがずれたが、足を越えることに成功し、レスリングの要領でガブった状態から変形のスピニングチョーク。英語でアナコンダチョークと呼ばれる技の一種で毒蛇ブラックマンバを退治した。スタンドでは柔道の投げも2度試み、宮田の技の幅の広がりを感じさせた試合だった。

第7試合 85kg契約 1R10分・2R5分(延長R5分)
○桜庭和志(日本/フリー)
×ユーリー・“PLAY BOY”・キセリオ(ウクライナ/ファイトスタージム)
1R 1'26" 腕ひしぎ十字固め


 開始まもなく、桜庭は片足タックルでテイクダウン。ハーフになると、キセリオは下からパンチを放つが、桜庭はパスして腕十字に。一回目は失敗したが、二度目の仕掛けで極め、一本を奪った。
 なお、キセリオは前日計量で0.9kgオーバー。1kg未満のオーバーのため、ルール第15条3項により、警告&減点1が宣告された状態で試合がスタートしていた。罰金としてファイトマネーの30%が没収される。

第6試合 無差別級 5分3R
○ゲーリー・グッドリッジ(トリニダード・トバコ/フリー)
×ヤン・“ザ・ジャイアント”・ノルキヤ (南アフリカ/フリー)
1R 3'00" TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)


 ノルキヤがコーナーに詰めて左のパンチを連打するが、グッドリッジはブロックとヘッドワークで防御。右ハイで距離を作り、タックルで上になると、あっさりとサイドに。そこから鉄槌を連打し、返り討ちに成功した。

第5試合 無差別級 5分3R
×山本宜久(日本/フリー)
○柴田勝頼(日本/ARMS)
1R 0'09" TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)


 両者パンチで前に出てぶつかった後、山本が左ミドルを放つ。すると再び前に出た柴田の右フックが山本の耳の上にヒット。ダウンした山本に、柴田がパウンドを連打したところでレフェリーが試合をストップした。柴田はコーナーに昇って雄叫び。谷川貞治HERO'S実行委員は柴田を「ダントツで良かった」「雰囲気がある。トーナメントに出したい」と絶賛した。

第4試合 70kg契約 5分3R
×高谷裕之(日本/WK高谷軍団)
○アンドレ・ジダ(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)
1R 3'29" TKO (ドクターストップ:鼻の負傷)


 両者パンチで真っ向勝負を繰り広げるが、的確さではジダ。左アッパーで高谷の鼻を破壊する。ドクターチェック後も高谷はパンチで勝負し続け、気の強さを見せつけたものの、2度目のチェックでドクターストップ。気持ちは折れていなかっただけに、無念の敗北となった。

第3試合 70kg契約 5分3R
×上山龍紀(日本/U-FILE CAMP)
○ビトー・“シャオリン”・ヒベイル(ブラジル/ノバ・ウニオン)
1R 1'48" 腕ひしぎ十字固め


 上山がリングを大きく使って周り出方をうかがうが、シャオリンが組み付いた途端にワンサイドゲームに。テイクダウンに成功すると、足を割ってハーフになると、上山が背中を見せバックマウントをあっさりと奪取。前方に落とそうとする上山の腕をキャッチすると、上山も回って防御を続けるが、シャオリンは腕を外さず、最後はフックを切ってタップを奪取。力量差が大きすぎたとはいえ、強さを印象づけるには十分なHERO'Sデビュー戦だった。

第2試合 無差別級 5分3R
○マイティ・モー(アメリカ/シャークタンクジム)
×キム・ミンス(韓国/リングス・コリア)
1R 2'37" TKO (レフェリーストップ:右フックでダウン後)


 組み付こうとするミンスに、モーはホンマンもKOした右フックをヒット。その後も右フックで痛めつけ、最後はコーナーに詰めての右フックでマットに沈めた。

第1試合 90kg契約 1R10分・2R5分(延長R5分)
○メルヴィン・マヌーフ(オランダ/ショータイム)
×高橋義生(日本/パンクラス)
1R 2'36" TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)


 高橋はマヌーフの打撃に合わせてタックルを仕掛けるが切られ続ける。マヌーフの右ミドルの直後にタックルに行くと、読んでいたマヌーフは右フックを合わせ高橋をダウンさせる。あとは得意のパンチラッシュで痛めつけ、レフェリーストップを待つだけだった。
 なお、リング下でのボディチェックで、マヌーフの足に塗布物があったことが発覚。リング下と中で拭き取られ、警告&減点1が宣告された状態で試合がスタートしていた。罰金としてファイトマネーの50%が没収される。

オープニングファイト3 90kg契約 5分2R(延長1R)
×シン・ヒョンピョ(韓国/チーム・ラジェンカ)
○ベルナール・アッカ(コートジボワール/フリー)
1R 1'11" TKO (レフェリーストップ:スタンドパンチ)


 アッカがテコンドー仕込みの打撃でヒョンピョを圧倒。右ハイでぐらつかせると、倒れ際に膝蹴りもヒット。ヒョンピョも耐えてパンチ戦に持ち込むが、アッカはクリンチアッパーを連打しレフェリーストップ勝ち。最後はお笑いユニット「塩コショー」の相方と決めのポーズで締めくくった。寝技を使わず勝利したが、打撃テクニックだけでポテンシャルの高さを存分に見せつけた。

オープニングファイト2 70kg契約 5分2R(延長1R)
×徹肌ィ郎(日本/和術慧舟會岩手支部)
○金原正徳(日本/チームゼスト・パラエストラ八王子)
判定0-2 (豊永19-19/松本19-20/和田19-20)


 徹肌はキューピーのかぶり物、セコンドの廣野剛康はマヨネーズの着ぐるみで登場。いつもよりは地味だが、入場テーマの無い前座でも恒例のパフォーマンスは忘れない。
 試合は国内屈指のグラップラーの徹肌と、ZST叩き上げのノンストップファイターの金原の個性が噛み合う好内容に。先に徹肌がマウントになるが、金原は下からアームロックを仕掛けて脱出し、スタンドでパンチを返す。
 2Rも徹肌がバックを奪いチャンスをうかがうが、金原は脱出すると立ち上がった直後に膝蹴りと左ストレートでラッシュを仕掛ける。2R後半も徹肌がバックを取り、終了間際に腕十字を極めにいくが、金原は防御。先手を取るのは徹肌だが、防いでダメージを与えるのは金原という展開になり、金原が僅差ながらも勝利をものにした。

オープニングファイト1 90kg契約 5分2R(延長1R)
×地主正孝(日本/正道会館)
○尾崎広紀(日本/和術慧舟會東京本部)
1R 1'17" 脇固め


 地主のフックをかわしてタックルで上になった尾崎が、アームロックを仕掛け、脇固めに移行しタップを奪った。

Last Update : 03/13 12:53

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