(レポ&写真) [MARS] 8.26 両国:三原&隆平初戦突破。MIKUリベンジ
トリニティ "MARS 04 New Deal" 2006年8月26日(土) 東京・両国国技館
レポート:本庄功志 写真:ひっとまん大場。 【→カード紹介記事】 【→掲示板・プロ総合スレッド】
◆ MARS WORLD FIGHTING GP ミドル級(-83kg)トーナメント
第13試合 1回戦 5分3R ×ジョン・マイケル・コロシ(アメリカ/デューンランド・バーリトゥード) ○ブライアン・ラフィーク(フランス/ホアン・ジュカオン) 1R 2'46" ネックロック ※コロシに遅延行為によりイエローカード
コロシはリングイン直前に突然走って奥に戻ってしまう。何があったのかと思ったらどうやらコスチュームに不備があったらしく、そのおかげで遅延行為という事でレフェリーにイエローカードをもらってしまう。 そんなドタバタした感じで始まったメインイベントだったが、試合は入場で待たされた怒りもあってかラフィークの完勝。開始序盤はコロシに上になられるも、スタンドに戻ると両者正面衝突のようにぶつかり合い、パワーで勝ったラフィークがグラウンドで上になる。するとすぐにラフィークがネックロックを極め勝利。コロシは逆にラフィークに「殺し」の洗礼を受ける結果となった。
第12試合 1回戦 5分3R ×バスティアン・レイエン(オランダ/タツジン・ドージョー/修斗グラップリング-83kg級欧州トーナメント優勝) ○三原秀美(日本/コブラ会/ADCC 2005 日本代表) 1R 2'53" 腕ひしぎ十字固め
7月に優勝候補と予想された瓜田幸造を撃破して、日本代表予選を優勝した三原。トーナメント本戦でも、世界の強豪相手に勝ち上がる事ができるか注目される。 開始早々三原がテイクダウンを奪うと、レイエンがすがさずリバーサルしようとする。しかしその流れの中で三原は上手く相手の腕をキャッチする。この素早い動きはさすがアブダビ日本代表というところ。レイエンは長い間粘るが腕を伸ばされ万事休す。三原がレイエンに何もさせず完勝した。
◆三原「痛い目合わんでよかったです(笑)(相手は)下からパンチがうるさかったんでそれが嫌でしたね。(腕十字が外れたら)足がしびれていたんで外れたら恐かったかもしれないですね。(佐藤が勝ちあがったが?)優勝候補に勝ったということなんで凄いですよね。やることになれば勝ちたいと思います」
第11試合 1回戦 5分3R ×レオナルド・チョコレート・ナシメント(ブラジル/RFT/WCFCトーナメント覇者) ○佐藤隆平(日本/R-BLOOD) 1R 4'49" 三角絞め
ナシメントはイギリスの大会で佐々木有生を破ったことがある選手。今回のトーナメントでは優勝候補と言われている強豪で、最近負けが込んでいる佐藤にとっては厳しい相手だ。 佐藤はローで相手を牽制し出方を窺う。序盤テイクダウンを奪われるも、上手く攻め込ませずブレイクを誘う。その後ナシメントに再三組み付かれてテイクダウンを狙われるが、佐藤は倒されず粘りを見せる。ラウンド後半にテイクダウンを奪われてしまうが、素早い三角絞めを極め、ナシメントはたまらずタップ。佐藤が金星とも言える勝利をものにした。
◆佐藤「初めての外国人が相手で急なオファーだったんですけど、いつも以上に周りも相手の動きも見えたのが勝因だったと思います。(かなり強い相手だったが?)体も大きいし、イケイケで来そうな相手だったので、ファーストコンタクトを注意しました。ローキックとか打撃練習してきたことが出せてよかったです。三角絞めはしっかり極まる前に相手がタップしてくれてよかったです(笑)。一年半勝利がなくて辛い時期もありましたが、しっかり走りこんで自分のダメな所は改善してきたと思っているので、進歩していると思っています。佐伯代表の推薦ということなので、DEEP代表としてしっかりいい試合をしていきたいです」
第10試合 1回戦 5分3R ○ダニエル・タベラ(スペイン/シュート・スペイン) ×べ・ミョンホ(韓国/闘神塾MAD) 3R 0'57" チョークスリーパー
タベラはグラウンドでミョンホに腕十字、三角絞めと仕掛けられる場面があったが、冷静に対処。試合はやや膠着気味に進んだが、3Rにタベラがグラウンドで上になるとサイドからアームロック、極められないと見るやミョンホの上四方に回り変形のチョークスリーパーを極めた。
第4試合 リザーブマッチ 5分3R ○マルセロ・ブリッド(ブラジル/マルセロ・ブリッド・チーム) ×瓜田幸造(日本/掣圏会館) 1R 4'44" チョークスリーパー
ブリッドはエメリヤーエンコ・アレキサンダーばりのハンドスピードの速いフックで攻める。瓜田は決定打をもらわず上手くいなし、反撃のチャンスを窺っていたが、マルセロがテイクダウンを取って上になるとすぐさまバックを奪い、チョークスリーパーで一本を奪った。
◆ その他のワンマッチ
第9試合 77kg契約 5分3R ○エディ・アルバレス(アメリカ/ファイト・ファクトリー/MFCウェルター級チャンピオン) ×小池秀信(日本/GRABAKAジム) 1R 1'26" TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
小池は郷野と同じGRABAKAジム所属。同日名古屋で行われるPRIDE武士道で、郷野の入場パフォーマンスでダンスの切り込み隊長と本人から期待されていたが、急遽MARSでの試合が決定。ダンス同様アゲアゲで勝利できるかが注目される。 しかし、蓋を開ければアルバレスの圧勝に終わる。スタンドではパンチで圧倒し、倒した小池にはイノキアリ状態からジャンピングパウンドを披露し会場を沸かせる。それから容赦ないパウンドを連打し、小池に何もさせず勝利。MARS、日本のファンにビッグインパクトを残した。
第7試合 -55kg契約 5分2R ×カリーナ・ダム(ブラジル/アライアンス柔術) ○MIKU(日本/クラブバーバリアン) 判定0-3 (内藤=MIKU/豊永=MIKU/鬼木=MIKU) 前回のMARSで不可解なジャッジがあったとDEEPの佐伯繁代表がMARS側に抗議。その結果、佐伯代表が会場に姿を現さない事を条件に組まれたこの再戦。 試合開始早々、両者打撃戦を展開。カリーナがパンチを振り回してバランスを崩し自ら倒れてしまい、MIKUはグラウンドで上になることに成功。だがカリーナは素早くリバーサルして体勢を入れ替える。 MIKUは下になってからもじわじわと足を肩口まで上げていき、一気に腕十字の格好に入る。カリーナは体を移動させ外すと、逆にMIKUの背中へヒザを放っていく。立ち上がり際、カリーナがグラウンド状態では反則の蹴りを出してしまう。MIKUは「反則する人には癖がある」と試合後話しており、前回のグローブを掴む行為同様、いただけないシーンだった。 スタンドに戻ると大振りでがむしゃらな印象のあるカリーナの打撃に対し、MIKUの打撃は完全にボクシング。特に1発だけだが腰の入った左ボディを見た時は、女子の打撃とは思えない鋭いものを感じた。カリーナのパンチに合わせMIKUがタックルでテイクダウンを奪うと、すぐさま腕十字に移行。カリーナの腕が伸びたかに見えたが、その瞬間1R終了のゴングが鳴る。
2Rに入ってもMIKUペースは変わらない。序盤にテイクダウンを奪われ腕十字を取られそうな場面もあったが、冷静に対処し逆に足関節を狙う。ラウンド終盤にMIKUが3度目の腕十字をキャッチしたが、またも終了のゴングに阻まれる。惜しくも一本勝ちは逃したが、グラウンドスキルの高さを存分に見せつけ、MIKUがリベンジに成功した。
◆MIKU「バテバテな試合でした。寝技でいけるかなと思っていたらいけたんで、自分の土俵で試合ができたと思います。最後の腕十字は極まると思っていましたが、力が残ってなかったので中途半端でした。(相手との体格差は感じた?)力は感じました。力強いと思いましたね。(カリーナがもう1回と言っていたが?)私と思っていることが違い少しショックでしたね。グラウンドでの反則のキックしかり。(今後について)総合に対する気持ちが変わり、楽しめるようになりました。どんどん強い選手、上だと思っている選手とやりたいです」
◆カリーナ「明日にでももう1度MIKUと試合をしたい。今度は女性用のグローブではなく、本当の男性用のグローブでやりたい。(その違いは?)女性用はやわらかすぎてダメージを与えられない。今回は腕十字の判定で試合が決まってしまったので納得いかない」
第1試合 -70kg契約 5分2R ○ホドリゴ・ダム(ブラジル/アライアンス柔術/2007 ADCC世界大会ブラジル代表) ×関 直樹(日本/RISEファイトクラブ) 1R 1'48" 腕ひしぎ十字固め
カリーナの兄・ホドリゴがジャブで距離を取りながら様子を窺う。関がタックルに来るとホドリゴは冷静に切るが、関はしつこく両足に組み付いて離れない。しかしホドリゴは関の手に自身の腕を絡めアームロックの体勢のまま、自分の体を反転し一気に腕十字を極める。関はホドリゴの素早い動きについていけず完敗した。
第6試合 キックルール -92kg契約 3分3R ○コウイチ・ぺタス(日本/ザ・スピリットジム) ×ソル・ボギョン(韓国/テグ異種格闘技アカデミー) 3R 0'59" KO (左ハイキック)
2Rですでにスタミナ切れを感じさせるソンに対し、コウイチは追い討ちのローで確実に相手の足を止める。ソルはパンチを返すものの大振りの為当たらず、3Rに入ってコウイチの左ハイで沈んだ。
第5試合 -70kg契約 5分3R ×熊谷真尚(日本/禅道会浜松支部) ○ソン・オンシク(韓国/テグ異種格闘技アカデミー) 2R 3'26" TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
1Rはソンが細身の体ながらも熊谷をジャーマンで投げる場面もあり、グラウンドでもソンが試合をコントロールする。2Rに入りイノキアリ状態から、上にいたソンの飛び込んでのパウンドがクリーンヒット。効いて亀になる熊谷にソンはパンチの連打。レフェリーはたまらず試合を止めた。
第8試合 無差別級 5分3R ○ビッグジム・ヨーク(ニュージーランド/ファイブ・リングス・ドージョー) ×アンソニー・辰治・ネツラー(アメリカ/TEAM Boon!) 1R 1'03" KO (左フック)
第3試合 無差別級 5分3R ×ビタリー・シュメトフ(ロシア/タイガーズ・デン) ○イ・サンス(韓国/恨-AJC) 判定0-3 (豊永=イ/内藤=イ/鬼木=イ) ※1R シュメトフに反則でイエローカード(グラウンド状態でのヒザ蹴り) シュメトフの打撃はなかなかだったが、いかんせんグラウンドになると何もできない。しかしイもサイド、マウントと再三トップポジションを奪うものの、押させこみが甘く逃げられてしまう。しかし終始グラウンドで有利なポジションにいて試合をコントロールしていたのはイ。相手のイエローカードも有利に働き、フルマークで判定勝利した。
第2試合 キックルール -82kg契約 3分3R △松本勇三(日本/勇三道場) △馬場伸孝(日本/山木ジム/前J-NETWORKヘビー級王者) 判定1-0 (鬼木=ドロー/豊永=松本/内藤=ドロー)
1Rに松本の左フックがヒットし、馬場の腰が一瞬落ちる場面があったがそ、れ以降両者決定打を与えることはできない。馬場は2Rに入ったらクリンチが多くなり、一気に失速。早くもスタミナが底をついてしまう様子だ。しかし馬場は果敢に前へ前へとパンチを振っていき手数多く攻める。対する松本は攻める手は少ないものの、相手の顔面を確実に捉えるが倒すまでには至らず。結局この試合は痛み分けのドローに終わった。
フューチャーファイト 5分2R ×青山友和(日本/T-Pleasure) ○安藤 純(日本/超人クラブ) 2R 3'04" TKO (レフェリーストップ)
Last Update : 09/02 20:34
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