(レポ&写真) [MAキック] 11.6 ディファ:森田・水町、豪快に王座奪取
マーシャルアーツ日本キックボクシング連盟 "DETERMINATION (決心) 9th 〜CHAMPION CARNIVAL MA日本6階級タイトルマッチ〜 " 2005年11月6日(日) 東京・ディファ有明
レポート&写真:井原芳徳 【→カード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
第9試合 MA日本フライ級タイトルマッチ 3分5R ×小暮正祥(土浦ジム/王者) ○森田晃允(橋本道場/1位) 2R 1'00" KO (3ダウン:右フック) ※1R右フックで小暮に1ダウンあり ※森田が新王者に
昨年の因縁のタイトル戦の決着戦。両陣営とも応援団の数が凄まじい。おそらく足せば観客の半分を越えるのじゃないかというぐらいの数だ。森田応援団の着ているTシャツには「FAKE KILLER」の文字。反則負けで王座を得た小暮への対抗意識がむき出した。 開始しばらく、森田がローで様子を伺うのに対し、小暮は周りながら左ボディ、ミドル等、バリエーションと手数豊富に仕掛ける。だが1R終了間際、小暮の左フックに合わせ、森田の狙い澄ました右フックが見事炸裂。まずは最初のダウンを奪う。
そのままインターバルに突入したが、再開後も小暮の足元はおぼつかない。こうなると森田の圧勝パターン。フックで立て続けにダウンを奪う。小暮は応援団の声援を受け気力を振り絞って立ち上がるが為す術無し。結局そのまま3ダウンを奪い森田が王座を奪取することに成功した。
試合前は舌戦を繰り広げた両者だが、試合後はガッチリと握手。両ジムの会長も手を握り、共同作業で森田の腰にベルトを巻き、遺恨を洗い流した。試合後、森田は「J-NETのチャンピオンとやって、本当の日本一を決めたい」とアピール。この日の昼、J王者の魂叶獅も王座防衛に成功しており、来年の早い時期に両者の対決が実現しそうな気配だ。
第8試合 MA日本ウェルター級暫定王座決定戦 3分5R ○水町 浩(士魂村上塾/1位) ×山崎通明(東金ジム/3位) 1R 1'43" KO (飛び膝蹴り) ※水町が暫定王者に
山崎がサウスポーの構えからカウンターのフックを放つのに対し、水町が落ち着いて左右のローを当てる。すると早くも効きだし山崎はスリップ。下に意識を向けさせた水町は、数歩下がって距離を取ると鮮烈の飛び膝一発で山崎をマットに沈めた。山崎は立ち上がれず担架で運ばれた。
水町は「これからもっと強くなって、もっと有名なところに行って、みなさんに恩返ししたいと思います」とマイクアピール。明言はしなかったが「もっと有名なところ」がK-1 MAXであることに間違いはないだろう。さらに正王者・白須康仁との統一戦(来年6/2後楽園で実施)について「気持ちよく試合できると思うんで、気持ちよくノックアウトしたいです」と話した。 なお、白須はこの試合前にリングインし、「どっちが勝ってもいい。さっさとブッ壊す」と豪語。さらに「来年はミドル級のベルトも欲しいし、DAVIDの世界ベルトも欲しい。あの人はあんまり試合をしないから持ってても意味がない。来年はバチバチ試合やります」と宣言していた。
第11試合 MA日本ライト級タイトルマッチ 3分5R ○木村 允(土浦ジム/王者) ×ナックルユウジ(契明ジム/2位) 4R 2'35" KO (3ダウン:膝蹴り) ※木村が防衛
木村が右ローを当てながらプレッシャーをかけるのに対し、ナックルは回りながら相手が近づいたところにうまく右ストレートを当て迎撃。大きなダメージを与えるほどではないが、予想以上に王者を手こずらせることに。 木村は2R、左ストレートと左ボディストレートで立て続けにダウンを奪取。だが全体の動きが雑で、最後の一刺しができない。3Rも主導権を維持するがスタミナ切れ。逆にナックルのパンチを浴びてさらに体力を消耗する。4Rにはさすがにナックルも力つき、木村は2度のダウンを奪うことに成功したが、最後はコーナーに詰めてパンチと膝を連打したところでのレフェリーストップ。レフェリーの判断によってはフルラウンドにもつれてもおかしくなかった内容だった。 木村はマイクを持つと「他団体の王者を全部ぶっ飛ばします」と宣言。だが会場は既に全試合が終わった後ということもあり、観客はまばら。木村の宣言もどこか空しく響き渡っていた。
第10試合 MA日本フェザー級タイトルマッチ 3分5R ○小石原勝(習志野ジム/王者) ×中西一覚(谷山ジム/1位) 判定3-0 (松田49-48/秋谷49-47/緒方50-48) ※小石原が防衛
序盤戦、小石原がうまく距離を取って右ローを当て主導権。だが3R、中西が左肘で小石原の頭頂部を切り裂くことに成功。ドクターチェックの後もパンチラッシュで小石原の出血を誘い、逆転勝利を狙う。とはいえ百戦錬磨の小石原は取り乱すことなく、4Rに入るとロー以外にも右ミドルや右ストレートも着実に当てすぐさまペースを取り戻す。じわじわとダメージを与えると、中西は組み付きが増えるように。結局4・5Rの巻き返しが功を奏し、小石原の初防衛成功となった。
第7試合 MA日本ヘビー級王座決定戦 3分5R ○神谷友和(橋本道場/1位) ×中井利樹(武勇会/4位) 判定3-0 (松田50-44/秋谷49-45/大沢50-44) ※中井に1R左ストレートで1ダウン、2Rパンチ連打で2ダウンあり ※神谷が新王者に
体格で勝る神谷が1Rに1度、2Rに2度のダウンをフックで奪い圧勝。だがパンチに頼りすぎて途中から中井にブロックされるようになり、3R以降は単調な展開に。終盤見せた蹴りを序盤戦でも駆使して欲しかった。橋本会長も「これじゃあ胸を張ってベルトを負けないんで、もっと精進して欲しい」と神谷に厳しかった。
第6試合 MA日本ミドル級王座決定戦 3分5R ○長浜あらし(武勇会/1位) ×森 脩(谷山ジム/2位) 1R 2'57" KO (3ダウン:前蹴り) ※長浜が新王者に
序盤、森が右フックで長浜をぐらつかせるが、直後に長浜は右前蹴りと右ハイを連続ヒットさせダウンを奪う。さらにパンチの連打で2度目のダウンを奪うと、最後はラウンド終了間際にジャンピングの前蹴りをクリーンヒットさせ、森をマットに沈めた。
第5試合 オープニングゲーム ライト級 3分3R(延長最大2分2R) ×山本佑機(橋本道場/MA日本スーパーフェザー級4位) ○マキ・ランサヤーム(タイ/真樹ジムアイチ/元ルンピニー・ライト級1位) 判定0-2 (29-30/30-30/29-30)
佑機は積極的にミドルとローを蹴り、パンチも当てるが、古豪ランサヤームは落ち着いて対処。うまくテンカオを当てたり、足をかけて何度もコカし倒れ際に顔面に膝を叩き込もうとしたりと、佑機を翻弄する。ダメージは無かったが、佑機にとっては苦い試合となってしまった。
第4試合 ウェルター級(新人王トーナメント決勝) 3分3R(延長1R) ×兵頭和幸(武勇会) ○河野雄大(武勇会) 判定0-2 (28-30/29-30/30-30) ※優勝は河野、準優勝は兵頭
第3試合 ライト級(新人王トーナメント決勝) 3分3R(延長1R) ×近藤一輝(真樹ジムアイチ) ○菅原勇介(山木ジム) 判定0-3 (28-30/28-30/27-30) ※優勝は菅原、準優勝は近藤
第2試合 バンタム級(新人王トーナメント決勝) 3分3R(延長1R) ○YUSHIN(ワイルドシーサー沖縄) ×野口清文(マイウェイジム) 3R 2'09" KO (左ミドルキック) ※YUSHINが優勝、野口が準優勝
第1試合 フェザー級 3分3R ×RIOT(ワイルドシーサー沖縄) ○田中秀和(橋本道場) 判定0-2 (29-30/29-30/30-30) ※新人王フェザー級トーナメントは桜井裕也(習志野ジム)が負傷棄権のため、優勝は田中、準優勝は桜井に決定。
Last Update : 11/28 12:10
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