(レポ&写真) [シュートボクシング] 6.4 後楽園:土井、後藤に完勝
シュートボクシング協会 "∞-S - Infinity-S - vol3" 2004年6月4日(金) 東京・後楽園ホール
レポート:井原芳徳 写真:井田英登 【→大会前のカード紹介記事】 【→掲示板スレッド】
第6試合 特別試合 グローブハンディマッチ 3分5R ○土井広之(シーザー/SB世界ウェルター級チャンピオン/68.9kg・8オンス) ×後藤龍治(STEALTH/SB日本ミドル級チャンピオン/69.4kg・10オンス) 判定3-0 (平49-48/茂木49-48/北尻49-48)
1R、後藤が前方への投げにより1ポイントを獲得。だが2Rから土井が蹴りを上下に散らし主導権を握る。左ミドルを捕まえられると、回転蹴りを放つようなトリッキーな攻めも。3Rからはジャブと肘も駆使し後藤を翻弄。4Rは肘を何発も当て、5R残り40秒にはついに左肘で後藤の右目尻をカット。そのまま試合は終了し、土井が文句無しの判定勝ちをおさめた。
◆土井「肘は元々得意だったんで。4Rぐらいで決めるつもりだったんですけどね。試合前シーザー会長と合宿して、『お前、初心を忘れてるよ』と言われて、これまでの試合のビデオを見たんですよ。そしたらS-CUPで負けてからの試合はパンチを防いでローばっかりで、守りに入ってて面白くないんですね。でも昔のビデオを見ると、極真をやってた頃の足技とか使ってて、面白いんですよ。今回の試合では初心を取り戻すことができましたね。
試合前数日はプレッシャーで寝れなくて、ずっと吐き気がしていました。でも試合直前のリング中央のルール確認の後、後藤がグローブを合わせようとしてきて。僕は『違うだろ?』と思いましたね。あいつとは覚悟が違うなとわかったんで、試合は集中して臨めましたね。 これで重い選手と戦うのは終わりです。これからはウェルターに専念して世界の強豪とやっていきたいです」
◆後藤「肘で来るとは少しも思ってなかったですわ。S-CUPの日本代表決定戦ってテーマの試合やったのに、S-CUPで禁止の肘を使ってきて。『エースがそんなんでええの?』って思いましたね。負けても涙が出て来なかったのは初めてです」
第7試合 メインイベント SB日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 3分5R ×松浦知希(風吹/王者) ○及川知浩(龍生塾/1位) 判定0-3 (茂木48-49/平48-50/北尻49-50) ※及川が新王者に
松浦(右)の手数が上回る展開が続くが、及川は決定打を与えず、3R、前方への投げで1ポイント獲得。「投げた時に左脇腹をパリッと痛めたんですけど」と振り返った及川だが、痛みに耐えて以降はペースをつかみ、4Rはアッパーや左ミドルでやや攻勢。5Rは距離を取って松浦に攻め込ませないファイトで逃げ切り、王座を奪い返すことに成功した。
◆及川「今日はとにかくどんなドロドロしたしょうもない試合になってでも、勝つことが絶対条件だった。でも正直、チャンピオンとしてのレベルで言ったら、今日の内容では納得がいっていません」
第5試合 -68kg契約 3分5R ○菊地浩一(寝屋川) ×裕樹(リアルディール) 判定3-0 (茂木49-46/平49-48/北尻48-47)
1R、菊地(右)が左の蹴りを上下に巧みに打ち分け優勢。だが裕樹も打たれ強く、連打を防御してはパンチやローを返し、一歩も引かない。3R、ついに裕樹が左フック一撃で形勢逆転。しかし直後、菊地が左ストレートをお返しし、ダウンを先取する。インターバル中、「クソー!」と叫んで悔しさをむき出しにする裕樹。菊地との打ち合いに応じ、4R残り30秒からはパンチの連打で再び攻勢に転じ、ポイントを奪取。5Rは互いに蹴りをほとんど使わず、パンチだけでガムシャラに殴り合う展開。裕樹が攻勢になる場面が多かったが、菊地も何度か盛り返し、決定打を与えず。判定は僅差ながらも菊地に軍配。無名の両者のぶつかり合いだったが、この試合を見た全ての観客の脳には二人の名前が間違いなく刻み込まれたことだろう。菊地はこれで通算戦績6戦6勝(5KO)。
◆菊地「初めての5Rで辛かった。スタミナが全然アカン。勝てたんは偶然って感じ。裕樹はなかなか倒れへんで、根性あるなあと思いました。ローをまともに打ち合ってたら負けてたでしょうね。今日の内容を研究して、もっと強くなりたいですね。HAYATO選手とか小次郎選手とかとやりたいです」 ◆師匠の吉鷹弘氏「4、5Rは気持ちが切れてましたね。僕の判定的にはドローです」
第4試合 スーパーウェルター級 3分3R ○藪 英平(龍生塾) ×NIIZUMAX!(クロスポイント吉祥寺) 判定3-0 (30-29/30-28/30-29)
第3試合 フェザー級 3分3R ○石川剛司(シーザー) ×卯月昇竜(チームドラゴン) 3R 1'50" 反則 (再三の膝を付く行為による)
第2試合 ライト級 3分3R ×田村聡太(大阪) ○梶原龍児(チームドラゴン) 延長判定0-3 (9-10/9-10/9-10) ※本戦判定1-0 (30-29/30-30/29-29)
第1試合 スーパーウェルター級 3分3R ○太田義昭(シーザー) ×高橋忠一郎(スクランブル渋谷) 判定2-0 (30-29/30-29/30-30)
Last Update : 06/11
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